ポケットにミステリを

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人魚は空に還る

 先月末に刊行されたミステリフロンティアの新刊は“V系ミステリ”の積み残し。近所の書店に入荷するのが公式発売日より遅かったのだ。帯を引用すると「心優しき雑誌記者と超絶美形の天才絵師、ふたりの青年が贈る帝都探偵物語」だとか。三木笙子氏のデビュー作品集。

 つまらなくはないのだけれど、ちょっと決定的なウリには欠ける作品のように思える。博覧強記の信念のひとである編集長のもと、発行部数は多くなくとも良質な雑誌“帝都マガジン”を作るため奮闘する編集者・高広のおおっぴらにできない「お家の事情」にしても、それを踏まえた彼の腕っ節にしても、彼がやむなく探偵推理役を務めるに追い込まれる様にしても、また一方で偏屈だが絶世の美女絵を描く超絶美形絵師・礼のキャラクターにしても、ふたりの親交の様子にしても、どこをとっても「どっかで見たような・・・」と思ってしまう条件がならんでいるのだ。ひょっとしてこりゃBLミステリの先駆けか!?と期待半分・揶揄半分に読みはじめたものの、「これだったらそういう設定があったほうが物珍しかったかもなぁ」と不謹慎なことを言ってみる。個性を出すにはいろんな意味で(例えば真面目な話、舞台設定を明治にしたことならではの時代背景の取り込みだとかも含めて)遊びが足りない。但しこれまた宣伝文を引用すれば、「あたたかな筆致で」「人情味あふれる」作品がお好みならば安心して読めるのだと思うから、それを期待する読み手にならおそらく○。

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V系ミステリって(笑)。「決定的なウリには欠ける」には同意しますね。「どこかで見たような」の部分は仰る通りで、しかしそれを求める読者層には○でしょうね。「こんなんで、こんなんで、こんなんだったらいいな」という読者も居るでしょうから。

2011/12/13(火) 午前 2:41 ゆきあや 返信する

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>ゆきあやさん。もーほんとにご無沙汰しちゃって(^^:
「コレでなければ」と思わせるものがなかったので続きを読む気にならなかったのですが、予定調和で安心したいって時も確かにあるんですよね。

2011/12/14(水) 午後 1:20 冴 返信する

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