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実はここに書いているものは、GaiaxのHPに書き溜めていたものを、 移したものが8割がただ。 そのときの常連客で小説を書いていた人が、「まるで深夜特急のようだ」 と言ってくれたことがある。 その頃は沢木耕太郎には興味もなく特に読みたいとも思わなかった。 でも、ひょんなことから、長いものでも読める状況が訪れた。 買ってきた本は旅行記だった。それも所謂貧乏旅行で、香港から始まる。 簡単にいえばその日暮らしのアングラ生活を続けていくバスの旅。 最後はヨーロッパの片隅で終わる。 読んでみたが確かに似ているところがあると思った。 作家を捕まえて似ているとはおこがましいが、 物事をちょっと離れた場所から冷静にみているところ、視線が似てると思った。 それでいて自分自身も決して安全なところにいるわけでもない。 体力をすり減らしながら、死なない程度にぎりぎりの旅を続けていく。 目的もなんだかよく分からない。 この作家のこの本はExclusiveだ。若者の特権のようなものだ。 今でもファンが沢山いる。 無論最後まで読んだが、彼の旅は実は香港を出たときに終わっていた。 それより先の旅には香港で味わったようなパワーを感じていないのが分かる。 それ以降、彼は旅を描いた本は書いていないように思う。 たいして知らないので定かではないが、逆に人間への興味が大きく 膨らんでいったのではないだろうか。沢木の別の本には興味がなく、 何も読んだこともないので正しいかどうかは分からないが。 そんな気がするだけだ。 かなりの数の人間と付き合った。かなりの種類のアニマルだが、所詮 人間はだいたい5種類くらいにしか分かれていないようだと気付いた。 こういうと大概の人は5種類ってどういう人って聞く。 そういうものではない。たとえば今一緒にいるこの人は、あの時会った あいつと同じだという意味での5種類だ。説明などできない。 宗教も、文化も、育ちも違うのに全く同じということはないが、 多少なりとも会話ができれば、ある程度類型化は可能だ。 このパターンが分かると、次の展開が読みやすくなる。 人と人との付き合いは所詮心理ゲームだ。でもこれは心理学を学んだから といって体得できるものでもない。ゼロは何回かけてもゼロ。 経験則そのものだ。人間はそんなふうにして人と関わって、生きて、 死んでいくのだと思う。 でも全ては、あの香港をでたときに終わっていることに、最後になって気付く ことになる。 Premium Story Makers Copyright © PSM All Rights Reserved. |
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