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オンライン陸上部・駅伝部 酒井根走遊会
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分析 その

Analyze分析する

 
こんにちは。久しぶりに酒井根走遊会の更新です。
今回は『分析』ということをテーマに、自分自身の練習を分析し『自分に対して必要な練習』を考えるポイントを紹介していきます。
特に日本では、『走り込みは必要ない』『朝練習は必要ない』『ペース走は必要ない』などの必要ないという言葉で今までの慣習的な練習を否定しがちですが、慣習的な練習も自分には必要であったり、一般的なトレーニング理論や最新科学・コーチングも自分自身には不必要であったりします。常にベースにあるのは『自分のタイプ』であり、それを理解するための分析は必ず必要になってきます。
 
 
走行距離
走行距離、海外では週間走行距離・日本では月間走行距離で表されます。この走行距離はほとんどの選手が考えることであり、一つのトレーニング強度の指標として用いられています。また『走行距離が多い選手』は努力している選手であり、強い選手であると単純に考えるランナーも多く存在していることが現状です。

実際には走行距離は『人とトレーニングレベルを比べるものさしではなく』、『自分の練習の進行状況を測るものさし』であることを認識することから練習の分析が始まります。

 

     キャリアを通しての毎年の練習での走行距離を分析する

     年間の練習計画の時期における走行距離を分析する

     規則的に練習している時期の走行距離を分析する

     不規則(レースや故障・怪我など)に練習している時期の走行距離を分析する

 

    キャリアを通しての毎年の練習での走行距離を分析する

走行距離は、競技を続けて行くうちに少しずつ増えていくことが一般的です。中には例外もあります。少しずつ増やし、最も適した走行距離でそれ以上増やさないようにすることがその選手にとって重要です。その上限の発見は、『練習を多く行っているが結果が出ない』というシーズンがあると容易になります。無理にそこまでやる必要はありませんが、ほとんどの選手は競技キャリアを積んでいく中でそういったシーズンを持っています。
『その距離と練習に対応できるまで何年も多すぎる走行距離を継続する』というよりは、結果が出ていたシーズンの走行距離に戻す方が一人の選手にとっては賢明な選択といえます。
キャリアを通しての、

     各シーズンの走行距離

     結果が出ている時期、出ていない時期

     前年と後年の比較

を行うことによって最善な走行距離を発見します。
 

    年間の練習時期における走行距離を分析する

日本では広く『走り込み』と『レース期』に時期が二分されます。この中で、『走り込み』でどれくらい走っているのがちょうどいいのか、『レース期』にどのくらいまで距離を減らすのがちょうどいいのか、ということをよく分析する必要があります。
ここで考えるのは、『レース』と『中・高強度の練習』が指標となります。

     走り込みで調子よく多く走れた、レース期には疲労の蓄積が減り中・高強度の練習が多く行えた。レース期にも高強度の練習を継続しながらレースで結果が出た。

     走り込みで調子よく走れたが、レース期に疲労が感じられ中・高強度の練習がうまくできなかった。レースでも疲労感が残りうまく走れなかった。

     走り込みで限界以上の距離を走りすぎ、シーズンを通して疲労が蓄積されたままだった。

年間を通して結果に繋げるための出発点でもある『走り込み(鍛錬期)』は走行距離を多くしたいコーチ・選手がほとんどです。しかしシーズンの成功や失敗の始まりはここに大きくかかわっています。練習計画を進めるうえで、もっとも注意すべき点は『段階的に走行距離を引き上げること』です。
最初の週が120㎞、3週目が130㎞、5週目が140㎞、、、と走りの感覚が疲労感によって変わることなく負荷を上げていくための最も簡単な指標として用いることができます。
※このように段階的に引き上げていく指標としては、月間よりも週間の方が都合がよいと考えられます。
最も誤った方法は、夏の目標は月間1000㎞、秋は月間700㎞、冬は、、、と走行距離を目標として固定してしまうことです。走行距離は結果的に走った(記録した)距離に過ぎず固定目標として定めるものではないということです。
なぜトップ選手になると、鍛錬期やレース期での指標があるかというと、パフォーマンスと練習計画を分析していった結果の最適な距離が指標として、今までのデータの蓄積の中にあるためです。それをもとに現在の練習状況の進行度を測るものさしとして用いているため、かなり具体的に自分自身の走るべき距離をコーチと選手が理解しています。
 

