繚乱の森

きっと明日は素敵な心になれますように

現在ストーリー

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全1ページ

[1]

忘れられた記念日

イメージ 1

.






私は行事を大切にしたい人、そしてみんなでお祝いして温かくなりたい人。




昨年末、夫との結婚生活も15周年を迎えた。

仕事以外のことはすぐ忘れてしまう夫だから、これまで毎年の誕生日も結婚記念日も殆ど忘れ去られてきた。

(結婚して最初の誕生日にはルビーのイヤリングをもらったが)

5年前、結婚10周年の時も言葉の一つ、確認の1つあるわけでもなく終っていった。

昨年の誕生日はネットカフェで1人だけの誕生会をしていた。

そうしたところで、眠る時間の早い夫は私がネットカフェに出向いていることすら気づかないのだが…。

15周年も例に洩れず、夫の中では昨日や明日とまったく変わらぬ一日として過ぎ去っていったようだ。

先月2月の私の誕生日、妹からメールが届く。

「お誕生日おめでとうございます。1人ネカフェ中でないことをお祈りします」

何気にカレンダーを見ると、私の誕生日が大きな○で囲まれている。

「えっ?もしかして?」少しの期待をもって近くによって目を凝らすと、その下には" 夜警 "の文字が…

町内の夜警を冬場に数回行うのだが、前回すっかり忘れてしまっていたらしく○で囲んだものだった。




実は誕生日も忘れられていたら、当日プチ家出を決行しようと心に決めていた。

ところが運悪く風邪を引いてしまい、家出どころではなくなっていた。

次の日の夜、ケーキの載ったお皿を夫の前に置く。

  「おいしそうだな、食べていいの?」」
     「これ、どうしたのって聞かないの?」
  「…………?」
     「私さ、昨日誕生日だったんだよね…」
  「………!!」(やってしまったといった表情)
    「12月の結婚記念日も何も言わなかったよね?15周年だったんだよ。
     私がどんな思いしていたかわかる?10周年の時も、15周年の時も
     言葉一つないなんて。泣いていたんだから」
  「すいません!誕生日、前日には覚えていたのになぁ」
    「風邪引いてたから家出できなかったけど、この2回分のペナリティは今後
     使わせてもらうから!」
  「なんだよ、それー」(笑いながら)
     「パチンコ屋さんへ行ったりDVD鑑賞できる時間があれば、目の前にかかっ
      ているカレンダーを見てほんの数秒考えてくれてもいいと思う」
  「本当にすいませんでした」

このやりとりで2つの行事は終了してしまった。




そして、自分で好きなものを買えばいい、そう言った。

「それじゃ、遅くなったけどこうしようか?」などといった提案もなしだ。

先日は娘の誕生日すら忘れ、娘から怒られていた。

数日前には覚えていたとまた言っていた。

多分、息子達の誕生日は日にちの記憶さえ残って無いと思う。




数年前、私は友人から言われた。

「旦那さんに、仕事以外のものを期待しちゃ駄目なんだよ。仕事しかできない人なんだから。私の父も職人さん

だったから、すごくよくわかる」

<そうか!仕事以外を期待してはいけない人だったんだ!>

そう考えると、すーっと気持ちが楽になった。

でも私が楽になっただけで、何も覚えていない(覚えようとしない?)夫は、私が自分に言い聞かせた気持ち

を知ることもなく、忘れたままの毎年を迎えるだけなのか。

しかも10・15周年など記念すべき日まで、夫婦として忘れていていいものだろうか?

家族の記念日を覚えることは、そんなに大変なことだろうか?

