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後期高齢者医療制度の見直しに併せて市町村国保も都道府県単位へ「広域化」する動きがあります。国民健康保険制度は国民を疾病と貧困の悪循環から救うために国民皆保険制度として1958年に新制度へ移行しました。新国民健康保険法には、憲法25条の理念があり、国民健康保険事業が「社会保障」として「国民保健の向上に寄与する」ものとして位置づけられています。
医療保険の未適用者をすべて取り込むということは当然、担税力のない方も加入することになります。もし、保険税の支払いを給付条件にすれば負担能力のない方は排除されてしまいます。それを避けるために、保険税減免制度や一部負担金減免制度があり同時に国庫負担金も不可欠の要素となっているのです。
ところが、1984年の国民健康保険法の改訂を皮切りに国庫負担が切り下げられ、もともと財政基盤が弱い市町村国保財政は行き詰まりました。それを保険税の引き上げで補おうとしたところから担税力のない人たちが滞納し、それを埋めるためにさらに保険税を上げるという悪循環が始まりました。
さらに労働行政の規制緩和策によって、社会保険に入れない非正規労働者が急増し、不況による自営業者の倒産、経営難などにより国保加入者の貧困化は進行していきました。1997年に行われた滞納世帯への窓口10割負担の「資格証」発行義務化などで、国民皆保険が事実上崩れてきています。
このような歴史的構造的な市町村国保制度のもつ課題は国がめざす「広域化」では解決されません。医療のセーフティネットとして国民健康保険制度を立て直すために、「負担は能力に応じて給付は必要に応じて医療を保障する」という原点に立ち返った制度設計を再構築すべきです。
そこで以下の点を国に要望します。
1,国庫負担金の割合を1984年以前にまで戻すこと。
2,課税方式を「旧但し書き方式」から「住民税方式」に変更し、現行「住民税方式」の自治体は継続すること。
3,保険者独自の条例減免を賦課総額に上乗せする「新賦課総額」は導入しないこと。
4,収納率や子どもへの医療費単独補助に対する調整交付金削減はやめること。
以上、地方自治法99条の規定により意見書を提出します。
2011年3月14日 佐倉市議会
内閣総理大臣
厚生労働大臣 宛
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