    規則的に練習している時期の走行距離を分析する

規則的に練習している時期の走行距離を分析することは、コーチ・選手にとって非常に重要です。一般的に『トレーニングの質』とは中・高強度のトレーニングの負荷のことを指しているように考えがちですが、平均的な日々の走行距離の中(保ちながら)でどれだけ効果的な練習を継続できるかが本来の『トレーニングの質』ということになります。つまり『距離とスピードの最も効果的な強度』が『練習におけるもっとも高いトレーニングの質』ということになります。効果的な中・高強度の練習を継続できる適度な走行距離を練習計画の中で分析していきます。
ここは非常に重要なポイントです。多くの選手が中・高強度の練習が最も大切と考え、それ以外の軽い練習はあまり意味を待たない練習と捉えている様子もうかがえます。最近では『低練習量・高負荷』で結果が出ると多くのランナーが発信していることも事実です。
確かにその方法でも短い期間で結果が出ることは確かです。1年や2年といった期間で考えれば、時間のない選手にとっては効率が良いことも短期的には考えられます。
これを例えて言うなら、練習を開始したばかりの中学生がいつも10㎞ゆっくり走っているだけで記録がどんどんと伸びていくことと似ています。今までなかった負荷が体に加われば、その分体は強くなっていきます。20歳を超えてからの中・高強度トレーニングのみを行うというのも非常に似たような性質です。普段は得られない刺激を与えて体をその刺激に対して強くしていくということです。しかしこれには問題があり、似たような刺激を常に強くし続けることは難しいということです。同じ能力のみを集中して鍛えることは、短期的な能力の急上昇とその後の停滞と低下をもたらします。
継続する練習計画の中で、『能力が低下しない適切な走行距離、低・中強度の練習』を分析しておくとともに、その距離と時間の中で行える自分自身にとっての最も効果的な中・高強度の練習を分析することが、毎年ランナーとしてステップアップしていくために重要です。
 

    不規則に練習している時期の走行距離を分析する

1から3の解説の中で、④についての理解をより深められると思います。不規則な練習やレースの中で結果(記録)が出ることもよくあります。そのため、『走行距離を増やさなくてもいい、中・高強度の練習だけで走れる。』と勘違いする選手も多くいます。実際にその前の年には年間を通してよく走れていたり、23年良い練習を継続できてきたという事実があったりします。つまり、練習しなくても走れているのは、前年までに長い時間をかけて下地を作ってきた経験があるためです。そのため、『長いピーク(レースのための体力レベル)』が来ているような状況です。そして理解しなければいけないことは、ピークには必ず終わりが来るということです。その後、力をためる、下地を作る期間が必要となってきます。ところが、1年間もピークがあれば、『その練習量だけで自分はこれだけのパフォーマンスを発揮できる』と勘違いしてしまい、その翌年から練習量を大幅に落として試合のみに集中した結果パフォーマンスが全く上がらない、ということはよくあります。
不規則に練習している時期の走行距離を分析することは、自分がどれだけの期間ブランク(もしくは休養)をとったかと考えることに繋がります。その期間はもし結果は出ていたにしても、ランナーとしての体力レベルは低下しています。その低下した状態をどれだけの期間を使って、最適な練習を積める状態に戻していくのかという指標として使っていきます。
 
例えば、規則的に毎週120㎞程度走っていた選手が、不規則な練習(レース・故障・怪我など)で週間走行距離が60㎞程度の状態が一年間続いたとします。その場合、規則的な120㎞と規則的な毎年のステップアップにつながる計画に戻すために約1年間の段階的な練習量の増量を必要とします。
ランナーとしての体力レベルが低下している期間を分析し、最適な状態に適切な負荷で戻っていくための指標として考えなければなりません。
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同じ時期でも選手によって走る走行距離は違う:ダニエルズ・ランニングフォーミュラより


練習の種類
練習の種類とは『どの能力を獲得するのか』というポイントを考えながら、必要な目的に応じて選択していくものです。

     トップスピード (ピュアスピードトレーニング・ショートヒル)

     無酸素性作業閾値(200m800mのレペティション)

     最大酸素摂取能力の向上(400m1600mのインターバル)

     有酸素性作業閾値の向上(1600m以上インターバル/疾走時間20分以内の短いテンポ)

