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2007.10.22(月)
朝、思案する。周参見で艇を留めたところは風の通り道らしく結構風がある。静かな海況では無い。天気予報を見ると明日の方が穏やかな海況となっている。きょう出港するか、明日に延ばすか。

実は、これからの航路、潮岬越えがこの一月ほど常に心にあった。
私はこの長い航海で、日程のことは全く考慮しないで心のままに航海を続けて来た。基本的に新しい港は必ず2泊し、その街を散策し歴史を訪ねることに決めていた。
しかし、瀬戸内海航海の後半、牛窓を過ぎるころより、直ぐ日が沈んでしまうことから冬の到来を感じ取り、潮の岬を安全に通過する為には10月中に通過する必要があると感じ始めた。潮岬を安全に越える為には1週間の日和待ちさえ覚悟していた。そこで明石海峡を越える前後からは移動できる日は出来るだけ早く移動することとなった。

気象庁の和歌山支部に今日と明日のどちらが海況は静かであるか問い合わせすることも考えた。
ふと急に海上保安庁による灯台ごとのリアルタイム海況があることを思い出す。
インターネットで潮岬灯台を見る。直近の30分前の風向、風力、波の高さを見ることが出来る。波1m。風2m。潮の岬を越えるのこれ以上良い条があるだろうか。詳細情報を見るとこの12時間の波の高さ、風力の変化を見ることが出来る。風は4m程あるときもあるがこの3時間ほどは2mであり、波もこの3時間ほどは1mであった。周参見より静かだ。出港を決める。

インターネットを利用出来るかどうかで情報デバイドが議論の的となっているが、ヨットによる航海に置いてこそその安全性確保の為にインターネットが利用できるかどうかで大変な差が生じることとなる。皆さん、高速インターネット接続の機能を艇に備えましょう。

周参見港を出てみると海況は静か。やはり艇を舫ったところが風みちだったのだ。
温度が低い。上下のカッパを出して着る。日が昇ってくると暖かくなり上は脱ぐ。沖に本船航路があり通過していく。0.5ノットほどの連れ潮がある。

潮岬の手前3マイルほどでこちらより内側に向こうから本船がやってくる。
潮岬の入口あたりに漁船が2〜30艇ダンゴになって漁をしているのが遠望できる。
向こうから目の前の本船が航路を変えて内側に入ってくる。

なかなか越せなかった潮岬の白い灯台が見えてくる。
この長い航海で潮岬越えはもっとも怖かった一つである。
昨年の潮岬越えは6月ごろで海上保安庁から黒潮接近注意報が出ていた。潮岬にはことのほか黒潮が接近していた。岬を黒潮が洗っている状況であった。

私のエンジンは3GMだが2500回転までしか使わないようにしていた。これで6ノットは出るからである。ところが昨年、潮岬を越える時、船が全く前に進まない。2500回転以上にしても進まない。止まったままだ。いや少しずつ後ろに行っている。このまま黒潮によって太平洋に流されてしまうのか。

黒潮の勢いを減じるには岸に近づくしかない。
ジリ、ジリと岸に寄っていく。波はドンドン高くなる。潮岬の岸近くは激流のように泡立ち潮が流れている。近づくことは非常に危険なのだ。
斜めに艇を進めれば少し前進できる。さらにジリ、ジリと近づく。波はさらに大きくなり船をもてあそぶ。しかし大波の中とはいえ、少し前に進みはじめる。
1箇所に留まっていたのが1時間ぐらいである。
岸に近づき、大波にもまれながら少しづつ進んだのが何時間であったろう。
潮岬の白い灯台がチョットづつちかづきようやっと到達しやがて後方になっていった長い時間が私の体の中に染み込んでいる。その懐かしい潮岬の白い灯台が見える。

潮岬を洗う黒潮は西から東に流れる。西に進むのは難しいが東に行くのは潮に乗るので進行に困難は無い。しかし波が悪いことでは日本の海でも有名な場所である。その波の状況を懸念してきた。
ところが今日は実に穏やかな海面なのだ。潮岬を岬の見晴らし塔から見るといつも大変な激流である。そこで食事を取ったので店の人にこの激流も静かな時があるんでしょうかと尋ねてみる。先ず静かな時というのは無いが、時には油を流したようになる日もあることはあるとの答えであった。
今日は油を流したとまでは行かなかったが、上からみても波や流れは非常に小さなものだろう。

こんな静かな潮の岬があるのだ。来る時の西行であの厳しさを経験しておいてよかった。潮岬を簡単に越えてしまったら、次ぎに越える時もノホホントと越えようとしていただろう。

串本港は昨年つけたどんずまりのスタンド前は串本の強い北風では岸壁に吹き寄せられてしまうので、漁師さんが教えてくれた西側に横着けする。安全に潮岬越えをすることが出来た。ヤッホー。

昨日、周参見港に入る前セールの上部がほつれ、開いてしまっているのを港について応急処置をする。今日、セールを揚げると直ぐまた開いてしまう。串本について縫製で補強する。1時間半もかかってしまう。串本に着き食事を終わり、縫製を終わって、航海データを作成し、4時20分。

串本。なつかしいな。またゆっくり串本の歴史と町を味わいたいが、今回は先を急ぐ予定だ。残念だ。
串本の主たる神社、潮崎本之宮神社。
潮岬の先端のがけの上にある潮岬神社。
灯台に登った際、森の中に社が見える。歴史と神域を思わせるたたずまい。人はだれもいない。参道右手にほんの小さな池がある。仏教の影響である。今では辺鄙で人もあまり行かないところであるが歴史ある神社である。
平安時代、ここまで来て、花山天皇や白河天皇がお参りしている。花山天皇御製 ココニマス カミニタムケノ ミテグラナレヤ 潮ノ岬に寄スル白波 白河天皇 アナウレシ 難波ノ宮ノコト問ワン 潮ノ岬ノ御綱柏(ミツナカシワ)ニ。
無量寺。
どうしてこんな名品がここにあるんですかと驚く。応挙の床の間その他の襖絵。芦雪の本堂の向かって右に龍、左に虎の巨大な襖絵。

串本の昔の面影を残した街とともに叉訪れたかったなー。

写真:
・串本港の西岸壁に舫うECHO P0INT
・懐かしい懐かしい潮の岬の灯台

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