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国民の求める政治とは(4) \?\᡼\? 1  \?\᡼\? 1
 
Ⅶ、日本経済の再生
  • 金融政策はその他の有効政策との連動で
    政府紙幣の発行や日銀による国債買いなどのマネタリーベースを拡大
    (市場への資金供給)してインフレターゲットを設けても、アメリカの例でも分かるようにドル安をもたらしただけで景気回復にはつながらない。日本でも、2001年からの量的緩和では円安をもたらしただけだった。結果として、輸出は増大したが輸入物価を引き上げ、失われた10年」 を 20年に書き換えただけだった。それは、規制緩和などの市場任せで、目標誘導型の経済政策がなかったためある。
  • 未来志向のインフラ整備に積極的に投資
    低金利時代の今日、金融政策だけで民間の資金需要を引き出し景気を好転させることはない。同時に行う政策の質の問題となる。下記の政策に合わせ、旧来型の公共事業や防災とは名ばかりの大掛かりな土木事業とは一線を画す、未来志向のインフラ整備に積極的に投資すべきである。
    再生可能エネルギーへのシフト、発送電分離とスマートグリッドその他のインフラ整備と使用済核燃料最終処分技術やその他の最先端技術・研究開発分野への投資、教育改革などが最優先されるべきである。
  • 産業構造改革(円高対策と産業構造の構築)
    税の優遇により、従来のものづくり一辺倒の価格競争型あるいは輸出依存型の産業構造から為替に左右されない産業への積極的なシフトを促し、生産性の向上と雇用の拡大を図るための政策支援を行う。
    内需産業においても、公共事業依存型から価値観の見直しや新技術の導入、M&Aなど、事業転換・業態改善による体質強化や効率向上など、積極的な構造改革に取り組む企業には同様の政策支援を行う。
  • 地方の活性化
    生き残りをかけた強い産業の創出。バラマキや補助金に頼るのではなく、『知恵や意欲、技術の裏付け』、『行動を起こすための資金』、これらを積極的に結び付ける官民一体のシステムが必要である。
    「ふるさと支援事業制度」も新たな目玉に
  • 強い農業は地方・地域の活性化で
    改革の手始めは、兼業農家に離農のきっかけを作ることである。
  • 生活コストの削減で新規需要創出
    豊かな世界の実現には、『従来型の生活コストを大幅に低減し、新しい生活サービスへの大幅な支出を可能にするための施策』 が必要になる。
Ⅷ、国益を守る政治の実現 
  • TPPは、多国籍企業の利益を保証するが、国と国民を疲弊させる
    パワーゲームとの決別で、国益優先の経済運営を!
    多国籍企業は、税などの負担を考え、最も有利な処にその本拠を置くことが出来、企業発祥の母国への義理もなければ、安定雇用を約束することもない。全てが利益優先の企業論理で運営されている。しかし、日本のバブル経済崩壊やアメリカ発のリーマンショックなどの経済危機が起きれば、大きすぎてデフォルトにできないと言って公的資金投入で企業再生支援を受け、債務の軽減や社員解雇などのリストラが合法的に行われる。多国籍企業経営者が損を引き受けることはなく、そこに働く社員や納税者だけが負担を引き受けることになる。そして彼らは、ビッグマネーを元手に、次のパワーゲームに精を出す。
    TPPやFTA、EPAなどの経済協定は、多国籍企業の意を受け、グローバル化と言う大義名分を押し立てた押し売り外交である。政府は、これらの経済協定が、貿易収支の改善や国内の雇用拡大につながり、ひいては景気の拡大で税収増が期待できると信じ、このような企業の代弁者となって協定を結ぶことに専念する。当然のことながら、その交渉過程においては相互の要求事項に応じ互いに妥協をする部分もある。政府にしてみれば簡単な足し算・引き算の問題かもしれないが、その埋め合わせにそれらの産業分野への補助金を出すことになり、歳出増で納税者の負担を増やすことになる。
    TPPの原型は北米自由貿易協定(NAFTA)にある。NAFTAでアメリカ・メキシコ・カナダのいずれが勝利者になれただろう。どの国も疲弊し、国民の格差は拡大し、良い思いをしているのは多国籍企業の経営者だけである。
    • 多国間で既に進められており、日本の主張を十分反映できるかどうかも分からないまま飛び乗るより、日本主導で新しい枠組みを作るべきだ!
    • 時間の経過と共にTPP推進論者が 「アホ」 に見えてくる。途中参加は 「他の国々が決めたルールを丸飲み」 することで、売国に等しい。
    • 貿易や商取引のルール作りを政府間交渉で行うことが、自由主義経済原則か?
    • 全ての商取引は双務契約に基づく。買いたくない相手の国内産業を崩壊させてまで売りつける「パワーゲーム」がグローバル化なのか?
  • 北朝鮮による拉致の解決
  • 北方四島・竹島、不法占拠された国土の回復
  • 尖閣、実効支配を国際社会にアピールし、中国との友好関係の再構築
  • 永住外国人の地方参政権は不要日本人と外国人のより良い関係の構築