     有酸素持久力の向上 (30分以上のテンポ〜ロングラン)

     神経系能力の開発 (プライおメトリクス・ウェイトトレーニング)

※()内の練習はあくまでも例ですべてではありません。


中・長距離選手としてすべての能力を開発していくことが望ましいのですが、最も自分に適した開発方法と練習計画を今までの練習とレースの中から分析し、発見する必要があります。
一つの時期に、一つの能力に絞って能力を開発することはあまり難しいことではありません。大切なことは、開発した能力が次の能力開発に活かされているか・レースに活かされているかということをよく分析する必要があります。
よく陥りがちな、

     2時間走ができるようになったが、レースでの記録の向上がない

     1000mのインターバルの本数を増やせるようになったが、レースでの記録の向上がない

     ウェイトトレーニングで扱える重量が増えたが、スプリント能力が改善されない

     トップスピードは上がったが、最大下スピードは変わらない

等があげられます。
練習の繋がりというものには個人差があるので、一つ一つの能力をすべて開発できればレースでの能力も高まるというものではなく、すべてバランスの上に成り立っています。
一つの能力を開発していくだけでレースの能力も伸びていく選手もいれば、二つ三つを複合的に組み合わせて伸びていく選手もいます。さらに能力を開発する組み合わせとリカバリー(回復期間)も非常に重要です。
中・長距離の種目特性は各種目において大きく違います。
例えば

     1500mではトップスピード、スピード持久力、両方のトレーニングを実現する有酸素性作業閾値、有酸素性作業閾値を開発する基礎となる有酸素持久力

こういった能力を獲得するために、目的に応じた練習をそれぞれの時期に行います。実際に1500mのレースに適した各能力をバランスよく強化できる選手は1500mという種目に向いている選手と考えられます。5000m10000mの能力を開発しつつも1500mでもある程度走れている選手が1500mに向いている選手と考えるのはやや誤りがあります。
目的に応じた能力開発を行えているのか、その能力開発が結果的に狙ったレースと距離に結びついているのかをよく分析して、

     自分自身に必要な練習

     自分自身にとって効果のある練習

     自分自身の狙った種目に対して効果のある練習

     自分自身のランナーとしての種目特性

これらを分析することは、競技キャリアの中でとても重要なことです。
これは何度も繰り返す『個人差(個々の選手の特性)』を理解し、自分だけの効率的なトレーニング計画を完成させるうえで非常に重要な分析になります。
 
 
中・高強度の練習
各種目でパフォーマンスを向上させるためには、様々な能力を獲得する必要があります。
800mであれば、最大下スピードを維持するために最大スピード。そしてスピード持久力を向上させることであったりします。
マラソンであれば余裕のあるハーフマラソンペースを伸ばしていく筋持久力。そして酸素運搬能力を十分に高めるスピード練習であったりします。
科学的に言えば、

     30秒〜2分の800mレースペースでの疾走で無機的能力とランニングフォーム

     3分以上5分以内の5000mのレースペースで最大酸素摂取能力を高めるインターバルトレーニング

     10分以上のハーフマラソンペースの疾走と繰り返しで閾値能力

     20分以上のマラソンペースの練習で有酸素能力

     40分以上の軽いランニングで有酸素能力と筋持久力

イメージ 3
※出典:『ダニエルズ・ランニングフォーミュラ』より
 

を高めることが推奨されています。
しかし、科学的に『正しい練習』であっても個人的には『誤った練習』があることも知っておかなければなりません。
 
競技キャリアを長く継続し、チームでトレーニングをしてきた選手であれば以下のような経験は誰しもが経験したことがあるのではないでしょうか。(筆者経験より)
例、)

     400m×1270秒‐200m休息)ができても5000mでは16分くらい

     1000m×5(300秒‐200m休息)ができても5000mでは16分くらい

     3000m×3(900秒‐600m休息)ができても10000mでは32分くらい

 
ここで分かることは、400mや1000mのインターバルは5000m10000mの能力を開発する練習ではあるが5000m10000mではない。3000mのインターバルは10000mやハーフマラソンの能力を開発する練習ではあるが10000mやハーフマラソンではない。ということです。
こうしたことから『レース』のために『レース』もしくは『タイムトライアル』を行うということは、その種目の能力を上げる良い選択肢の一つにもなります。
注意しなければいけないのは、『レースは負荷が高い』ということであり、レース後にパフォーマンスの低下を招くほどの休養期間を必要とする選手は、頻繁にレースを行って能力を開発することは難しいです。また、『タイムトライアル』は地力が必要であるとともに自身がフロントランナータイプで、一人で押し通せるタイプの選手であることも重要です。
 
