干し柿は、古くから日本に伝わる保存食として有名です。柿を干すことで、栄養価が高まり、さまざまな効果が得られるようになります。今回は、甘くて美味しいだけでなく、栄養豊富でダイエットに最適な干し柿の栄養成分や効能などを詳しくお伝えします。魅力たっぷりの干し柿をもっと食べましょう!
干し柿は、柿を干して作る保存食です。寒くなると、ベランダにつるしていたり、お店でも見る機会が増えるのではないでしょうか。つるして干すので「つるし柿」とも呼ばれています。昔から「柿が赤くなると医者が青くなる」と言われるほど、もともと柿には豊富な栄養が含まれています。その柿を干すだけで、さらに栄養豊富になるのです。タンニンが不溶性になって出てくるために甘くなり、ついつい食べ過ぎてしまうほど美味しいですよね。
そのまま食べるだけでなく、お菓子やパンに入れたり、天ぷらや白和え、なますなどの和食に使われたりもします。作り方やカロリーも気になるところです。順番に見ていきましょう。
干し柿の作り方は簡単です。用意するものは、柿・ビニールひも・熱湯だけです。
<作り方>
・柿のへたを取って皮をむき、熱湯に10秒くぐらせて殺菌する(軸はひもでつるすのでT字型に残しておく)
・粗熱を取って、T字型の軸に引っ掛けるようにしてビニールひもでくくる(柿と柿がくっつかないように)
・日当たり、風通しの良い場所に干す(夜は夜露を避けるために軒下へ移動させる)
地域にもよりますが出来上がるまで約2週間〜1ヶ月です。途中で一度、柿を揉むことで線維が崩れて柔らかい干し柿になります。好きな硬さになるまで干せば出来上がりです。干し柿を作る時は、カビに注意が必要なので、干し柿作りには寒い冬が最適といえるでしょう。暖冬や天候不順などで湿気が気になる時は、早めにもう一度熱湯で殺菌してから干して下さいね。アルコール度数の高い焼酎を霧吹きなどで吹き付けることも、カビ予防になるようです。
また、干し柿は一般的には渋柿を干して作ります。そのほうが甘く出来るからです。甘柿と渋柿のどちらでも作ることができますが、出来上がりが違います。皮をむいた時に、少し黒っぽい甘柿を干し柿にすると、歯ごたえのある黒い干し柿になります。皮をむいた時に鮮やかな山吹色の渋柿を干し柿にすると、トロリとして柔らかい綺麗なオレンジ色の干し柿になります。
干し柿は干すことで栄養が凝縮されるので、普通の柿と比べてカロリーが高くなってしまいます。大きさや種類によって違いはありますが、干し柿1個あたりのカロリーは100キロカロリーもあります。これは、バナナでは約1本分、ご飯では茶碗に半分、8枚切りの食パン1枚分と同じくらいです。
カロリーの面から考えると、ダイエットには向かないように思いますが、お腹持ちがよく、豊富な栄養素を含むために、栄養不足になりがちなダイエットには最適の食品といえます。間食などに上手に活用しましょう。くれぐれも食べ過ぎないように注意が必要です。糖尿病の方は糖分が高いので要注意です。ちなみに、干し柿1個分のカロリーを消費するために必要な有酸素運動の時間は、ウォーキングで39分、ジョギングで23分、水泳で15分、なわとびで12分だそうです。参考になさって下さいね。
干し柿の栄養成分の1つめは「炭水化物」です。
干し柿は、干すことによって水分が抜けるので、高カロリー食品になり、三大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)のなかでは、炭水化物が最も多くなります。
干し柿の栄養成分の2つめは「ミネラル」です。
ミネラルの中でも特に、マンガンやカリウムが豊富に含まれています。
干し柿の栄養成分の3つめは「βカロチン」です。
干し柿は、干すことによってビタミンCが壊れてしまいますが、その代わりにβカロチンが増えます。普通の柿に比べると、干し柿のβカロチンの量は3倍も多く含まれています。
干し柿の栄養成分の4つめは「食物繊維」です。
干し柿には、食物繊維が豊富に含まれています。特に不溶性の食物繊維が豊富です。
干し柿の栄養成分の5つめは「ビタミンA」です。
干し柿は干すことによって、ビタミンCが減少することは先ほどお伝えしましたが、代わりにビタミンAも増えます。普通の柿と比べると、干し柿のビタミンAの量は2倍になります。その他、ビタミンB6や葉酸、パントテン酸なども豊富に含まれています。
干し柿の3つの嬉しい効果・効能の1つめは「風邪予防」です。
干し柿に含まれるβカロチンには粘膜を強くして、身体の抵抗力を高めます。そして、普通の柿は身体を冷やしますが、干し柿は胃腸を丈夫にして内臓を温めてくれます。このため、風邪予防ができるのです。発熱の軽減効果もあります。
干し柿の表面につく柿霜(しそう)と呼ばれる白い粉には、粘膜を潤して痰を取り除いたり、咳を留めたりする効果があり、肺結核の予防や慢性の気管支炎に効果があるといわれるほどです。
干し柿の3つの嬉しい効果・効能の2つめは「美容効果」です。
干し柿にはタンニンも豊富に含まれています。タンニンには抗酸化作用があるため、美容効果が期待できます。さらに、干し柿に含まれるβカロチンには、粘膜を強くして乾燥肌を防ぐという効果もあります。また、むくみの軽減効果もあり、不溶性の食物繊維が豊富なので便秘予防にもなり、有害物質を体外に排出してくれます。
ただし、タンニンは摂取しすぎると鉄分の吸収を妨げてしまうので、貧血気味の方には向いていません。また、食物繊維も摂取しすぎると便秘になりますので注意が必要です。
干し柿の3つの嬉しい効果・効能の3つめは「疲労回復効果」です。
干し柿には、胃腸の働きを整えて疲労回復効果があります。さらに、二日酔い予防や高血圧、脳卒中の予防効果などもあるようです。
干し柿を使ったレシピを2つご紹介します。どちらも簡単ですので挑戦してみて下さいね。
1つめのレシピは「大根と干し柿のサラダ」です。
<材料(2人分)>
・大根10センチぐらい ・干し柿2個 ・お好みのドレッシング適量
<作り方>
・大根は皮をむいて5センチ長さの千切りにする
・干し柿は種を取って細切りにする
・大根と干し柿を混ぜて、お好みのドレッシングをかければ出来上がり!
あれば、香草やネギなどを散らしてみて下さいね。今回は、エスニック風のドレッシングだったので、コリアンダーを使いました。意外とどんなドレッシングにも合います。干し柿が全体にまんべんなくいきわたるように、細めに切るのがポイントです。ほんのりとした甘みが美味しいですよ。
2つめのレシピは「干し柿のバターサンド」です。
<材料>
・干し柿 ・有塩バター(塩分が気になる方は無塩で)
<作り方>
・干し柿の真ん中に切り込みを入れて開く
・バターをのせて、包むように閉じて形を整えてラップでくるむ
・冷蔵庫でねかせて、バターが固まって落ち着いたら出来上がり!
大人が食べる場合は、開いた干し柿にほんの少し日本酒や洋酒を垂らしても美味しいですよ。また、ケーキ型などにラップを敷いて作ってカットすれば、おもてなし用に綺麗に作ることもできます。カットする時は、冷蔵庫で十分にねかせてからカットするようにしてくださいね。