国民の求める政治とは(3) \?\᡼\? 1  \?\᡼\? 1

Ⅴ、財政の健全化原則
  • 『公の役割と課税原則』 は以下の三つに単純化出来る
    第一は、不確実性社会にあって、『自由、平等、安全、安心を保障し、私達が生存や子育てに不安を抱くことなく自由に社会参加できる環境造り』とし、格差社会の是正など、富の再分配機能を持たせる。
    人や法人は存在することによって社会や環境に何らかの影響を与える。公の役割および税の使途の第二は、『私達が社会や環境に与える影響を最小限に止めること』とする。
    第三は私達の生活における便益享受や権利取得に対して課され、『行政サービス、社会基盤の整備、社会教育の充実、学術・科学・文化振興、国際協力・支援活動などに資する』ものとする。
  • 国の役割と適正な使途に対する国民合意、公平負担原則
  • 歳入庁と共通番号カードの導入
    利子配当所得を含む個人の収入、保有資産、年金、健康保険の一元管理
    業種間の所得捕捉率格差解消の切り札に
  • 地方交付金は査定対象外とし、分配ルールに従いスルーする。
  • 予算編成権を財務省から内閣へ(歳出の適否及び優先順位の決定)
    個別の事業に対して、公益性、合理性・必然性・効率性、環境への適合性および事業の優先順位、役割分担主体としての是非(国、地方政府、民間)を評価する:行政監視委員会
    職員人件費、外交・安全保障関連日常費用及び景気・雇用対策費を除き、その決定による。
  • 適正歳出額の決定
    民間との比較により歳出額の水増しなどのチェック:会計監視委員会
  • 予算のシーリングを廃し、歳出総額から優先順位に従い決定
  • 国債発行額を漸減
    無駄を削減して有効投資に回すことで、景気へのマイナス効果を発生させない。
    公務員給与を削減しても、貯蓄分が新たな有効投資に回り、景気へはプラス効果。
  • 特別会計のゼロベース見直し
    無駄の削減分を新たな有効投資に

Ⅵ、政策の過ちで築かれたバベルの塔、「無駄」や「不公平」を解消せよ!
  <無理や不公平を完全に解消し、破綻に陥ることのないシステムの構築
  • 年金の不公平を解消
    国家管掌の年金は、最低生活保障保険的の意味合いの老齢基礎年金のみとする。厚生年金や共済年金の2階建て部分を完全に分離し、年金原資を確定した後に、第三者機関に委託。
  • 医療制度の無駄を削減
    四つのシステムがデータを共有し相互にチェックし合うものとしなければならない。また、サービスの質やコスト面では、病院などの施療及び施術部門においては、医療法人制度を見直し、一般法人の医療業務への参入を自由化し、競争原理を取り入れることも必要であろう。
    • ホームドクターによる医療相談及び総合診療
    • 認定検査機関による検査
    • 病院などの施療及び施術
    • 調剤薬局による施薬
  • 生活保護の無駄と必要な人に届かない不公平
    自立して生活を営めない要保護者は、養・介護施設や老人ホーム等の施設収容を原則とする。健康で働ける世代への支援は、宿泊サービスと食事提供、及び雇用支援に限定する。体調を崩した人や心身症などにより一時的に生活困窮となった場合は、病気療養のアドバイスやカウンセラーなどを配置し、経過観察と就労斡旋などを行うこととする。
    単親家庭や資産を有する高齢者などの生活困窮者への法的支援の充実。
  • ミスマッチの雇用支援
    「同一労働同一賃金」による非正規労働者の不利を解消
    雇用支援は雇用受け売れ側へ(支援付きトライアル雇用)
    少子化対策への取り組みが有能な人材の確保と労働力不足の解消に