パフォーマンスを向上させていくためのレース期の高強度の練習を決めるのは、

     レースの距離を細かく分割させてハイペースで繰り返す方法

     レースの距離を2割から4割くらいに分割させてレースペースで繰り返す方法

     レースの距離を7割〜8割くらいレースペースよりやや遅いくらいで走る

     レースの距離を、レースの2倍の距離のレースペースで走る

 
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等の方法があります。
※ここではレース期の高強度とかなり限定的な例を示しましたが、日本では年間を通して多く行われている練習なので理解しやすいと考え取り上げました。
実際には、テンポ(閾値トレーニング)、ロングラン(有酸素・筋持久力)、ヒルレップ(ピュアスピード)など練習方法は多岐にわたります。
自分自身がどの練習でレースを快適に走れているのかを明確にすることを最優先に考えます。ほかの選手がやって結果を出している練習方法や、参考書に乗っている科学的な練習、コーチが最も重要視する練習(そのコーチが現役時代に信頼していた練習や多くの指導した選手が結果を残した練習)が自分自身にとっての最善の練習であり必ず結果を出せるとは考えないことです。
※出典:『ダニエルズ・ランニングフォーミュラ』より 

自分自身が傾向として、いいレースが続いているシーズンの中盤(年間の練習計画の中盤)にどんな練習を行っているかを分析すると自分自身の傾向が見えてきます。なぜレース期を重視しないのかといえば、レース期のレースは練習としての側面も含まれさらに不規則的な休息も挟んでしまうためです。不規則的な休息はレース後の回復だけでなく、レース前の調整も含みます。
調整の期間、レース後の休養の期間は人それぞれですが、一般的には1週間ほどの長さを必要とします。それによって一度のレースでは問題なくても『1か月や2か月のレースシーズン』では不規則な休息を切り返すうちにパフォーマンスは徐々に低下していきます。
この状況を一般的に『ピークを過ぎる』と捉え、その選手にシーズンの終了を促します。基本的に『パフォーマンスが低下する前』にシーズンを終了することが望ましいです。
高強度の練習を分析していく中で、『レースのみ』『ハイスピード練習のみ』(レース期のみ)に分析が集中すると、初旬に作った筋持久力や有酸素能力などの基礎的な能力分析をおろそかにし、『レースペースの練習だけ』に考えが偏ってしまうことも多く起こります。
あくまでレース期のレースは、『様々な下地となる取り組みの上に出来上がっているもので、その下地はいつかなくなる』ということです。
こうしたことを踏まえて、自分に最も適している『レースのための練習』を発見することが、年間を通しての中・高強度の練習を分析するうえで重要になってきます。
 
 
回復日
高強度の練習、もしくはレースを行って体が回復するまでの時間・期間が必要なことは、トレーニング計画を作る上で常識です。
それではその『時間・期間』は一体どれくらい必要なのでしょうか。
これには個人差があり、すべてのランナーに当てはまる回答はありません。しかし一般的に広く取り入れられている方法は、

     週に23回の中・高強度のトレーニング

     週に4〜5回の低強度のトレーニング

     週に1回の休息

という方法です。
この方法は日本では中学生・高校生・大学・社会人まで実に似たような計画を組んでいます。
また中・高強度の練習の間は、

     中・高強度の練習後、2日低強度の練習

     中・高強度の練習後、1日低強度の練習

といったように1週間の流れの中で、中・高強度の練習を続けて行うよりも、12日の低強度の日を挟むことが一般的です。
 
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出典:『ダニエルズ・ランニングフォーミュラ』より









コーチも選手も『中・高強度の練習によって疲労する』という事実には、敏感であり誰もが経験的に理解しているところです。そして蓄積された経験から、『体の声ではなく、経験のルーティーン』で低強度の日数を規則的においてしまっていることが多くみられます。
 
規則的に決められていることは、『現状で最善の回復期間』を設けられている選手にとっては非常に良いことです。『最善の回復期間』と『最善の負荷』を良く記録し、分析しておく必要があります。
 
