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民主主義と政党政治

2012総選挙の選挙結果をみて \?\᡼\? 1  \?\᡼\? 1
 12月16日の第46回衆議院議員選挙。与党民主・国民新党Vs野党自民・公明、第三極Aの日本維新、第三極Bの日本未来の党、みんなの党、共産及びその他数多の12党が乱立。
 選挙前、マスメディアが伝える今回の選挙の争点は、脱原発「消費増税・財政再建「TPP」とし、それに対する各政党の政策にみる賛否の姿勢が報じられた。

 それに対し、毎日新聞の「最も重視する争点は?」という質問に対し、国民は以下のように回答した。
「景気・雇用対策」:32%
「年金・医療・介護・子育て」:23%
「消費増税・財政再建」:10%、
 「東日本大震災からの復興」:7%、「原発ゼロを目指すか否か」:7%、その他の 「外交安全保障問題」「沖縄米軍基地問題」「日本人拉致問題」「少子化問題」「TPP交渉参加問題」などへの関心は低く、有権者の投票行動に結びつかなかった。政治家の思いだけで国民の意を汲みあげるシステムがなかったこと、また、その努力が全く為されなかったことが原因である。

 
「景気・雇用対策」最重要政策であり「年金・医療・介護・子育て」、「消費増税・財政再建」は、野党もマスメディアも、「民主党政権ができないことを約束して失敗した。」とし、民主党自身も失敗を認め、避けては通れないという概念を国民に植え付けてしまった。
 これによって国民の選択肢から民主党は消え、国民が最も重視する選挙の争点に対し具体的な政策を打ち出した自民党が支持層から一定の得票を得、前回、民主党に期待し票を入れた人々は、民主党以外の党に票を分散してしまったことで勝敗は決まってしまった。

 各党の小選挙区総得票数及び比例代表総得票数を集計してみると、自民党は三分の一強の総得票率で三分の二弱の議席数を得た。2009年衆院選の民主党にもいえることだが、自民党は効率的に議席を稼いだことになる。

(2012年12月16日、第46回衆議院議員選挙の結果)
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  ※一議席当たり得票数を見ると共産党の得票数は自民党の実に7.3倍にもなる。

 結果を見る限り、これでは国民の意思が反映された選挙であるとは言い難いものである。小泉政権や野田政権のように、数を頼りに暴走されては堪らない。
 日本国憲法に定められた国民が国政に参加する権利は、選挙の投票に限られており、リコール制や国民監視などの制度がなく、国会が解散されるまでの期間は全くの白紙委任状態である。野田首相が言うように、TPPなどへの参加問題も「政府の判断」に委ねるしかなくなる。

民主主義と政党政治
 この不確実性社会において、多様な国民の求めに対応できる政治家など存在するわけがない。政治家は野心の塊でありその思いは人それぞれで、そのような人たちが集まる政党が統一した意思を持つことはないし、一政治家が自分の思いだけで有権者に約束してもそれが実現した験しはない。
 真の民主主義を実現させるには、従来のように政治家を目指す者が作る政党ではなく、この国がこうあって欲しいと願う「国民の意思の集合体(=結社)」が政治を変えるという発想である。国会に送り出すのはその結社の代弁者で良く、国民の意思を国政の場に反映させる能力を持つ者を選べば良い。「代議士」という言葉の語源はその辺にあるはずだ。
 行政の長たる首相には、プロジェクトリーダーとして目配り気配りができ、閣僚や補佐官などの有能な専門家集団を適材適所で使える人でなければなならない。また、創造的、かつ状況判断能力、変化する事態に対するフレキシブルな対処能力持った人でなければなりらず、そのような理想的な人はまずいないことを前提に、独断に依らず、有能なブレーンの力を信じ、全て協議の上自信を以て行動できる人を当てるべきである。
  1. 議員の世襲制が問題となっているが、多選制限(衆議院なら最大で2期8年まで)を設ければ自動的に解決する。国会議員に「経験の有無」が問われるが、国民の意思を反映するのに経験が役に立つわけもない。
  2. 議院内閣制が全てのガンである。与党によって内閣が構成され、多くの議員が政務三役として行政府の一員に組み入れられるが、その他の与党議員は本会議や種々の委員会で官僚が作った政府提出法案への賛意表明要員で、本来の議員の仕事をさせて貰えるわけではない。わが国の議院内閣制は、数を頼みに政権を得たい者たちが国権の最高機関にあって政争に明け暮れるだけのものである。
  3. 国の顔として国政の長となり、安定した外交および内政の切り盛りするためには、首相公選制を導入し、三権分立を機能させなければならない。政策より人気優先の投票行動による衆愚政治や独裁への危惧には、首相立候補要件としての国会議員20名以上の推薦と行政情報の公開及び国民監視制度、国会による国民投票請求権などで民主主義を担保する必要がある。また、この国民監視制度を設けることで、国会は国民の意思を反映するための立法機関として専念できるため、定数は現在の半数程度まで削減できる。
  4. 政治主導が機能するよう上級官僚の人事権は内閣が持ち、行政機関全てに上意下達を可能とすべく、政権交代の都度各省庁の部局の長を入れ替えるものとする。 
  5. 民主政治実現のためには、それに見合う選挙制度がなければならない。現在のような小選挙区比例代表併用制では国民の意思が国会の議決に反映されることはない。現在の県よりも大きな地方ブロック(例えば道州単位)の中選挙区に国勢調査の都度、有権者数に見合った定数を自動的に割り当て、個人名で投票。選挙区内の得票数を上位から定員分の得票総数を集計し、その数を定員数で割った数字を基準得票数とする。
    選挙の結果、基準得票数以上を獲得した候補者は得票順に上位から当選を確定し、基準得票数に満たない候補者は、同一政党の当選者から基準得票数を上回る分を貰い受けて当選を確定させ、最終的にはその方式で積み上げられた個人の得票数に応じ、上位から定員に達するまでの候補者を当選させる。この方式によれば、政党内の思惑や政治力学による比例名簿を用いない比例代表制に近い制度であるため、国民の公平な意思反映にも寄与できると同時に、所属政党のない無所属議員にも不利のない制度とすることができる。
    また、投票率を上げるための工夫として、議員総定数の一割程度を投票率の高いブロックに定数を比例加算する仕組みを設けることも有効であろう。

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