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04年に高い評価を得た「誰も知らない」を観た。
1988年、東京都豊島区でおきた「巣鴨(すがも)子供置き去り事件」を題材にして創られた映画で、悲惨な事実には触れず、母に捨てられた12歳の少年を肯定的に描いている。それがいい。
母親に新しい恋人が出来て、母親は子供を部屋に置いて出ていく。そのとき、少年と母親は、次のような会話をする。
少年「だいたいお母さん勝手なんだよ」
母親「なによ、その言い方。勝手って、誰がいちばん勝手なの、あんたのお父さん、いちばん勝手じゃないの。独り、居なくなって、何よ。私は幸せになっちゃいけないの。」
母親に、自分も幸せになる権利がある、と言われ、捨てられた少年の心は、どのようなものだろうか。
この映画を観た後、小学生の時に母親に捨てられた親友を想いだした。
彼の母親は、小学生の彼と教員をしていた夫を捨てて、別の男のもとに行ったのだ。
彼とは大学で知り合った。
しばらくして彼は、友人の部屋で自殺を図ったが助かった。
彼は、恋人との間に子供が出来て、医者から、今度おろすと子供を産めない身体になると言われ、息子が誕生した。
彼は仕事をして仕送りをしながら学業と学生運動をしていた。
そして卒業後、中学の教諭になった。
彼が先生となり赴任した先は、被差別部落を含む学区にあり、校内暴力の横行する中学として有名だった。その学校で、少年たちと真摯な関係を築くには、親の信頼を得る必要があると考えた彼は、安酒を持参して家庭訪問を繰り返したという。
毎年届く彼からの年賀状には、少年の心が詩にして書かれている。
彼が、そこまで教え子の中学生と真剣に接したのは、彼自身の心の傷、母に捨てられた少年の心を癒すためのでもあったのだろう。
その彼の息子も中学の先生になり結婚した。
そして今では、彼には孫がいて、「孫がこんなに可愛いものとは思わなかった」と言っている。
彼に今度会ったら、今、母についてどう想っているか、聞いてみようと思う。
きっと、すべて許す気持ちになっていると想う。
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転載させていただきたいけど、「不可」設定されていますね。やっぱりだめですか?
2007/6/2(土) 午後 5:43
知らなかったのですが、設定が転載禁止になっていました。どの文章も転載は自由ですから、どうぞ。
2007/6/4(月) 午前 10:46 [ sai*94*ei*n ]
ありがとうございます!saiさんの記事は転載したいの、いっぱいあるよ。
2007/6/5(火) 午後 10:20
学校にクレームつけに来る親は増えましたが、「家庭訪問」を歓迎する親は減りました(^^;
2007/6/22(金) 午後 3:35
あっ。TOCKAさんだ!! 転載しよ〜とおもった矢先にあれですわ。もー。わしのブログを返せ〜。学校にクレームつけにくる、しかもそのクレーム内容がひどいらしいですね。最近はお昼のワイドショーでも話題になっています。
2007/6/22(金) 午後 11:58
教師と家庭・子どもの関係は悪化の一途でしょうね。無理矢理に勉強させても仕方ないのに、みんなそれに気付かない(ふりをしている)。都会では、先生の出身大学名を聞いてバカにする親がいるそうです。現代社会は、人間関係を築くこと自体が疲れるんですよ。きっと。
2007/6/28(木) 午後 8:54 [ sai*94*ei*n ]