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土曜日の新橋。

土曜にもかかわらず、

それなりに人通りにあふれていた

駅前から少し離れた場所にその店はあった。

古い民家を改築したというその店は、

韓国家庭料理の専門店をうたいながら、

どこか下町の小料理屋といった雰囲気を感じさせる風情だった。

新橋駅から外堀通りを一つ入った路地を

虎ノ門方面に歩いて5分超と聞いていたのだが、

方向感覚に疎い私は、案の定迷ってしまった。

おかげでまた連れの一人を幻滅させることになってしまった。

ようやく辿りついたその店の名は、『草の花』という。

扉を開けるといきなり2階に上がる急こう配の階段が現れる。

幼い頃、文京区にある祖父の家に行ったときに見た、

古い木造家屋のつくりによく似ていた。

外面同様、中も韓国料理屋っていうより、

和風居酒屋か小料理屋って感じだ。

通された部屋は2階の座敷で、

古めかしさを感じさせながらも、

清潔感があり好感がもてた。

ただ隣に、10人ほどの団体客が宴会をしていたことだけが、

残念ではあったのだが・・・。

メニューは、定番のキムチにと、韓国風の豆腐サラダ、

コラーゲン入りという鶏鍋を頼んだ。

加えて、お勧めという牛レバ刺しを酒のつまみに注文した。

なんだ、やっぱり普通の居酒屋じゃないか。

そんなツッコミを入れたくもなってしまったが、

それほどレバ刺しの味は満足のいくものだった。

他には、タコのから揚げ。

ビールに合うものばっかりだ。

お酒に関しては、韓国料理では定番のマッコリも味わった。

マッコリに関しては、種類も多く、

カクテルかサワー代わりに頼んでもいいかもしれない。

ただ、飲みやすさの割にアルコールが強いので、

酔いやすいのが難点。

案の定、いつもの夜勤明けで披露がたまっていた私は、

すっかりマッコリに酔わされてしまい、

席中の会話がぐだぐだになってしまっていた。

おかげで、最後に出てきたメインの鍋の味は、

詳しく覚えていない。

ただ、久しぶりに肌寒い一日となったその日、

その鍋の温かさがとても有難かったことだけは、

記憶している。


end

韓国・朝鮮料理『草の花』
東京都西新橋1-21-2

詳細は下記"Yahooグルメ"URLより

http://gourmet.yahoo.co.jp/0007238114/

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その日は、決して天気がよいとはいえず、

どんよりと曇っていた。

なんとなく、自分の今を映し出しているようで、

歯がゆさすら覚えていたのである。

街は、海の向こうの大国と初めて接触をした古い街で、

和と洋が混在するミスマッチ感が、

不思議な感じを醸し出していた。

観光客向けに整備されたその通りは、

表向き、江戸時代の面影を残しつつも、

中には、パスタ屋や割とセンスのいい雑貨屋が立ち並び、

都会からの客でもそこそこ飽きさせないつくりをしていた。

それでも決して賑やかとはいえず、

たまに人を見かけてもほとんどが観光客で、

地元の人の生活感を感じないところが妙に寂しさを感じさせた。

だから、その猫を見かけたときなぜかほっとしたのを覚えている。

猫にとって石畳の通りはひんやりしていて、居心地が悪いのか、

喫茶店の敷地内の人工芝の上で、ひっそりと丸まっていた。

こちらの方を見向きもせず、愛想が悪いところがムカっとしたが、

それはそれで猫らしいのかもしれない。

むしろその自己中ぶりがうらやましくすら感じる。

私はしばらくその猫の行動を追いかけてみることにした。

特にすることもなかったし、

何か目的ある旅でもなかったからだが、

下手に人間に接するより、気がまぎれるとでも思ったのだろう。

その猫は、どこかで飼われているのか

それとも野良なのか、

その場で判断できなかったが、

たぶんその両方なのだろう。

周囲には、寝どこになりそうな建物も多くあるし、

餌にも困らなさそうだと思ったのである。

数分その芝で、うたたねをしていた猫は、

私の注視に気づいたのか、

その場から逃げ出すかのように、

路地を歩きだした。

私は、遠くから”彼”(彼女?)を見失わないように後をつけていった。

ときに狭い路地に入りこんでは、

一瞬見失いそうになったが、

またどこからかあらわれてくる。

一時、馬鹿にされているかと思ったが、(いや、きっとそうなのだろう)

