東京都中央区にある、中銀カプセルタワービルを見てきました。設計は2007年に亡くなった、建築家の黒川紀章です。1972年竣工で、60年代の建築運動(メタボリズム)を体現した建物として知られています。丸窓1個が一つの住居で、カプセル状に造られています。 メタボリズムとは? 生物が持つ、古い細胞を新しい細胞に入れ替える働きを、建築や都市にも取り入れようとした提案です。具体的には、機能的に古くなった建物の一部のユニットを、新しいユニットと順次取り替えることで社会の成長や変化に対応しようとしました。↓平面図です。赤い部分が階段室とエレベーター、緑が連絡通路、青が住居カプセルです。構造的には、中央にある鉄筋鉄骨コンクリートのシャフトに、住居カプセルがボルト接続されています。下のカプセルに上のカプセルが積み上げられているわけではなく、それぞれがキャンティレバーになっています。 ↑カプセルの平面図です。入り口や丸窓の位置が異なる8種類があり、全部で140個です。芯芯で4m×2.5mと最小限のスペース。私の部屋にすっぽりと入ってしまいます。都心に住む者の為のプライバシーと、国家が要求する住所が、最低限確保された空間です。実際には一人暮らしの方よりも、ビジネス上のセカンドハウスとしての利用が多いそうです。 すでに解体、建て替えが決定している中銀カプセルタワービル。メタボリズムの思想である、ユニットの取り替えをすることのないままの解体となりそうです。人の寿命に比べて短すぎる期間での立て替えは、建築界全体が取り組まなければならない問題だと考えています。 中銀カプセルタワービル
東京都中央区銀座8-16-10 竣工:1972/04 設計:黒川紀章(黒川紀章建築都市設計事務所) 用途:集合住宅 |
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住居だと、見学したり体感できないのが残念です。
この建物も解体が始まる前に、外観だけでもちゃんと見に行きたいです。
東京(都会)は建物の移り変わりが時に早いように思います。
sakamitiさんの言うとおり、建築界全体の問題ですね。
2008/12/23(火) 午後 0:42
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びんさんこんにちは
中銀カプセルタワービルの前には汐留の再開発地区があります。ジャン・ヌーベルが設計した電通本社ビルなど最先端の高層ビルが競うように立っています。新旧の交代のような絵です。社会の中に、良質な建築を残していく合意が必要ですね。
2008/12/23(火) 午後 8:23
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tabinekoさんこんにちは!
これだけ有名な建物が、あっけなく壊されてしまうんですね。住んでいる方の都合もありますが…。内部を見る機会がきっとあると信じて、チャンスを窺っているところです(^^)。
2008/12/23(火) 午後 8:31
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sakamitiさん、これはきっと建築当初は斬新ないいデザインだったんだろうけど私が建築を見出したころは何か奇異に写ってました。
考え方やプランは理解出来たけどフォルムがどうも馴染めなかったところはありますが今ではそう奇異にも感じなくなったし、デザインもそう悪くも感じなくなってしまって・・・、時代の流れだろうか?(笑)。
でも一つの遺産ですから取り壊しは残念ですね、近くに丹下さんの静岡新聞のビルもありますが(まだありますか?)このビルはどうするんだろう?(笑)。
2008/12/24(水) 午前 9:15
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こんにちは、履歴からきました。中銀カプセルは私も2度ほど見に行きましたが外から覗いたでけです。これほど専門的な視点ではみていません。地元(浦和)の埼玉近代美術館が黒川紀章氏の設計なので黒川さんの建物に関心を持っています。地元の美術館の写真とTBさせてください。
2008/12/24(水) 午後 3:35 [ star☆tk ] 返信する
しゅんさんこんばんは
デザイン的にカッコイイとは言えないですね。黒川さんの他の作品に比べてかなり特殊解だと思います。これを造らせた施主や時代に感謝したいです。
丹下さんの静岡新聞・静岡放送東京支社は健在ですよ。いろいろ調べてまた記事にしようかなぁ。。
2008/12/24(水) 午後 8:55
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sta*th6*さんこんばんは
まだまだ勉強中のsakamitiです。興味があることを少しずつ更新していきたいと思います。
浦和はいいとこです。別所沼にあるヒアシンスハウスに最近行きました。
近々、埼玉県立近代美術館に行く予定もあります!
