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知識の街その1

イメージ 1

神保町古書店街。

世界最大ともいわれる本の街。

数年ぶりに訪れたこの街は、

ネット社会の進んだ現在においても、

変わらぬ独特の雰囲気を残したままだった。

本屋の世界は、

商店街などの小さな書店が衰退する一方、

大都市の大型書店の出店は多く、

一種日本経済の縮図の様相を見せているが、

そんな大型書店でも見つからないような本が、

この神保町には数多くある。

そして、何よりサイバースペースにはない、

本独特の匂いが、この街には残っている。

古くなった紙が放つ、一種カビたような異臭。

ある古書店に足を踏み入れた途端感じるその異臭は、

始めは、先に進むのをためらわせるものの、

次第にその無限の知識にあふれた部屋の空気に、

魅入られて、心地よく感じられてくるのだ。

書店の各階にいる店員は、店主らしき人以外は、

意外と現代風の格好をした人間が多かったが、

店内で本を物色する客には、やはりこの街らしい

雰囲気をかもしだしている本の虫たちが多くいた。

彼らが求めているのは、

”本”という紙媒体に詰まった知識と感動である。

紙と印刷用インクと綴じ具用糸のみで作られたその

メディアに無限の世界を感じている人々である。

私はしばし、その知識の異空間とそこを楽しむ人々を

鑑賞して楽しんでいた。

かって、ピーター・ドラッカーは

”これからは知識労働の時代だ”といったが、

IT技術の進歩は、その知識を情報というデジタル信号に代え、

本当の知識を世界から隠してしまった。

一方で、情報化社会をリードする”グーグル”には、

世界中から最高の知識労働者が集まり、

いまやメディアにおいて世界を支配してしまっている。

グーテンベルグによって世界中の人々に共有された”知識”は、

ラリー・ペイジらによって、”情報”に変換されてしまった。

だが、日本においてもコンサルタント会社への転職が、

ひとつのステータスともてはやされるように、

知識もしくは知恵の労働への需要は高まっている。

ほんとの知識が覆い隠されるなか、

その知識を使いこなせる一握りの人間たちが社会を動かす時代。

そんな時代にあって、

ここ神保町には、未だ本物の知識を求める人々がわずかだが

残っていることを感じると妙な安心感に包まれるのだ。

そんなことを思えば、多少の異臭に鼻を付かされるぐらい、

どうってことない。

ここは、知識の街なのだから。

To be continued


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