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今年の2月から総務課内のスペースに小部屋を区切り、知的障がいをもつ方を1名、臨時職員として市は雇用した。雇用期間は最大2年3ヵ月。その間に一般就労へ結びつけられるように担当課も就労先の確保も含めて働きかけるという。今年度、1月に更に1名を雇用し、ジョブコーチも1名配置して対応している。
この採用にあたって応募者は8名。1名をのぞいては20才代。養護学校等卒業後就職したが途中退職した方、あるいは福祉的就労についている方などが主。
市はこのオフィスが最終就労の場ではなく、あくまで一般就労へ向けての橋渡しとしての役割を担うという。
先日、訪問をして直接、当事者の方からもお話をお聞きし、また働いている場も見学させてもらった。総務課の一角に壁で区切られた3畳ほどのスペースで20代半ばの青年は、封筒のシール貼りを規則正しい手順で黙々と仕上げていた。ジョブコーチの女性は、彼を見守りながら自身もシール貼りをされていた。
誤解をおそれずに感想を言わせてもらえば、この働き方は市役所という職場にいながら同僚との接点もコミュニケートもほとんどない、「市役所内作業所」という感じを受けた。
本当にこれで一般就労へ繋がるのか?
障がいを持つ方、特に知的や精神に障がいを持つ方の最大の課題は、仕事の作業能率を上げるかどうかではなく、障がいを持たない人の中でいかにコミュニケートを取り共に生活をしていけるのかという点だ。このコミュニケーション力の向上は、共にいる場、共にいる時間が絶対的且つ必要条件。そして、一方的に障がいを持つ方が身につけなければならないものではなく、障がいを持たない方もそれぞれの障がい特性やその人自身の個性に応じてどのようにつきあうか学ぶことが求められる。お互い様の話。
チャレンジドオフィスが次のステップである一般就労へ結びつけるのなら、この課題にどう取り組むかが問われてくる。先ず壁の外で仕事をすること。なぜなら、一般企業は障がい者のための特別室など設けてはくれない。さらに壁の外の人たちと常に関わり合える仕事を行うこと。同時に壁の外の人たちも彼を同僚として迎え、同僚として接するようできるだけ多くの時と場を共に過ごすこと。時には、あまりの情報量の多さにパニックになるかも知れない。でも、それが大事なことだ。彼にとってどこまでが許容範囲なのかお互いに経験することからしか始まらない。何事も問題なくうまくまわるように先回りして仕組むことは、いつまでも障がいのある人が壁の向こう側でしか作業ができない環境を温存するだけだ。それは決してユニバーサルでもノーマライゼーションでもないと思う。
壁の外の仕事を同じ仲間としてやっていけるかどうかを是非トライしてほしい。
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