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東京都知事 小池 百合子 殿 \?\᡼\? 1\?\᡼\? 1

築地市場移転問題は行政の透明化を図る契機に!

 東京都民の食を預かる築地市場移転問題は、築地市場の老朽化に伴い建物の安全性や食の安全を担保するための衛生問題、更には建材などに使用されたアスベストによる健康問題、市場の狭さ、物流の不効率化などが指摘されており、その改善は急務である。
 その一方、移転予定地となる豊洲は、東京ガス施設跡地で、国の環境基準を超える6種類(鉛・ヒ素・六価クロム・シアン・水銀・ベンゼン)の有害物質が検出され、中でも発癌物質のベンゼンは国の基準の43,000倍に達するものだった。そこで計画されたのが汚染土壌の除去と地盤液状化の防止、津波・高潮への対応として荒川基準水面AP+6.5m(AP:明治10年6 月に設置された霊岸島量水標の最低潮位。TP:東京湾平均海面-1.134m)までの盛土によって地盤高を嵩上げし、残留汚染物質が地表面に漏れ出す危険性を回避するための蓋とすることだった。
 しかし、盛土部分以下の既存土壌の汚染は完全に解消された訳ではなく、残留汚染物質が地表面に漏れ出す危険性はある。したがって、汚染土により地下水の汚染が検出されれば浄化処理を行わなければならない。永久的ともいえる地下水の汚染物質モニターと浄化設備の運営など、開場後に発生する経費は計り知れない。そもそも、土壌汚染が存在する豊洲は東京都民の食を預かる中央卸売市場の立地条件としては最悪の選択であった。
 さらには、築地市場からの移転を強いられる全ての市場関係者や物流関係業者に対し、基本設計段階で利用上の希望や旧市場の問題点、新市場の設計与条件等を細部に亘り聴取し、実施設計段階でもその確認作業が必要になるはずであったが、それが実施された形跡はなく、仲卸業者の店舗スペースの利用状況や物流業者のウィングボディタイプトラックでの搬入・搬出などは考慮もされていなかった。また、従来の築地市場は全てが平面的に配置されていたものが、豊洲では多層構造となったことにより場内物流も問題視されている。

・何故、土壌汚染を伴うこの場所が候補地となったのか?
・何故、土壌汚染対策を専門家会議の答申通り行わなかったのか
・新市場の安全性(土壌汚染の影響を無視できる)の確保は可能なのか
・入居者の使い勝手(配置関係や空間割り当て)の向上は可能なのか
・物流(場内物流、外部からの搬入・搬出)の問題解消は可能なのか

 これらの問題は専門家会議や新たに設けられるプロジェクトチームなどで、その経緯や責任問題を徹底的に調査され、東京都民が安心できる対策を一刻も早く打ち出すべきである。

しかしこの問題は、それで一件落着するわけではない。

 これらの問題が惹き起こされるべき原因がどこかにあったはずである。それを見極めなければこのような問題は今後も繰り返される。一度計画され予算付けされてしまえば絶対に止まらない公共事業。東京都だけの問題ではなく、国や日本中のあらゆる地方自治体でも起こることである。それは、行政機関にチェックを入れる公権限が存在しないためだ。
 行政機関と独立するか一定の距離を置き、公正中立な立場でチェックする機関として現存するものは、憲法第90条第2項の会計検査院の他、国家公務員法3条の人事院、内閣府設置法49条・64条に基づく公正取引委員会と国家公安委員会、個人情報保護委員会、金融庁、消費者庁、国家行政組織法3条に基づき各省庁に設置(三条委員会)された公害等調整委員会(総務省)、審査委員会(法務省)、中央労働委員会(厚生労働省)、運輸安全委員会(国土交通省)、原子力規制委員会(環境省)等々があるが、いずれも国民の立場からは全く逸脱したものである。

 このような機関は、国が利用しやすいように設置されたアリバイ工作用機関と言っても過言ではない。わが国で真の民主主義が醸成されないのは、国民がお上の判断に異議を唱えることがないためである。その原因の殆どはメディアにあると言ってもよい。問題点を報じることがないからだ。公共放送のNHKは政府応援団であり、批判的な民間メディアはスポンサーや総務省がにらみを利かせれば黙るしかない。金蔓や電波割り当てを打ち切られては存続しえないからだ。

 しかし、今回は政府ではなく東京都での問題だ。鬼の首でも取ったように連日ワイドショウで競い合うように問題点を浮き出させている。これは一地方自治体の問題ではない。日本の顔である首都東京の問題だ。再発防止のためにも大規模な「都政改革」が必要だ。

この機会を好機ととらえ、公務員改革・行政制度改革の推進を!

ここを変えれば、行財政改革の一丁目一番地に行き当たる。

・先ずは各行政組織の部局の長および補佐の任命権を知事が掌握する。
 (部局の長に管理職人材の発掘・登用案を出させ知事が辞令を交付)
・行政職の平均給与(814万円)を都民給与所得平均(612万円)に同期させる。
 (民間給与の1.33倍も得ているものが都民のために考えるはずがない。)
   知事給与の半減に倣い、都議会議員給与の半減
   行政職給与の25%削減
・行政機関に対する都民監視委員会を設置し独立第三者機関とする。
 (立入調査権、法適合性のチェックと改善命令権や訴追権を付与)

 都政の民主化と3.3兆円に及ぶ財政削減が達成できれば、都市再生や福祉にふんだんに使える財源が確保できる。ここでその目的が達成できれば、日本の政治を変える契機になると確信する。

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