ポケットにミステリを

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さよならの手口

2014年には出ていたそうです。その時点で13年ぶりの登場だったらしい、若竹七海氏の葉村探偵もの文庫書き下ろし長編作品。

探偵稼業を休業しミステリ専門古書店に勤めた晶は遺品整理の依頼で出向いた先で建物損壊の事故に遭い、しかも大量のカビでアレルギー性肺炎を起こし入院を余儀なくされた。めでたく退院した日、同室だった元女優・吹雪に失踪した娘の捜索を依頼される。

晶さん満身創痍。若いときはともかく、四十路を過ぎてこれでは治りも遅かろう。捜査の目の付け所や発想は良いがこうして怪我が続くなどしてハッピーエンドに届きにくいのは、やはり人間性になんらかの問題があるのだろうか?

謎の本筋に至るまでのくだくだしくさえ思えるエピソードの連続が本題の謎を解くためのヒント、というのは当然わきまえるとして、数本の謎物語をわざと絡め合って本筋がどれかわかりにくくするやり口がちょっと京極風というか。最後の最後まで読み切るとすべての謎が解明されることになるあたり、さすが謎の残存を許さない若竹氏らしい律儀さ。

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