家族とは、夫婦とは、何だろうか?と改めて考える。





夫も気持ちがないわけではないらしい。

昨年、記念日とはまったく関係ないとある日出かけた時にジュエリー店に寄った。

「これ、いいんじゃない?」買ってあげるという。

値段を見たら24万円!値段がわかっても購入する気だった。

なぜに今24万円?それに私は高価なものは欲しくない。

というより、これを買ったら今月どうするの?といったところだ。

お言葉に甘えてといった金額ではない。

結局「本当にいいから」と店を出た。

それにしても、やはり記念日として何かをするというシチュエーションが欲しい。

「今日で15周年か、あっという間だったな」だけでも良い。

"覚えていること"こそが、一番のプレゼントのような気がする。




私はいつも夫に「本当に仕事しかできない人だよね、すぐ忘れちゃうしね」と言う。

ズバリ本当のことだから夫は苦笑いする。

そう、その言葉を頭に置いて私はいつも諦めているんだよ…と心で言う。





私は今、そのたまったポイント(ペナリティ)をどう上手く使いこなそうかと思案中だ。





.

隠され続ける食事

イメージ 1

.






息子達は小さい時から、夫に冷蔵庫を開けてはいけないと命じられていた。

だから、夜など小腹が空いたといえば私がおにぎりなどを夫に気づかれないように作っては子供部屋に

運ぶということをしてきた。





夫の持論は「社会人になったら家から出て自立する」ということで、それには"食事から何からの一切

を自分ですべて行う"ということまで含まれていた。

自らがその通りにしてきている夫と、そんな経験もない私の意見は当然くい違う。

長男が社会人になった時、家を出ないのは夫にしてみれば気に入らなかったが仕方がないと思ったようだ。

だが外で1人暮らししないまでも「食べるものは自分で調達しろ」という考えだった。

私にはその意図がよくわからない。

食費を入れてもらっていれば、私が用意しても問題ないのではないか?

でも、夫は私が息子達の食事を用意することを嫌っている。

お金の問題だけではなく、私が作ることに抵抗があるのだ。

何度か食事を作っているのを見た夫に「お前が作っているのか、作ることない」と言われる。

だが、次男が夫の仕事をしていた期間だけは次男の食事を作ることに文句をつけなかった。

自分の仕事をしている次男には作ってもよく長男には駄目なんて、それもおかしなものだ。

しかも、次男が夫の仕事を辞めてからは長男と同じ扱いになった。






私は母と相談して、両親のほうのダイニング(2階両親、3階私達家族)で息子達に食事を食べさせれ

ばいいという話になる。

それからは、私はこれまで以上に神経をすり減らす日々になっている。

夫から見て、私が作らず階下で息子達が食事をしていれば、どう考えても作るのは母だとわかる。

  「あいつらにご飯作ってもらって、いいんですか?」
    「いいよ、どうせ自分達の分も作るんだから」
  「ちゃんと食費を取って下さい」
    「ちゃんともらってるよ」(母は私と話を合わせてあるので、こう答える)

