|
話の輪に加わったが、特定の誰かに興味がある訳ではなかった。 カードゲームをして長い時間店を占領した。 昼以外は暇な店だった。 喫茶店のオーナーは赤坂にクラブを経営していた。 三姉妹はその店を借り切ってクリスマスパーティをやった。 チョイ悪の僕たちも呼ばれて飲んだ。 酒が強いことになっていた。 もうひとり酒豪がいた。 勢いで自然と勝負することになった。 一時間でボトル二本。 飲んだときはなんともなかったが、すぐ意識を失って倒れた。 目が覚めた。 「ここはどこだ?」 「私の家よ。」 彼女のマンションにいた。 「運ぶの大変だったんだから。」 「朝ごはん作ったから食べたら帰ってね。」 20代前半のむせるような色気に卒倒しそうだった。 彼女は赤坂の店のオーナーになった。 僕は就職して常連客になっていた。 シャワーを浴びると寝床にはいってきた。 胸に触る。 「だめよ。」 「今度クウィーンの曲歌ってよ。」 「何?」 「I was born to love you!」 「彼と一緒にいくわ。」 「貴方には彼女を残していくから。」 写真をわたされた。 「来週からここに住む娘よ。赤坂の店もこの子に譲るわ。」 「彼女が愛し方を教えてくれるわよ。」 「うまくやりなさいよ。」 あるときあの赤坂の店で、 「カラオケで勝負してね。」 「何がいい。同じ歌手がいいわ。」 彼がピアノの弾き語りで先に歌った。 流石にうまかった。 僕の曲も彼が弾いてくれた。 キーが高すぎて歌えなかった。 カラオケは音程が調整されていることを思い出した。 彼女は彼のもの?になったはずだが、僕は相変わらずその店で 飲んで一緒に彼女の家に入り浸るようになっていた。 何故なら彼女は僕といると、いつも飲み潰れてしまったから。 家につくと妹が出迎えた。 「女は命がけでないと本当の愛はあげないわよ。」 酔っ払って、朦朧としながら、誰に言うともなく、いつもつぶやく。 妹は「馬鹿ね。」と呟いた。 妹は、僕が酔っ払った彼女を家まで送って、そのまま彼女の家に泊まると、 寝込んでしまった彼女の替わりに、僕の寝場所に潜り込んできて、 隣でそい寝するようになった。 妹が18才になったとき、 「今日もお姉さんの店にいって、一緒に泊まりに来てね。」 と携帯に電話があった。 夜中にもぐりこんできた妹はおもむろに服を脱いだ。 例によって、姉はもう酔っ払って先に寝ていた。 「誕生日のプレゼントよ。」 それからは、妹が僕のものになった。 「あのときの歌ね。僕が二音あげて弾いたから。ごめん。」 だからキーが合わなかったようだ。 彼は姉と一緒にその家を出て行ったようだ。 妹が残って、三代目のママとして、あの赤坂の店を継ぐことになった。 僕は相変わらず常連で通っていた。 「先輩、よくあんな曲歌えますね。」 「カラオケは音が調整できるからね。」 といってウインクした。 彼女は笑っていた。 妹が姉とその前の彼女の代わりに僕に教えてくれた。 I was born to love you. Premium Story Makers Copyright © PSM All Rights Reserved. |
- 男と女の物語
[ リスト | 詳細 ]
|
春雨じゃ濡れていこうではないが、小雨の中を二人でそぞろ 歩くのは色っぽい。こんな風情には着物に番傘が似合いそうだ。 だが、砂漠のようにバシャバシャ降っては、突然止む雨ばかりだと、 すくなからず、人間の情緒に影響があるようだ。 「私最近ついてないわ。本当につきがないわ。」 「いらいらして眠れないのよ。」 「今日は特に天気悪いでしょう。低気圧だし。」 「余計まいるのよね。なんだか不安だし。」 「貴方はいいわね。楽しそうで。」 「そう思っているとどんどんツキは逃げていく。」 「そんなこと言わないでよ。それじゃなくともついてないのに。」 ひざが震えてきた。イライラしている証拠だ。 「もう少しポジティブに考えられないかな。」 「ひざが揺れてるぜ。これ貧乏ゆすりっていうんじゃない?」 「だいたい俺と会っているだけで、ついてるじゃないか。」 「何よ。人の気もしらないで。」 高速を土砂降りの雨が叩きつける。 雨足はよわまる気配がない。 ところが、駐車場に入ると何故か雨風が急に穏やかになり エアポケットのように辺りは静まりかえった。 「どうやら犬猫は引き上げたようだ。」 マンションのドアがあけた。 後ろから歩いてきたオヤジも傘をたたんで歩いている。 すると、彼女から突然携帯にメイルがはいった。 「ごめんねイライラして、でもアンタに何だか元気をもらったわ。」 メイルを読んだ瞬間、突然、また雨風が元のとおり強まった。 男はあと一歩のところで、ずぶぬれになった。 恨めしそうな顔でこちらを見ている。 止まない雨はない。明けない夜もない。 「ほらみろ、ツキも人を選ぶのさ。」 Premium Story Makers Copyright © PSM All Rights Reserved. |
|