国民の求める政治とは(2) \?\᡼\? 1  \?\᡼\? 1

Ⅳ、日本および日本人のアイデンティティを構築する教育制度改革、
  • 歴史から導き出される日本の未来ビジョン
     あの悲惨極まりない太平洋戦争を体験し、終戦の焼け野原状態から世界が目を見張るほどの著しい経済成長を遂げ、毎年恒例のように訪れる台風や忘れた頃に襲ってくる大地震、バブル崩壊に始まる経済危機、世界に先駆ける高齢化社会の到来、更には東日本大震災のように千年に一度という大災害、それに引き続き発生した福島第一原発事故、これらすべての激甚災害や危機を次々と克服しながら、わが国は成熟した経済大国を築き上げてきた。
  • 国造りの基本を、日本および日本人のアイデンティティを確立し、共生の道を探る。 とし、周りの人たちとの触れ合いを通し、自分を見失うことなく、互いに認め合い共存していくこと。
    そのためには、集団の中に埋没しがちな日本人の思考や行動パターンを転換する必要がある。相手の考えをじっくり聞くと同時にそれに対する自分の考えをしっかりと主張した上で、妥協や諦めではなく、協調し合うための努力を続けて行く寛容さが求められる。それらを教育や社会生活の中で培うことが必要となる。
  • 日本および日本人のアイデンティティは、悠久の歴史の中で培われたものである。その歴史を育む風土、先人が会得し後世に伝え続けて来たもの、それらを継承しながらも、そこに新たな価値を見出すこと、即ち、アイデンティティは、風土を愛し、伝統に磨きをかける』 ことで確立されるもの。
  • 歴史の総括と結果責任の検証 責任をとらない政治家、官僚機構は要らない
     **
    **** 太平洋戦争、福島第一原発事故******
    結果責任(戦犯など)についての断罪と繰り返さないためのシステム改革
    国家としての歴史認識を明確にして、教育に反映する。
  • 教育制度改革(自己・アイデンティティを確立)
     戦後の日本の教育は、従前のものを全て捨て去るところからスタートした。「欧米に追い付き、そして追い越せ!」それが新しい価値観となった。しかし、世界第2位の経済大国にのし上がり、他の国が経験したことのない領域に踏み入るや、突然、目標を見失ってしまった。不幸にも自分たちのアイデンティティがないことに気が付いてしまった。だからと言って、「今日学んで、明日身に着く」ようなものではない。
    国造りの基本に従い、次の世代を担う子供や若者たちのための教育制度改革が必要だ。
  • 教育改革の手始めは大学改革 <高等教育は必要な時に自分の意思で>
     入る際の大学入試学力試験を全て廃止し、はっきりした目標と意欲さえあれば、学校推薦と面接、論文により本人の意思確認をして入学を許可し、面接や論文により本人の目標や意欲が確認できない場合に限り、入学の許可は出さないシステムとする。その上で、大学のレベルアップを図り、大学には誰でも入れるが、努力をしなければ進級も卒業もできないシステムとする。
     高等教育はその必要性が無ければ受ける必要もない。教育を受けるかどうか、受けるのならば、何時どんな目的で受けるのか、自分自身の判断で決めることである。そのためには、それに要する費用も自分で工面すれば良い。そうすることにより、高等教育に対する価値観も変わってくる。学校選択も真剣になり、対価を支払ってまで受ける教育が、いい加減なものであれば学生は集まらないため、必然的に学校の質も上がることになる。
  • 義務教育(小・中学校)+高等学校
     初等教育である現在の義務教育は自由カリキュラム制の下、『自己の確立』 を基本とし、両性の平等をはじめとする個々の尊厳、社会的モラルとしての権利・義務・責任のバランスおよび共生社会のルール、心身の健康や他人への思いやりなどの理解と共に、個々の能力を伸ばし自立心を育成する。また、日本語及び外国語双方での表現能力、探究心と解明努力、地理や日本の風土・伝統、国際社会との関わり、地球環境などへの理解を深め、能力に応じた飛び級も可能にする。
     大学改革により高校過程の存在意義が大きく変わる。受験ストレスからの解放で、一般教養や人間性の充実を計り、学問ばかりでなく個性発掘のための教育へと転換し、スポーツや文化、社会、環境への関心を深め、個々の生徒が独自の目標を設定できるように補助育成する場とする。
     また、小中学校の教員免許資格は、学級を担任するための要件として従来の資格に加え、哲学・倫理学・心理学や実習経験を積む総合教育課程の単位を要するものとする。その他に、武道や特殊技能などの熟練経験を持つ一般人の協力を得るものとする。
     運営面ではNPO法人などの参入で、幼保・少学校の一体運営や全寮制の中高一貫校などの整備で子育て世代の支援と、子供の自立心や協調性を育み、少子化に歯止めをかけ、国際人として日本の伝統や価値観を世界に発信できる人材育成を計るものとする。自治体などは公立校をNPO法人へ売却するなどの方法で財務体質の改善を計ることも可能となる。
国民の求める政治とは(1) \?\᡼\? 1  \?\᡼\? 1
 