母とこんな会話を交わしたようだが、どう考えても私にはよくわからない。

私が作ったらいけなくて、母が作るのならばいい理由がどうしても見当たらない。

母も息子達が不憫だと用意してくれたりしたが「やっぱり母であるお前が作ってやらないと可哀相だ」と

いうことで、私が作ったものを階下に運んで食べさせる方法に変わる。





息子達からは食費をきちんと入れてもらっているが、それを言ったところで主張は変えるはずもない。

私は毎日、息子達の分も作り『夫に見られないように階下に運ぶ』ということを始めた。

だが、息子達にはそうしていることを知られたくはない。

私だけが上手くやればいい、これは結婚当初から変わらない。

普段は3〜4時頃から作り始めて夫の帰宅前には運びを終えるように頑張っている。

だが用事で料理の開始が遅くなったり、夫の帰りが早かったり、雨で仕事が休みだったりで夫が在宅して

いれば、見られないように運ぶ方法しかなくなる。

「どうしよう…」繰り返しため息が出る。

階下に繋がる廊下に出るには夫の座っているリビングを通過するしかないのだ。






方法は幾通りかある。

まずはお皿やお椀に入れておいて食器戸棚に隠しておき、夫がお風呂に入っている隙に運ぶ方法。

だが「今日の風呂は寝る前でいいや」と言われるとこれは出来ない。

お盆に載せて、その上に衣類を被せあたかも洗濯物を運んでいるといったように見せかけて廊下に出る。

廊下に洗濯機が収納されている扉があるので、1度そこを開けて閉めそしてそのまま階下方面へ向かう。

ダンボールに入れて、荷物を運ぶふりをして運ぶこともするがさすがに毎日は使えない方法だ。

または、大きめのバッグの底にお盆を置いてその上に並べ、バッグを抱えた状態で通過するが「どこかに

行くの?」と聞かれるので、廊下ではなく寝室に入り寝室内から廊下に出られるもう一つのドアを通過し

ていく方法もある。

他に、夫が仕事で携帯電話を使用している時(会話に集中しているので気付かれない)・娘と話をしてい

る時・コタツに横になっている時などのチャンスを捉えて運ぶ。

遠心力を使うように、お盆を振り回して見えないように敏速に運ぶこともある。

とにかく私の動作を感じれば、夫は必ずこちらを見るから緊張の瞬間なのだ。





どうにもこうにも段取りが上手くいかない時、私はイライラしてくる。

そして情けなくどうしようもなく悲しくなってくる。

そして聞こえないくらいの小さな声で独り言を言う。

   「なぜ?!! 自分の息子の食事を作ってはいけないの?!!」






母は私に言う。

「何も悪いことじゃないんだから、開き直りなさい。当たり前のことなんだから!」

多分、誰かに相談すれば同じ答えが返ってくると思う。

だが、私にはそれが出来ない。

私が夫と喧嘩をするのはいっこうに構わないが、その後必ず息子達は窘められるであろう。

「お母さんに作らせないで、自分で何とかしろ!」と言われるだろう。

そんなことは嫌だ、そんな思いをさせたくない、それだけは防ぎたい。

息子達に寂しい思いをさせないために、私が運べば良いことなのだ。

例えば開き直って口論になったところで夫が私の言い分を納得することはありえない。

そうしたら逆に注視され、ますます作れなくなってしまう。

知られるだけ無駄なのだ。

私は母だから、息子達に食事を食べさせたい。

こんな普通のことに、これ程に労力を使っている人はどこかにいるのだろうか?と考える。








朝のお弁当もそうだ。

だいたいは夫が早く家を出るが、仕事の都合で「今日は遅くてもいい」と聞いたら緊迫だ。

お弁当箱自体を隠しながら詰め込むか、ビニールにご飯・おかずをそれぞれ入れて何らかの方法で階下に

運び、階下のキッチンで詰める作業をする。

一番悲しいのは、ゴミの日にゴミ袋の中に潜ませて運ぶ時だ。

(もちろん何重にもビニール袋でくるんでから入れる)

息子のお弁当がゴミと一緒に運ばれるなんて、情けなさすぎる。

今年のお正月、もちろん全員揃っていた。

隠れて朝食・昼食・夕食を段取らねばならないことに猛烈なストレスを感じ心が壊れそうだった。

子供達だけとの暮らしなら「はい、出来たよ」とテーブルにお皿を置くだけなのに。

そういう暮らしがしてみたいと思った。





先日、親友と会った。

彼女は子供の時からの親友で、私の家のこともたいがいは知っている。

食事を隠して運ぶ方法を、私は面白おかしくジェスチャーを交えて笑って話していた。

親友の目がだんだん潤んで、涙をこぼし始めた。

そして、私も堪え切れず2人でしばらく泣いた。





今日も運ぶ、そしてこれからもずっと…。





.

全1ページ

[1]


.
繚乃
繚乃
女性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

ブログバナー

検索 検索
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

過去の記事一覧

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

コンタクトレンズで遠近両用?
「2WEEKメニコンプレミオ遠近両用」
無料モニター募集中!
ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!
ふるさと納税サイト『さとふる』
お米、お肉などの好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!
いまならもらえる!ウィスパーうすさら
薄いしモレを防ぐ尿ケアパッド
話題の新製品を10,000名様にプレゼント

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事