「変わる?」 「そう、今時、美人だってお金で買えるでしょう。」 「どう?かわったら、私とセックスする?」 「なにそれ。」 「だって、結局そういうことでしょう?」 「結婚したからって、いいことばかりじゃないさ。」 「完璧な相手なんかみつからないし。」 「それで、金曜のこの時間に私と居るわけ?」 「お前さ、なんかほっとするし。」 「あと一科目で税理士よ。] 「そしたら顔を変えるわ。」 「食事してたら、周りが振り向くくらいがいいでしょう?」 「そしたら嬉しい?」 「別れる?奥さんと。」 何もいえなかった。 「ねえ、今日で何回目?」 「?」 「貴方知ってる?女って三回もデートして手もつながない男だと、 これ以上はないなって思うんだって。」 「今度、二ヶ月後に会うでしょう。」 「そのときはキスしてね。綺麗になる前だけど我慢してね。」 「次は七月でしょう。試験5月だから、受かったらもう完璧になってるし。」 「そしたら...ここに泊まる?」 人生をこんな風に割り切れる女性は羨ましい。 魅力的だ。この女性とならやり直せるだろうか? 整形なんていらない。でもそれは彼女の問題だ。 駅についた。 手を差し出した。 彼女は暫く考える仕草をした。 握った。 そして、軽くうなずいた。 視線を前に戻した。 「決断する前にもう一度考える時間があるか。」 軽く唇をかんだ。バックミラーに影が移った。 でも彼女ではない、別の女が写っていた。 そして唇は赤く染まっていた。 Premium Story Makers Copyright © PSM All Rights Reserved. |
|
「一人だいたい1万5千円くらい?でもあんたの飲んでいるやつをいれると 今夜はざっと二人で7万くらいかな?」 「昔はJALの旅行券は新橋辺りの金券ショップで8割で換金できた。」 「でも皆換金し始めたので、問題になって今はできない。」 「そこで、俺みたいなやつが、ガールフレンドつれてこのホテルに集まるようになったって訳。」 「そういえば、あちらのお客は、どうみても女の子はロシア人。可愛いわ。」 「あっちはキャバ嬢かしら?」 「どっちも親父はアンタと同い年くらいじゃない。いやねスケベ親父。」 「二人合わせて100歳超えるのはこっちだけか?」 「いやね。私はね。アンタと歳かわらないんだから、100は超えてないわよ。」 「ロシア人の方の親父は多分商社のロシア語圏担当だよ。」 「ロシア人のガールフレンドはだいたい英語喋れない。日本語もカタコトさ。」 「だから仲良くなれるのはロシア語喋れるやつだけ。」 「それにあの子は多分日本は始めてだな。しらけた感じがないからな。」 「この時間にこのホテルじゃ、車でつれてくれば、彼女は一人じゃ帰れない。」 「あとはどうにでもなるか?ホテルもこれで泊まれるしな。」 「アンタも私をくどいてるわけ?」 「アンタはベンツで一人で帰れるでしょ。」 「まあいいわ。もう少しダイエットしてからお見せすることにするわ。」 「ところで、ここはだいたい鉄板焼きの予約がとれないやつが流れてくるわけ。」 「真ん中に柱あるだろ。右側には、ハネムーンで田舎からでてきたカップル。」 「そしてこっち側は俺たちみたいなJALマイレージクラブ仲間ってわけさ。」 従業員の皆さん今夜もご苦労さまです。 Premium Story Makers Copyright © PSM All Rights Reserved. |
|
「でもね、仲が良かったときは、バレンタインデーに手作りチョコとかあげてね。」 「一緒に過ごしたわ。エッチしたりしてね。」 「でも、貴方とこうなっちゃってからは、結婚記念日は2日になったわ。」 「だって、いつも14日は貴方とこうしているのだから。」 「昨日もね。チョコレート作ったのよ。でもね、出来がいいやつは会社と貴方。」 「失敗作は旦那ってわけ。どうせ外で貰ってくるんだからね。」 「彼って、バレンタインに早く帰ってきたことないのよ。みえはっているの。」 「私の帰りが遅いから。飲み屋さんにいけばだれでもチョコレートくれるでしょ。」 「お店でまとめて買うんだから。」 「そうかい。」 メイルが鳴った。 「ちょっと失礼。」 A happy happy valentines day to you! Oyasuminasai, wish you come in my dream. Tony Hi Tony! Still remember me I am pleased to know it. Wish you having like a melting Valentine's day with Charie! With Love from saigon 「何よそれ。」 「可愛いだろ?」 「Charlie?」 「そう、“チャーリーとチョコレート工場”っていうじゃない?」 「ばかみたい。男って皆同じね。」 “女も皆おなじだよ。” “できそこないのチョコが来る前にそろそろかな?” 続きを書いた。 Sorry Tony, Can't come to your sweet dream in this moment but I promise to do it in time before you dream next year. From Chalie with Love! Premium Story Makers Copyright © PSM All Rights Reserved. |