Ⅰ、政治への信頼を取り戻せ!
 <消費増税を撤回し、政治家が身を切り、給与等の官民格差を解消
  • 国民との約束を守る政治
    最高行政権者(首相)が直接国民と約束をする。⇒首相公選制の実現
    首相公選を実現するまでの間は、衆議院任期中の首相交代の禁止
    マニフェスト違反には、国会による国民投票請求権の行使
  • 海外に比べても高すぎる秘書給与も含む国会議員総経費の5割削減
  • 民間と乖離した高額な公務員給与の3割削減民間給与所得者全体平均412万円
  • 官民格差を生じさせない給与体系を構築:雇用監視委員会
Ⅱ、民主主義が機能する政治システムの構築
 <政治家や官僚への白紙委任を回避し、政治の暴走を止めるために
  • 政治主導の実現のために、政権交代に伴い、中枢となる官僚を交代させる
    部局の長以上、全ての官僚の人事権を内閣に一任
  • 政治家や官僚への白紙委任を回避し、国民に対して直接的な法執行を行う警察、検察、裁判所の運営または監理を行うために、3条委員会のような子供騙しではなく、民主主義を担保する制度を導入
     独立第3者機関による、警察・検察および司法行政の運営と国民監視機関の設置
      (各地方から、民主的に選出された代表により構成され、任期は四年とし再任できない。)
     国家公安委員会、検察委員会、司法委員会
     政策、法制、会計、金融、公正取引、雇用、環境・安全監視委員会、選挙管理委員
  • 警察改革検察改革
    独立第3者機関である国家公安委員会検察委員会に運営を委ねる。
  • 司法制度改革(司法委員会:国民監視システムの導入:司法委員会 )
  • 多すぎる国会議員の定数削減(衆院250、参院100)
    民主主義を担保する制度の導入で、国会議員は代議士業務「国民の意思反映」に専念
  • 衆参の役割分担
    衆議院は民意の反映、参議院は専門性と国民監視機関と共に公平性の監視
    特別議決権行使以外、全ての議案について、二院審議を原則とする。
    条約・予算の議決に関しては衆議院の優越性を認める。
     (条約は衆議院事前協議と、法制監視委員会、最高裁判所の締結前審査を要する。)
  • 特別議決権
    衆議院:参議院否決事案の公聴会後の再議決権、首相弾劾議決権
    参議院:国民監視委員会による意見反映の確認と最高裁判所長官及び同判事の指名権
  • 衆議院は、地方選出議員により構成し、議院運営は院内会派の合議による。
  • 参議院は専門家団体、業界団体の代表により構成し、院内会派を設けず政党加入を禁止し、議院運営は事務局に一任する。
  • 地方分権
    地方行政単位の見直し(道州制)と地方間格差解消のための一括交付金制度の構築
  • マスコミ改革で国民への情報開示の徹底
    NHKを民営化し、報道の在り方『公共放送はNPOで』
  • 人権侵害、ネット規制、ダウンロード遺法化、ACTA:偽造品の取引の防止に関する協定、立法の趣旨は理解できるが、民主主義を担保する制度の導入がない状況で、刑事罰を科すことができる規制を設けることは、運用を誤れば新たな人権侵害事件が発生する恐れがある。
、国民の安全安心を最優先にする政治
  • 原発事故賠償の迅速化と原資確保のための東電の破綻処理
  • 核燃料サイクル構想の撤回と脱原子力目標年限の明示
    新エネルギーへのシフトの道程
    原発立地自治体の経済再生計画
  • 原発を完全に廃炉にするまでの安全管理環境・安全監視委員会
    ストレス・テスト基準の白紙からの見直し
    圧力容器の脆性遷移温度の上限を定め耐用年限の基準とし、点検時にサンプル調査。
    事故が発生した場合、SPEEDIを活用したシビアアクシデント対策の整備
    廃炉へ向けて取り組みの決定
    使用済み核燃料最終処分方法の模索・決定とその間の措置
  • 地震、津波予知のための観測システムの充実 
  • 原爆被爆や公害訴訟における、認定基準の白紙からの見直し環境・安全監視委員会