多くのコーチや選手が見失いがちなのは、『他人にとっての最善の回復期間が、自分にとっての最善の回復期間ではない』という事実です。
例えば、3人の選手(ABC)が同じ時間・同じ場所で同じ中・高強度の負荷のトレーニング後に2日低強度の練習を挟んだのち、中・高強度の練習を再度行うとします。

     A1日で完全に回復

     B2日で完全に回復

     B2日で8割回復(3日で完全に回復する)

この場合Aは回復日が1日〜2日、B2日以上、C3日以上必要ということになり、Cにとっては最善な回復を得られていないことになります。
ABは現状の方法とトレーニング、またトレーニンググループで練習を継続し強くなれますが、Cにとっては現行の方法、トレーニング、グループの変更を考えなければなりません。
当たり前と思う方も多いかと思いますが、実際にパフォーマンスが低下するのではなく維持もしくは少しずつ上昇している場合、『最善でなくても、最善と考えているケース』はチームの中で頻繁に起こっています。
また、オーバートレーニングでも短期的にパフォーマンスが飛躍的に上がったりすることもあります。この場合、パフォーマンスが上昇したので『最善』と考えることが良く起こりますが、予期せぬパフォーマンスの停滞・低下、故障を招くことになるので、『上がった時のことだけでなく、下がったもしくは停滞している前兆として何があったのか』ということを練習の記録から分析する必要があります。
 
Aに関しては、中・高強度の練習を1日おきに行ってもいいのではないか。と考えられますが、パフォーマンスの低下が訪れない期間であれば、無理に練習を詰めていく必要はあまりありません。短期的に1日で回復しても、年間を通して中・高強度の練習の回数が増えればシーズンを通しての体に蓄積される負荷も大きくなります。そういった長期的な体への負荷(故障や怪我、慢性的な疲労のリスクなど)を軽減しながら、毎シーズンでステップアップしていくには無理に回復日を詰めることは禁物です。
これはBにも言えることであり、パフォーマンスの低下が訪れる前であれば2日の低強度の練習を挟むことにこだわらずに2日以上の日数を挟んでも問題ありません。
 
大切なことは、

     パフォーマンスの低下が訪れる前に、次の中・高強度の練習を行うこと

     100%回復する回復日数を把握しておくこと

     不十分な回復日数を、最善の回復日数と勘違いしないこと

 
調整とレース
調整とレースに関しては、多くの選手が自分なりの調整方法とレースの頻度を持っています。調整は今まで行ってきた練習を極力抑え、自分が発揮できる最大のパフォーマンスを発揮できる状態にするために行います。
調整が長い選手はそれだけ、体に対する刺激を減らさなければならないのでその期間はトレーニングを行っていないような状態に体はさらされています。レースで得られる刺激が調整期間の体力の後退を上回らない限り、この期間のレースの継続は体力が低下している期間といえます。体力レベルの低下とパフォーマンスの低下に即時性はあまりないため、体力レベルが低下していても、パフォーマンスは維持できているので『連取量は少なくていい』『練習量は少ない方がいい』『あまり練習しなくても走れるタイプ』と安易に考えてしまうことは危険です。レース前の練習の減衰期間、レース後の回復期間の連続と長期レースプランは体力レベルの低下を引き起こしやすいということを認識しておく必要があります。
 
長期休暇や故障
長期休養や故障でトレーニングの中断した場合、体力レベルの低下・パフォーマンスの低下は顕著に現れます。大切なことはどのくらい体力レベルが低下したのかということを十分に分析し、把握することです。それが計画的なトレーニングを始める最初のステップになります。この時期にオーバートレーニングは起こりやすく、それは特に大きな練習のステップアップによってもたらされます。体力レベルが低下したのちの週間走行距離やランニングペースをよく分析して、常に練習を引き上げるときは『やや足りないくらい』という感覚をもってステップアップさせることが大切です。小さなステップアップでも体にとっては新しい刺激になります。つまり小さなステップアップでも必ず体力レベルを向上させることができます。大きなステップアップは新しい刺激を持っていますがそれとともに故障を引き起こすリスクも持っています。リスクを最小限にとどめ、新鮮な刺激を少しずつ体に与えていくことを年間を通して、キャリアを通して分析していく必要があります。
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出典:『ダニエルズ・ランニングフォーミュラ』より
 

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