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棚田というのは、米作りのルーツだそうです。傾斜地は水捌けも良く灌漑もし易い事から、棚田を作って米作りをするのが一般的で、下流域の平野で米作りをするようになったのは、灌漑技術が向上してからの事だそうです。また、西日本は平野部が少ない事もあり、江戸期以降に石高を上げる為に傾斜地に棚田を作る事が盛んに行われたようです。 米作りの歴史を辿れば、棚田に行きつくわけですが、平野部の米作りに比べれば遥かに労力を必要とする棚田は耕作放棄地が増えているようです。山間部などは過疎化の進んだ地区が多く、労力の確保も厳しいのでしょうから、大型機械を入れられない棚田は耕作を放棄されるのが自然な成り行きなのかもしれません。米作りの文化を考えれば、悲しい現実ではあるんですけどね。 農地整備が進み大型機械を使っての農業が主流になってきてますから、米作りなどはそういった処に任せるのが農業の流れなのではないかと思っています。逆にこういった傾斜地でなければ出来ない作物もあるので、転作する事も必要なのではないかと考えるのです。一部には、傾斜地の水捌けの良さを利用してワサビの栽培をしている処もあると言います。 ハウス栽培農家の方に聞いた話ですが、傾斜地の方がハウス栽培には都合が良いと言っていました。なんでも平地に比べて日照効率が良いのだそうで、平地でハウス栽培をするより生育が良いとの事です。 灌漑技術が稚拙な頃と違い、大型の機械を入れる事の出来ない傾斜地は、無理をして米作りをする必要が無いと考え、傾斜地に向いた作物や農法に転換を図るべきなのではないでしょうか。 大型の耕作地には、それに向いた作物を傾斜地には傾斜地に向いた作物を作り、農業の効率化というものも考えていかなければいけない時期に来ているのではないかと思います。 極端すぎるかもしれませんが、広い耕作地を利用できる処と傾斜地を利用してしか出来ない処で同じものを栽培するのではなく、地域ごとに地域に向いたものを栽培すれば良いと思うのです。温泉が利用可能な地域なら、石油を使わずに冬のハウス栽培などもできるのですから、大いに利用すべきです。 傾斜地の方が日照を効率良く使えるのなら、太陽光発電にも向いているのではないでしょうか。太陽光発電で作られた電気を利用して、ハウス栽培に利用できないでしょうか。冬場に石油を使うより、環境にも優しい農業が出来ると思うのですが、この辺は専門家ではありませんからご容赦を。 農業は、効率を考えれば棲み分けが必要な時代を迎えているのではないか、そんな事を最近考えています。今後の農業の発展を考えれば、国内の食料自給率を上げるだけではなく、輸出産業としても考えていかなければいけないと思うのです。もし、アメリカとのFTA締結という事態が起きても、その時には現状とは逆に日本の農業にとって利益になっている様な農業にして行かねばならないと思います。そのための棲み分けというものを考えていけるのではないかと、素人ながらに考えているところです。 米だけでは食べていけないという話を良く聞きますが、本当にそうなのでしょうか。効率を重視し棲み分けが出来るようになれば、米だけで生活が成り立つようにならないでしょうか。もっとも、耕作面積別の農家の年収を見ていると、耕作面積が1ha以下の農家は苦しいかもしれません。効率化を図ることは、小規模農家が淘汰されるかもしれない現実がある事は間違いのない事実かもしれません。 では農業人口が減るではないかと言われれば、その通りかもしれません。農業の存続と発展のための矛盾点の一つである事は間違いないですが、ここを解決しないと前に進めませんね。 |
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2009年08月22日
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