日本の防衛

日本の防衛 \?\᡼\? 1 \?\᡼\? 1

太平洋戦争後は戦前の反省と憲法9条の解釈問題を巡る国内論争に明け暮れる間、地勢学的にわが国がイデオロギー対決の西側最前線でもあったことから安全保障面では日米双方の利害が一致していた。その結果、日本国民は日米安全保障条約そのものが日本の国防を担うシステムであると錯覚している節がある。それとの連動なのか、日米安保の日米地位協定やその他の経済関係においてもアメリカに対し、隷属的とも言える「ものを言えない」関係が続いている。

 ポツダム宣言には次の一節がある。
 「十二、前記諸目的カ達成セラレ且日本国国民ノ自由ニ表明セル意思ニ従ヒ平和的傾向ヲ有シ且責任アル政府カ樹立セラルルニ於テハ聯合国ノ占領軍ハ直ニ日本国ヨリ撤収セラルヘシ」
 つまり、日本に民主主義政権が誕生すれば、連合国軍は直ちに撤収しなければならなかった。しかし、これに対し、日米安全保障条約第6条でアメリカ軍の駐留を認めている。それに基づく合衆国軍隊の地位に関する協定が問題の「日米地位協定」である。

 日米安全保障条約はその第5条に定める通り、「日本国の施政の下にある領域における、(日米)いずれか一方に対する(外部からの)武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認めた場合」 に初めて機能するもので、そこに至らないものについては、日本独自の外交努力や実効的措置で対応しなければならない。

日本の主権は日本独自で守らなければならない

 2010年9月7日、尖閣諸島沖中国漁船衝突事件、2010年11月1日、北方領土への露大統領メドベージェフの国後島訪問、2012年7月3日、露首相メドベージェフの大統領時に続く国後島再訪、2012年8月10日、韓国大統領の竹島訪問、2012年8月15日、香港の活動家ら7人による尖閣諸島魚釣島上陸など、隣国との領有権問題がある日本固有の領土や海域において、日本の国家主権を侵害する行為が隣国の国民や最高権力者によって昂然と行われても、政府は、事前に情報を把握しながら適切な方法でそれらを阻止することもできず国民に屈辱を味わわせている。これら一連の事件を通し、「日本の主権は日本独自で守らなければならない。」ということを、日本国民は十分に理解できたはずである。