決して退屈はしなかった。

まるでタイムスリップしたかのような、

不思議な街並み。

生意気な白猫。

日常の喧噪から逃れるにはもってこいのシチュエーションだったのだ。


小一時間ほど、そのファンタジーに酔いしれていたあと、

一軒の奇妙なコーヒー店を見つける。

正確には、そこがコーヒー店と気づいたのは中に入る決断をした後だったのだが、

この通りの建物は一見、どれも同じ様なつくりをしていて、

遠目では、どんな店が入っているのかわからないのだが、

近くまで接近して、看板を見つけないと判断ができない。

”彼”のあとを追って、路地をうろうろしていたことが、

逆にその看板に気づくきっかけとなったようである。

最初、看板を見てもなんだか理解するのに少し時間を要した。

なにやら奇妙な文字が書かれた張り紙がしてあり、

どうやら骨董品の説明書きのようなのだが、

その骨董品の展示と、

珈琲を出す店のようなのだ。

まるで、”彼”に導かれるようにして、

私は、その不思議な珈琲店のドアを開けてみることにした。

その異世界への入り口を。


end

春の雪

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今年何度目かの東京での雪の日、

克は、独り渋谷の街を歩いていた。

目的は、明日のデートに備えて、

春物のジャケットを買うためだった。

にもかかわらず、この雪。

昨日から今朝にかけて、

少量の雨が降り続いていたのは確かだが、

日が高くなるにつれて、次第に目に見えるほどの

大粒の雪に変わっていった。

克の仕事は、都内のシステム関係の会社で、

克はそのサポート関係の部署に所属していた。

最近は、夜間サポート要員に割り当てられていて、

今日も朝7時まで、寝ずの番をしていたところだったのだ。

だから本来なら、そろそろ自分の部屋で今夜に備えて寝る時間だった。

にもかかわらず、こうして渋谷までくんだりきているのは、

全て明日、土曜日のデートのためだった。

何か月ぶりかのデート。

克はがらにもなく、緊張していた。

髪の伸び具合が気になって、

いつもより早く、カットしにいったり、

ひげやまゆ毛の形状がことさら気になったり・・・。

そんなんだから、たとえ克の嫌いな雪が降り注ごうとも、

寒さで、春物より冬物のコートのほうがほしいなどと思っても、

それ以上に、明日の自分の姿のほうが優先されるのだった。

どうやら俺は、えらく楽しみにしているようである。

-そんなそぶりをできるだけ表にださないよう、

コートを深くかぶって、神宮前の交差点へ急いだ。


end

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ほんとにただの偶然だった。


この街に来たのも、


そしてあの猫に出くわしたのも・・・。


かなり遅めの正月休みをとることになった私は、


たいした計画もたてていなかったため、


ただ時間をもてあましていた。


正直、昨今の経済情勢のなか


仕事を休むことには抵抗があったし、


昨年末、何度目になるかわからない失恋をした私にとって、


仕事は唯一、その痛手を癒す手段であったのだ。


この休みも本来なら彼女と一緒に過ごすため、


昨年の内から申請していたものだった。


いまさら休む理由などない。


だからといってせっかくの休日を取り消す勇気もない私は、


予定のない有給休暇をしぶしぶ迎えることとなったのだ。


旅行にでることを思い立ったのは、


そんな休暇にはいって2日目のことだった。


選んだきかっけもいいかげんなものだった。


自宅のパソコンにたまたまお気に入りに設定していた旅行の予約サイトから


空いている宿を探して、適当にみつくろったものにすぎない。


ただ一刻も早く都心から離れたい、それだけだった。


東京から特急で3時間弱のところにあるその街は、


古くからある温泉地で、


海も近く、


冬だというのにドライスーツに身を固めたサーファーが、


ぷかぷかと浮かんで波を待っていた。


歴史的な建造物もわずかながら残っていて、


それなりに風情を感じさせる。


そんな江戸時代から続くと思われる萱葺き屋根の建物は、


観光用とはいえ、コンクリート中心の周囲の街波と比べると、


どことなくいびつな感じを覚えたけれども、


ファインダー越しに眺めればそれはそれで入りこめたように思う。


あの猫を見たのもそんな古い建物がならぶ通りの一角でのことだった。


to be continued

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何がそんなにむかつくかって?

そりゃ、あいつの言い分もわからんでもない。

俺だって頭ん中じゃおかしいんじゃないかって思うよ。

でもそこはいわなくても汲んでくれたっていいじゃないか。

結果はまだでていないんだし。

何が本当に正しいかなんて誰にもわかりゃしないんだからさ。

もうしばらく耐えてみてもいいんじゃないか。

それでもだめならあきらめればいい。

それぐらいの感覚でいなきゃ、

新しいことなんてできやしない。

若いんだからさ、そんなに頭固くしなくたっていいじゃないか。

そんなことじゃ、いつまでたってもなんにも変らないぜ。



花だってそうさ。

あんだけ綺麗に咲くためには

土んなかで耐えて耐えつづけているから

あんなに綺麗なんじゃないか。

もうすぐ冬がやってくる。

来年の春夏には笑って咲けるように

しばらく耐えてみようじゃないか・・・・・。

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