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『窓と建築の格言学』

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著名な建築家というのは、なかなか雄弁である。
いや、雄弁でなければ、著名な建築家にはなれないのでだろうか。

そもそも、建築する、というのは、まあ、自然に逆らうというか、宇宙や地球に爪を立てるようなもので、
それがどんどん強固になっていくのに従って、人間も自然から遠ざかっていくのかも。

暑い夏に、涼しい部屋の中で、氷の世界をモニターで見る、などというのは、
自然界から見れば、とんでもない裏切り行為だ。

まあ、それでも、人間の欲が全面的に悪いというわけではなく、
かくいう私も、エアコンの効いた(多少抑えめにしてはいるものの)部屋の中で、こう語っているのだから。


建築が人が存在しうる建築かどうかの最低限に必要なものは、窓である。
「家を描きなさい」と言われたら、四角(あるいは台形?)の中に、出入り口と窓を描く。


さて、この本の中には、「文化としての窓」「内外の調整としての窓」、そして「機能としての窓」と、
3章に分かれた格言が、その出典とともに記されている。

どれもこれも、うなる格言ばかりだけれど、
私が気になったのは「機能としての窓」の章の格言。

そうか、もう、機能としての窓は必要ないのか。
風が窓から入らなくても、光が窓から入らなくても、実質的には困らない。

けれど、やはり窓が必要なのは、人間の心の問題なのだ。



「窓は光を取り入れるというより 外を眺めるために必要となっている」
(ロバート・ヴェンチューリ)

「もはや窓の現代的な機能とは、風景のフレーミングにあるわけだ。」
(ビアトリス・コロミーナ)

「善も悪も、ようする人間の内にあるもの
すべてを引き出して際立たせるのが窓なのである。」
(藤森照信)




窓は怖いけど、外から覗きたくなる。

窓は小さいけど、見える世界は無限だ。

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  • 顔アイコン

    面白そうな本ですね。sakuさんの結びも興味深いです。
    僕の場合窓は、外の様子を窺うこと、採光、これ以外では使っていません。開けることはほとんど無くてほぼ閉め切り状態です。単身赴任状態だからかもしれませんけど。

    旅をするとホテルの部屋から見える現地の方の住居の窓の中はとても気になります。あまり覗いてはいけないのだろうけれど、どんな暮らしなんだろうとの思いが強くて興味を抑えることは出来ません。窓について考えるのって面白いですね。

    [ coffeesong ]

    2017/8/8(火) 午後 0:38

  • 顔アイコン

    > coffeesongさん
    私も個人的には、採光、採風、ですね。

    でも、窓は外から見るとついつい覗きたくなっちゃいます。ホントにやったら犯罪行為だけど、ふふ。

    ドアはYseかNoだけど、窓は曖昧な感じがしません?私も窓をたくさん作っておかなきゃ、自分が疲れない程度に、ね。

    [ saku ]

    2017/8/10(木) 午前 4:02

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