ポケットにミステリを

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 先日からコメント欄でやりとりされていた問題のコミック。読んだことはあっても買ったことはなかった大御所・諸星大二郎氏が10年ほど前に連載されていた作品で、今回読んでみたのはソノラマコミック文庫版。

 手に取ったきっかけは月野さんの記事。試しに1巻だけ買ってみた。

 これがもう 超絶面白い 。ぐふぐふ笑いながら読んでいるところを旦那にみつかり、何を読んでいるのか訊かれた勢いで「薦めてくれる作品がいつもすっごくヘンで面白いひとがいる」と月野さんの存在を明かしてしまったぐらい興奮の面白さだった。

 ふだんならばホラーとかグロ系のコミックにはそう惹かれないのだ。笑わされながらも落ち着いて考えるとこの作品のネタは十分恐ろしいし(クトゥルー神話をこんなに洒落のめして罰が当たっても知らんよ)、古めかしい絵柄は可愛らしく描かれながらも実写化を想像したら腐臭が漂わんばかり。何がそこまでツボったのか?

 それはふたりのヒロイン像に依るところが大きい。古本屋・宇論堂の娘・紙魚子は書物にある知識をフル活用して現実世界の問題解決にあたろうとする理性を象徴しており、新刊書店の娘・栞(と言っても彼女のこの設定は必ずしもネタに生きてはいない)の「線が2,3本外れた」天真爛漫さが理論を超えたパワーを象徴しているかのようで、ふたりの向うところ敵なしである。月野さんがそれぞれAさんとBっちさんになぞらえておられたものだから、もうアバターがだぶって仕方ない。ご本人はおっしゃらないけれど、きっと猫のボリスに我が身を投影されているに違いないとひとり合点する。

 結局あちこち探し回ってやっと全3巻が揃ったので、お気に入りネタを挙げてみる。ふたりの魅力に圧倒される1巻第1話『生首事件』がまず衝撃だが、笑いのタイプとしては2巻『魔書アッカバッカ』の冗談のきつさが好きだし、同じく『空地の家』のせこさも好きだ。主題に忠実な古本がらみのネタには秀作が多いから、3巻『本の魚』『古本地獄屋敷』『立ち読み幽霊』はまとめて見逃せない。

 そんなわけで、久々に☆ふたつ級のコミックに出会えたことに感謝感激。ムルムルは無理でもマグロの切り身ぐらいはお礼にお贈りしないといけないかしら。

 


 

 

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