|
気がついたとき
青いイノチは此処
白く ぷよぷよとした手触りの
狭苦しく 殺伐とした部屋にいた
眺めれば
遥かに遠く
彼方まで見渡せた
手元が見えないまでも
憧れるだけ
憧れて夢を見た
青いイノチは歌った
声は狭苦しい部屋に響き
溢れねばいいと願い
いつしか誰かに届き
散り散りになればいいと願って
白く柔らかな
居心地の良い部屋に
色をつけては塗り直し
また新しい色に怯える
こんな寒々とした
夜空を描いて
イノチはイノチを
繋ぐのだろうか
出来の悪い烏のような
溜め息を洩らしながら
青いイノチは思う
極彩色に重ねた積み木の上
ふらつく足で立つ自分を
抱きしめながら
そして今夜も
甘い回想の幕が開く
光の数だけ埋もれた
些細な闇を庇いながら
青いイノチは酔いしれる
押し寄せる色の氾濫が
自分を脅かし
流砂に呑み込んでいく存在だと知りながら
類稀な優しい毒に
薄れていく焦燥は
誰のものでもない
青いイノチはもう
何処にも憂いを纏わない
|