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アフリカネーションズカップ準々決勝、カメルーンVSコートジボワール。
W杯予選では同グループであった両国。
カメルーンが直接対決で2勝しながら、最後にW杯への切符を掴んだのはコートジボワールだった。
その明暗を分けたのは、カメルーンの最終戦(対エジプト)でのPK失敗。
ウォメがPKを外し、最終的に引き分けとなったこの試合の結果、
コートジボワールが初のW杯出場を決めたのだった。
勝ち点差は1。
人口も、独立年も、産業もほとんど同じの両国。
新たな「アフリカ因縁の対決」として、注目の試合であった。
試合は90分を通して、こう着した展開。
チャンスはあるものの、ドログバ・エトー両エースがどうしても決められない。
延長戦、先手を取ったのはコートジボワールだった。
ロングレンジからのシュートがポストに当たり、そのリバウンドをバカリ・コネが決めて先制。
このままコートジボワールが勢いに乗るかと思われたが、その一分後。
カメルーンは前方へのふわりとしたクロスを送る。
FWと相手DFが絡まり、そこでこぼれたボールにメヨングが反応。
ゴールに流し込んで1−1の同点に追いつく。
これだけでも十分なドラマであったが、まだまだドラマは続く。
120分を戦っても勝負がつかなかったこの試合は、ついにPK戦に突入する。
一人目のエトー・ドログバが冷静に決めて始まったこのPK戦。
その後も、両チームGKを含めた11人ずつが決めるという壮絶な展開を見せたのであった。
この時、両チームはお互いの健闘を称えあうかのような抱擁を見せる。
プレッシャーの中で生まれる、美しいスポーツマンシップ。
だが、勝負とは非情なものである。
まだまだ勝負は続くのだ。
2巡目に入り、再びキッカーはエトー。
助走で変化をつけ、ゴール正面上を狙ったシュートは、
美しい月の輝く夜空に吸い込まれるようにゴールを外れる。
天を仰ぐエトー。
コートジボワールの選手が歓喜に沸く中、ドログバが決意の表情でペナルティースポットに向かう。
丁寧にボールをセットし、呼吸を落ち着ける。
そして―――
ドログバの放ったシュートは、右サイドのゴールネットに美しく、そして鋭い弾道で突き刺さった。
トータルスコア、12−11。
W杯予選で叶わなかったカメルーン越え。
コートジボワールの歴史に、新たな一ページが刻み込まれた瞬間だった。
そして、またもやPKで涙を飲んだカメルーン。
勝負のコントラストとは、こうも美しく、残酷なものなのだろうか。
この両国の対戦は、因縁の一戦としてこれからも我々に壮絶な勝負を見せてくれるに違いない。
コートジボワールは準決勝、ナイジェリアとの対戦を迎える。
カメルーンと同じく、W杯出場権を失ったナイジェリア。
これまでアフリカサッカーを牽引してきた両国に対することになったコートジボワールは、
どんな戦いを見せてくれるのであろう。
新興の大地、アフリカで巻き起こるドラマは、まだまだ終わらない。
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