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私は行事を大切にしたい人、そしてみんなでお祝いして温かくなりたい人。
昨年末、夫との結婚生活も15周年を迎えた。
仕事以外のことはすぐ忘れてしまう夫だから、これまで毎年の誕生日も結婚記念日も殆ど忘れ去られてきた。
(結婚して最初の誕生日にはルビーのイヤリングをもらったが)
5年前、結婚10周年の時も言葉の一つ、確認の1つあるわけでもなく終っていった。
昨年の誕生日はネットカフェで1人だけの誕生会をしていた。
そうしたところで、眠る時間の早い夫は私がネットカフェに出向いていることすら気づかないのだが…。
15周年も例に洩れず、夫の中では昨日や明日とまったく変わらぬ一日として過ぎ去っていったようだ。
先月2月の私の誕生日、妹からメールが届く。
「お誕生日おめでとうございます。1人ネカフェ中でないことをお祈りします」
何気にカレンダーを見ると、私の誕生日が大きな○で囲まれている。
「えっ?もしかして?」少しの期待をもって近くによって目を凝らすと、その下には" 夜警 "の文字が…
町内の夜警を冬場に数回行うのだが、前回すっかり忘れてしまっていたらしく○で囲んだものだった。
実は誕生日も忘れられていたら、当日プチ家出を決行しようと心に決めていた。
ところが運悪く風邪を引いてしまい、家出どころではなくなっていた。
次の日の夜、ケーキの載ったお皿を夫の前に置く。
「おいしそうだな、食べていいの?」」
「これ、どうしたのって聞かないの?」
「…………?」
「私さ、昨日誕生日だったんだよね…」
「………!!」(やってしまったといった表情)
「12月の結婚記念日も何も言わなかったよね?15周年だったんだよ。
私がどんな思いしていたかわかる?10周年の時も、15周年の時も
言葉一つないなんて。泣いていたんだから」
「すいません!誕生日、前日には覚えていたのになぁ」
「風邪引いてたから家出できなかったけど、この2回分のペナリティは今後
使わせてもらうから!」
「なんだよ、それー」(笑いながら)
「パチンコ屋さんへ行ったりDVD鑑賞できる時間があれば、目の前にかかっ
ているカレンダーを見てほんの数秒考えてくれてもいいと思う」
「本当にすいませんでした」
このやりとりで2つの行事は終了してしまった。
そして、自分で好きなものを買えばいい、そう言った。
「それじゃ、遅くなったけどこうしようか?」などといった提案もなしだ。
先日は娘の誕生日すら忘れ、娘から怒られていた。
数日前には覚えていたとまた言っていた。
多分、息子達の誕生日は日にちの記憶さえ残って無いと思う。
数年前、私は友人から言われた。
「旦那さんに、仕事以外のものを期待しちゃ駄目なんだよ。仕事しかできない人なんだから。私の父も職人さん
だったから、すごくよくわかる」
<そうか!仕事以外を期待してはいけない人だったんだ!>
そう考えると、すーっと気持ちが楽になった。
でも私が楽になっただけで、何も覚えていない(覚えようとしない?)夫は、私が自分に言い聞かせた気持ち
を知ることもなく、忘れたままの毎年を迎えるだけなのか。
しかも10・15周年など記念すべき日まで、夫婦として忘れていていいものだろうか?
家族の記念日を覚えることは、そんなに大変なことだろうか?
家族とは、夫婦とは、何だろうか?と改めて考える。
夫も気持ちがないわけではないらしい。
昨年、記念日とはまったく関係ないとある日出かけた時にジュエリー店に寄った。
「これ、いいんじゃない?」買ってあげるという。
値段を見たら24万円!値段がわかっても購入する気だった。
なぜに今24万円?それに私は高価なものは欲しくない。
というより、これを買ったら今月どうするの?といったところだ。
お言葉に甘えてといった金額ではない。
結局「本当にいいから」と店を出た。
それにしても、やはり記念日として何かをするというシチュエーションが欲しい。
「今日で15周年か、あっという間だったな」だけでも良い。
"覚えていること"こそが、一番のプレゼントのような気がする。
私はいつも夫に「本当に仕事しかできない人だよね、すぐ忘れちゃうしね」と言う。
ズバリ本当のことだから夫は苦笑いする。
そう、その言葉を頭に置いて私はいつも諦めているんだよ…と心で言う。
私は今、そのたまったポイント(ペナリティ)をどう上手く使いこなそうかと思案中だ。
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