組織系設計事務所のプロジェクトに注目した企画展をやっているそうです。
2008/12/24(水) 午後 9:07
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カプセル、一度も交換しなかったんですか?
折角のコンセプトがもったいないですね。
シャフトの部分がもう駄目なんでしょうか・・・。
カプセルホテルのカプセルが大きいバージョンですね。( ̄m ̄〃)
2008/12/24(水) 午後 11:23
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こんばんは〜♪
ここ首都高速から見えるところですね、一度見たら忘れられないビル。カプセルホテルのコンクリート版みたい。なんだか最後の頃のあの選挙に出たときの黒川さんが思いだされちゃったわ〜。
2008/12/24(水) 午後 11:53
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たかあきさんこんにちは(^^)/
メンテナンスをしないといけない時期に来ているんだと思います。
ちなみに、日本で最初のカプセルホテルを設計したのも黒川氏です。豆知識ですが、建築業界にいないとあまりつかえませんね。。
2008/12/25(木) 午後 8:33
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akaneさんこんばんは (*^¬^)ノ
首都高からも特異な外観が見られますね。
黒川さんは都庁選のイメージが浸透してしまいました。変わった人だという印象しか残せませんでしたね。個人的には残念に思っています。
新作の短歌ができなくて四苦八苦しています^^
2008/12/25(木) 午後 8:46
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こんばんは!先日は、私のブログへのコメントありがとうございます♪
中銀カプセルタワーは、老朽化した配管の交換が容易にできないようになっているため、カプセルの新陳代謝できなかったそうです。
まだ、実物を見たことがないので、解体される前にぜひ見てみたいです。
2008/12/27(土) 午前 0:30 [ kar*n*sh*_n ] 返信する
karanashi nさんこんにちは
見た目を優先したため、設備にしわ寄せがいっているそうです。
銀座・築地・汐留と、どこからでも行きやすいので見ておくのも良いかもしれませんね。
2008/12/27(土) 午後 2:14
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このビル、誰の設計かまったく知らずに気になって写真に撮ったことがあります。そのくらいインパクトがありますよね。
2009/1/1(木) 午後 8:02 [ kino ] 返信する
kinoさんこんばんは。アケオメデス☆
都市の中でも目立つ場所にありますね。
気になっている方も、意外とたくさんいるんだと思います。
解体が始まったらもう一度見に行こぅ!
2009/1/1(木) 午後 8:22
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興味深いですね。ワンルームの先駆けでしょうか?4.5畳はちょっと狭いですね。せめて6畳は欲しいです。
万博のパビリオンみたい。
2009/2/23(月) 午後 11:32
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ワンルームマンションが、今ほど一般的でない時代に建てられたことは間違いないのですが、建築史の専門家でないので先駆けかどうかは分かりません。
パビリオンみたいですね。黒川氏は万博で、似たような建物を設計していますよ。
2009/2/24(火) 午後 8:10
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http://chintai360.jp/rooms/id/56518
内見出来るかも?
2009/2/26(木) 午後 2:04 [ アユヲ ] 返信する
アユヲさん、こんばんは!
住む気は無いですが、見させてください<(_ _)>と正直にお願いしてみようかな。。10階まで、階段で上がって内部を堪能してみたいです(笑)。内部はリフォーム済み、ちょっと残念です。
2009/2/27(金) 午前 1:55
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こんにちは。 中銀カプセルタワーに住んでいる者です。 タワーが壊される前に、なるべく多くの方にカプセル空間を体感していただきたいと思っております。 もしよろしかったら見にきませんか。 歓迎致します。 http://blog.livedoor.jp/laute33/
2009/4/14(火) 午後 8:25 [ cup*uc*i*o04 ] 返信する