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「書き上がった手紙を歯科医に届ける。」
「歯科医院に持参した。」
郵送という時間のかかる送達は考えなかった。出来るだけ早く歯科医に渡したかったから直接歯科医院に行った。
ガラス越しに待合室を見ると治療を待っている患者さんが何人も見えた。私の手紙はクレームの手紙であり「私は歯科医に一言言ってから渡したかった」が実際にそのようなことをすれば歯科医の「営業妨害のようなことになる」ような可能性もあった。
「歯科医の自宅に届けることにした。」
歯科医の自宅は歯科医院と棟が繋がっており歯科医院の玄関から10メートル程度のところが自宅玄関となっていた。
私は自宅の玄関のチャイムを押し奥さんらしい人に歯科医宛の手紙を預けた。
「歯科医から連絡が来た。」
私の記憶では手紙を預けた翌日の夕方「チビ」と公園を散歩中に歯科医から携帯電話に連絡が入った。
「治療内容について説明がしたいから明日の夕方6時半に歯科医院に来てほしい」とのことだった。
私は「歯科医から連絡が来る可能性を五分五分と考えていた」のでまず連絡が来たことがうれしかった。
「歯科医の釈明に備えた私の準備」
録音機の新しいテープと電池を買ったと記憶している。
相手との会話を録音すると言うことは「後のトラブルを未然に防ぐ」と言うことではとても有効だと考えていたので年に1回程度であるが「トラブルの起きた現場の打ち合わせ」は録音するようにしていた。
「歯科医の説明を聞く」と言うことも「トラブルの起きた現場の説明を聞く」というのと同じであるとの認識があり、完全に録音するための準備があったのである。
「私と歯科医の人間関係」
歯科医から後で受け取った「自費診療分のカルテ」の分だけで私は歯科医から10年以上にわたり92回の治療を受け40万円近い治療費を支払っていた。
さらに歯科医に通い始めた頃は社会保険であったからその頃の分を含めると治療回数はさらに増える。
また、歯科医院の洗面台入り口の引き戸には指を挟まないようにストッパーがついているが、そのストッパーは私自身が何度か指を挟んで痛い思いをしたため、歯科医に断った上で私が無料で取り付けている。
歯科医と私が治療以外の話をしたのはそのドアストップの取り付けの時だけである。
「私の見た目」
身長約175センチ、体重約80キロで「顔は少し厳つい」と言うのが当時のだいたいの私である。
歯科医は私よりも少し小さかったように思う。
「約束の時間」
歯科医院の駐車場には1台の車もなく、待合室の照明が全部つけられていたように記憶している。私は車の中で録音機のスイッチを入れてから歯科医院の玄関に向かった。
歯科医は玄関框で私を待っていた。
次回「歯科医の釈明」
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