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トイレの神様、ウスサマ明王 お掃除とお金と陰徳のお話


ここ最近、トイレ掃除に関する本があいついで出版され一時は書店の平積みコーナーの

一角を占めるまでになっていました。

本によって、少しづつ趣旨が違っているようですが、中には、トイレ掃除をすることで、不思議にも

運が良くなる、お金が貯まるという内容が書かれているものがありました。

そんな本の中の一つに、密教の明王で、特に天台宗の五大明王の一尊のウスサマ明王の絵や像を

トイレの中に飾って毎日明王のご真言「オン クロダノウ ウンジャクソワカ」を

唱えながらトイレ掃除をすると、お金が貯まる、運がよくなると書かれている本がありました。

そんなに、ウスサマ明神が話題になっているのかな?と、早速ググってみましたら、結構色々なブログや

HPで扱われていて、中でもトラックバック先の記事が写真とイラストがマッチしていて、お話の内容も

面白くて、コメント内容まで一気に読ませていただきました。

やはり、一般的には「トイレ掃除する」→「お金が貯まる」ってことで、飛びつく人も多かったんでしょ

うけど、大体は、なんだか胡散臭いなって言うところが正直なところでしょうね。

でも、どうして今流行っている内容は「トイレ掃除」→「お金が貯まる・運が良くなる」なんでしょう?

少し、考えて見ました。

ウスサマ明神は、真言宗や天台宗で明王さまとして大切な信仰の対象のひとつですが、

禅宗のお寺の多くでは東司(トイレ)にお祀りされていることが多いようです。

これは、ウスサマ明王が、もともと一切の不浄を焼き尽くすヒンドゥーの「火の神アグニ」であったこと

から、大乗仏教の一尊になった後、世の一切の穢れと悪を焼き付くす明王として信仰されるようになり、

特に、禅宗の曹洞宗では、「不浄だとか清いといった二元的な執着を離れ、淨汚を超えた所に導く」

という信仰から、佛道修行において重要視されているようです。

また、東司は三黙道場(おしゃべりをせず、修行をする場所)の1つとして非常に大事な場所であり、

この道場の道場主でもあるということで修業の守護者でもあるということです。

さてさて、どうしてこのウスサマ明王とお金が結びついてしまったのでしょう?

私が思うところは、禅宗で良く言われる「陰徳を積む」ということと関係があるんじゃないかと

いうことです。昔からトイレ掃除のような臭くて、人の嫌がる仕事を人知れず勤めることは、

「修行になるだけではなく、隠れて徳を積むことにもなる」と言われています。

ある禅宗の和尚は修行時代、なかなか見性にいたる(悟る)ことができず、非常に悩んでいた所、

「悟りも機縁が重要であり、徳を積むことでこの機縁を強めることができるから、しっかりと

徳を積むことも大事だ」

「徳を施したことを人に知られると、徳の報いを既に得たということになるから、人知れず陰で徳を

積むこと(=陰徳を積むこと)が必要だ」ということを知らされます。

そして、「自分は若いころ色々と不徳を行って来たから、人並み以上に修行に励むことだけでは

とっても足りない、何か陰で人知れず徳を積むことが必要だ」と思い至り、

修行寺の短い睡眠時間を削って、他の修行者や師匠など、人に知られないように夜中に起き出して、

東司(トイレ)の掃除に向かいました。

そして、東司に着くと、なんと既に他に掃除をしている人がいるではありませんか、

良く観るとそれはその修行寺の堂長、つまり、自分の師匠だったんです。

その場では師匠に知られないように物音を立てずに離れ、

次の日から毎日師匠よりもずっと早く起き出して東司の掃除を行いました。

(もちろん、師匠も誰が掃除を先にしてしまっているかの詮索はしませんでした。)

この和尚はもちろん、機縁を得て、大事を得たと言うことです。

このような話があちこちの禅寺にはあるので、トイレ掃除が陰徳を積むことの象徴と

して在家の男女にも伝わり、善行をすると善果を得るということから、

方便として、トイレ掃除→徳を積む→運が良くなる→お金が貯まる

というストーリーの原型ができたのではないでしょうか。

まぁ、黙々とトイレ掃除を行うことは人のため、世のためにもなることですし、

普段の欲望の塊になっている頭の中を、お金という欲にかられながらもご真言を唱えることで、

すっきりさせることにも繋がるとおもいますから、

方便としては善いことなんじゃないかな、と思っている次第です。

ZENブログとしては、トイレ掃除もご真言も、無心で、他の事を考えることなく、そのもの、

そのものに、なりきって行うことをお勧めします。

そうすることで、お金よりももっと素晴らしいことに出会えるかもしれませんよ^^

(掲載の写真は「いきたいのは山々」 http://www.asahi-net.or.jp/~NM3K-TGC/tibet/6.html より)
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いわゆる「下座の行」でしょうか?

うちのトイレは、キレイだけでなく、飾りつけもキレイですが、
やりすぎかな?!

2007/6/24(日) 午後 6:02 letgo 返信する

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「下座の行」、そうですね^^レットゴーさん家のトイレ、お借りしてみたいですね^^いつもコメントありがとうございます。

2007/6/24(日) 午後 6:21 sai*oo* 返信する

御訪問&コメントありがとうございます。昔、ボットン式便所だった時代に、ある男性が汲み取りの会社を興して、臭いと戦いながら日々汲み取りに励み、成功した話を聞いたことがあります。人の嫌がる仕事のなかにこそ、お金を生み出すヒントがある、と彼は言っていました。トイレがよごれていてもみなかったことにして避けているひとは、たぶん自分の中の汚れにたいしても同じことをすると思います。見たくないもの、触りたくないものを進んで綺麗にしようというのは、精神的な汚れを落とすことにもつながるし、そうして大きくなった器には自然に人もお金も集まってくるんでしょうね・・。物質的自己利益をもとめていくら掃除しても、変化は無いと思います。やっぱり無心が大事ですよね。

2007/6/24(日) 午後 6:38 [ - ] 返信する

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千さん、早速のコメントありがとうございます。ブログの記事だけでなく写真からもご本人のセンスの良さが伝わってくる内容で、イラスト、マンガも楽しませてもらいました^^無心にほかごとを考えないで行うことの大切さに至るまでの方便とかんがえれば、『お金儲かるんなら→トイレ掃除くらい→なんか気分いいな→いいことしてみよかな、なんてのもいいのかも^^』なんてのもいいかもって思っているんですけどね^^;

2007/6/24(日) 午後 7:00 sai*oo* 返信する

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私は学生時代に女子寮の共同トイレと共同台所が余りに汚いので、洗剤とたわしを買ってきてぴかぴかに磨きました。

するとそれをしった大家さんがひとつ空いていた部屋をタダで貸してくれました。
これで私の陰徳が帳消しになったわけですね(笑)

2008/9/17(水) 午前 0:34 [ ひみこ ] 返信する

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