新米弁理士のつぶやき

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弁理士試験・疑問

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特許法29条の2は、特許公報に掲載された先願の願書に最初に添付した明細書等に記載された発明と同一の発明は特許を受けられないことを規定する。

訂正審判(126条)では、特許権者が特許請求の範囲の減縮等を目的と願書に添付した明細書等を訂正できる。
そして、訂正すべき旨の審決が確定したときは、その訂正後における明細書等により特許出願、出願公開、特許をすべき旨の査定又は審決及び特許権の設定の登録がされたものとみなされる(128条)。


そうすると疑問が生ずる。次のような場合である。


甲は発明イ、ロを明細書に記載した出願Aをし、出願公開を経て特許登録がなされた。

乙は発明イについて出願Aの後であってAの出願公開前に出願Bをしたが、出願Aを引用して29条の2で拒絶査定が確定した(49条2号)。

その後、甲は明瞭でない記載の釈明を目的に、明細書から発明イを削除する訂正審判を請求し、認容審決を得て、審決が確定した(128条)。


この場合、訂正審判の審決の効果により、出願Aは発明イについて明細書には記載されていなかったことになり、出願Bの拒絶査定は過誤であり、本来登録されるべきだったことになる。


出願Bは何らかの手段で救済されるのだろうか。


(疑問が解消した場合、解決ホルダーに移動します)
問題1:いわゆる下請製造の場合、先使用権は、発注者といわゆる下請製造業者のいずれに成立するのか?


解:下請製造が一機関の要件を満たす場合、発注者に先使用権を認めうる。
    (参考:地球儀型ラジオ事件最高裁判決)
従って、この場合、下請製造業者は先使用権を主張できない。
しかし、一機関として機能する限り、下請製造業者は先使用権を援用できる。
    (特許法概説13版p582)


このように、特許製品を全部下請に製造させた場合については、考え方が確立されていると思われます。
問題は次の場合。





問題2:下請製造業者に特許発明に本質的な部品を製造させ、納品を受けて、特許出願前より特許製品を製造している場合、部品の発注者(特許製品の製造者)に先使用権は発生するか?



考え方1:問題1と同様に、下請製造業者が一機関に該当する場合に限り、先使用権が発生する。

逆に、一機関でない場合、発注者は特許製品の本質的な部品を製造していないことになるため、特許製品の製造に関して先使用権は発生しない。
なお、販売に関しては、先使用権は発生する。



考え方2:下請製造業者が一機関に該当せずとも、発注者は特許製品の製造・販売に関して先使用権が発生する。




疑問:どちらが妥当でしょうか?

某受験機関で、こういう問題が実際に出されました。
ただ、問題作成者はこの部分を論点として捉えていなかったため、模範解答にはこの点は一切触れられていませんでした。

改めて考えてみると、難しい問題です。

特許発明に本質的でない部品の場合は、一機関に該当せずとも先使用権が発生すると考えられます。
なぜなら、発明特定事項に該当する部品を他社から購入して、自社で組み立てて特許製品を作ることは通常よく行われている形の製造行為だからです。

特許製品の本質的な部品(部分)の場合には、取り扱いを変えるべきなのか否かが問題となります。

私は考え方2を採りました。
なぜなら、一機関でない他社から購入した部品に関して、用途発明をして特許製品を製造していたような場合、その部品が発明の本質的な部分であっても、先使用権を認めないというのは不合理だと考えられるからです。

しかし、どちらかというと、仲間内で、考え方1の方が優勢な感じではありました。



(疑問が解消した場合、解決ホルダーに移動します)

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