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貝になった人がいる
唇をかたく閉ざして
そして人間のことばを忘れていった
人間の熱い心を残しながら
海の底で 人は暮らした
たえず生まれようとするものに
取り巻かれて 生命は水から
立ち上がっていったのだと 人は
当たり前のことを思いながら
人間のことばのかわりに
えもいわれぬことばを 胸に
刻みつけていった はじめから
あって おそらく終わりまであることば
人は そんなことばそのもとなりながら
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コーヒーor紅茶とサラダ
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自分を捨ててゆけば ほんとうの
自分を得ることができるの
凛と咲いている野アザミの
花よ 教えておくれ
自分を殺していけば ほんとうの
自分を生きることができるの
野アザミの花にまつわる
蝶よ 教えておくれ
自分は何にでもなれる
だから自分でいられるの
野アザミに降りそそぐ星の
光はもう何億光年も前に
滅んでいるのだとしたら 人は
自分以外のものに出会えないね
死んだのちも 生まれ変わっても
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麦は金色に輝いている
稲も青い芽をつんつん出して
山々はみどりの色彩を濃くして
さやかに風も吹いている
だが一点 わたしに憂いがある
このはかなくつかの間の生に
なすべきはいったい何か
ぴーひょろぴ−ひょろ ぴーひょろ
ひばりが天に舞い上がる
ひばりは答えてくれているのだが
わたしは聞き取ることができない
せめてわたしのたましいが
あの青い空であればいいのだけれど
あの青い空のように広がりつづければいいのだけれど
あの青い空の気持ちになれればいいのだけれど
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電信柱に 天使たちが
かわいいおちんちんもあらわに
小鳥のように並んで座っている
天使たちは透明なはずなのに
幻視者ぼくが見ているものは
翼を持つものへの憧れであろうか
高層ビル街の 窓という
窓は閉ざされて 天使たちの
おしゃべりも 聞こえない
ぼくが焦がれているものは
天使たちがいるという天上の国
それともこの世界に いま少し
生きて 問いかけることであろうか
天使に そして人間に
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さくららららら
さくららららら らららら
はるをしらせてさくさくら
ひとつの芽にみっつもいつつも はなを
さかせるさくら まるできょうだいや
おやこのように さくららららら
さくらららららら はなをさかせる
さくら うららかに ほがらかに
さくららららら いっせいに
はなをさかせて イッシュウカン
いのちのありったけを うららかに
きよらかに はなにたくして
さくらららららら
さくららららららら
ふうわりと かぜにのって
ちるさくら くるくるとかぜにのって
さくらららららら
さくらうらうらうら ららら いっせいに
いさぎよく らうらうと はなを
ちらせるさくら また来んはるに
ゆびきりげんまん
するゆびをさがして
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