苅谷剛彦著「教育と平等−大衆教育社会はいかに生成したか」を、読了しました。
日本の教育における「格差」の是正、平等へのアプローチを特徴づける「義務教育費国庫負担制度」と、「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」同施行令・施行規則によって形成された「標準法の世界」の二重の意味を解明し、戦後教育における「平等」という一つの「戦後レジーム」崩壊の原点を探る・・・
「平等」な教育を保障するために決定的に重要な教職員定数の計画、算出にあたって諸外国で一般的な「生徒数あたり」(パーヘッド)を採用せず、生徒数、学級数、学校数の三本立てとし、なかんずく学級数という中間項を最大限に機能させた戦後教育財政のシステムの、世界的に稀有なありかたを、再認識させられました。
いろいろな意味で刺激的な本だと思います。14年前に出た、前著「大衆教育のゆくえ」と、内容的に後先になっているような感じもします。
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