 日本国本土や島しょ部を含む領域警備を充実させることが急務であることは、今や国民周知の事実となった。領域が少しでも侵されるようなことがあった場合、海上保安庁や警察がしっかりと対応し、国内法による司法手続きを執った上で外交的にも毅然と対処しなければならない。また領域警備において、警察力を上回る能力が求められるときは自衛隊が毅然と対応することが求められる。
 国際連合憲章51条では、自衛権は国家の『固有の権利』と規定され、領域警備は国土防衛上の日常業務である。わが国が国土防衛についての明確な戦略を構築し、毅然として対応する体制を整えなければ、日米安全保障条約そのものを機能させることもできない。これでは在日米軍が『何のために日本国内に駐留しているのか』、全くわからない。現在のままでは、基地問題に苦しむ沖縄だけでなく、日本中に置かれた米軍基地の立地自治体住民をはじめとし、国民の理解は得られないはずだ。

 1991年12月、ソ連崩壊により東西冷戦が終結した。本来なら、その時点で日本政府は発展的な日米関係を構築するために、相互の役割分担とともに基地のあり方についても見直すべきであった。しかし、両者間における協議は一切なく、既に20年を経過している。アメリカの9・11同時多発テロ後、アメリカはテロとの戦いを打ち出し、以降、在日米軍基地はアフガニスタン戦争とイラク戦争に特化した出撃と後方支援の中核を担っている。わが国も小泉内閣によって、2001年10月29日にテロ特措法が制定され、インド洋上で、海上自衛隊の護衛艦(イージス艦)によるレーダー支援や、補給艦による米海軍艦艇などへの給油等の支援活動が行われた。自衛隊によるこの行動は、国際協力なのか集団的自衛権行使へ発展させるためのステップなのか、また、PKOへの自衛隊派遣では、自衛隊の武器使用制限の解除など、足元固めもしないまま、一足飛びに海外派遣の実績づくりを続けている。これは、国際協力を名目に自衛隊を便利使いする政治家のパフォーマンスにしか見えない。国際協力には日本独自のやり方がある筈だ。日米安全保障条約との連動で全ての行動を決めるやり方は、必ずしも国際社会の理解が得られるとは限らない。

 さらに、2012年、米国防戦略は大きく見直された。国防費の削減により従来の二正面作戦からアジア太平洋重視に切り替え、中国の攻撃能力の向上や北朝鮮の核・ミサイルの脅威への対応能力向上のために兵力の移動を含む大幅な戦力再編に乗り出した。グアムの基地を増強し、オーストラリアのダーウィンに新しい基地を設けたのもその一環である。米国は、アジア太平洋重視と言っても第一列島線上に大規模な軍事基地を維持し、中国を封じ込めるという戦略よりも、近隣諸国に一定の防衛能力を担ってもらい、その包囲網を圏外からバックアップするオフショアバランシングに切り替えつつあると考えるのが自然であろう。このアメリカの戦略見直しで東アジアの力関係は大きく変わる可能性がある。

防衛力の充実と日米安全保障条約の見直し

 日本列島には周囲が0.1km以上のものだけでも6852に及ぶ島があり、国防軍である自衛隊は領域警備を担当する海上保安庁と連携をとりながら、辺境の離島が防衛上の最前線となる。その際、陸地を守る国境警備とは違い、島しょ部や海岸線の防衛には海兵隊の動的防衛機能が求められるはずだ。

 米軍が自衛隊に代わって防衛の最前線に立つわけではないことを考えれば、日本独自の防衛体制を整え、日米安全保障条約に基づくアメリカとの協力関係を再構築することが急務である。そのためには、現在の陸・海・空三軍体制から海兵隊を含む四軍体制への編成替えも必要になろう。また、米軍の役割と基地や兵員の配置、日米地位協定は勿論のこと、日米航空協定、さらには、アメリカの世界戦略に関わる在日米軍の運用についても日米双方の戦略的合意が必要である。

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