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午前中素通りした、興慶宮公園はへ午後5時頃やってきました。 幸いここは、夏は午後8時間で開いています。 入場券を買おうとしたら、 「日本人でしょう? この門は日本人が寄付してくれたので、日本人無料なんです」と言う。 それほんとう? もしかして、遅く来たからおまけ? とも思ったのですが、 ただにしてくれるというのだから、そのまま入場。 一人旅をしていると、とにかくいろいろな事に出くわします。 ところで、今回はわざわざ夕方の時間を選んだのです。なぜでしょう? 興慶宮を説明しながら理由をお話しましょう。 唐の玄宗皇帝は、714年、それまで政務を行っていた大明宮から興慶宮へ離宮を移しました。 ここは政務だけでなく、玄宗と楊貴妃が宴を催し、李白が詩を詠み、 遣唐使として唐にやってきた阿倍仲麻呂が図書館へ通うなど、 宮廷文化が花開いた場所でもありました。 実は、仲麻呂は国立図書館の館長を務めてていたことがあるのです。 興慶宮公園には、玄宗と楊貴妃が楽しんだ「沈港亭」などたくさんの建物が、復元されています。 興慶湖(左1989年、右2008年) 玄宗と楊貴妃が遊んだ「沈港亭」 玄宗と楊貴妃の一族が宴を催した彩雲閣 興慶宮には、この地で生涯を閉じた、阿倍仲麻呂の碑があります。 この碑には、仲麻呂自作の漢詩と、 仲麻呂の遭難(日本へ帰国する船がヴェトナムに漂着)を聞いた李白が詠んだ詩が刻まれています。 私が、仲麻呂についてもっとも印象深いのは、 小学生の頃に社会の時間に担任の先生に教わった 、 天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山にいでし月かも という望郷の歌です。 どんなにか、ふるさとを恋い、懐かしんでいたことでしょうか。 その月を1300年近く経った今、ここで眺めて、仲麻呂の気持を味わってみたかったのです。 しげしげと碑を眺めて思いをめぐらせていると、若者が三人やってきて、 「日本人ですか」と訊いてきました。 「ハイ」と答えると、「阿倍仲麻呂を知っていますか」と質問されました。 私としては、〈オレは日本人だぞ! 知らないはずはないだろう…〉という思いでした。 彼らは、向かいにある交通大学の学生でした。、 中国の若者たちは仲麻呂のことをよく知っているそうです。 考えてみれば、仲麻呂は50年以上も長安で暮らし、唐王朝で目覚しい活躍をしているのだから、 日本人であって日本人ではないのです。 彼らの認識は、日本生まれの中国人という感覚でした。 もっと中国語が堪能であれば、もっと学生たちとみっちりと話が出来ただろう…と、残念でした。 いろいろ中国語で話しかけてきましたが、こちらの聞き取りが十分でないので、 筆談も交えてどうにか会話にはなりましたが、 残念ながら、デリケートな感情表現はあまり出来ませんでした。 学生たちと別れて、少し小高くなっている沈香亭ヘ行って月を待ちました。 ここから見える暮れなずむ夕日に照らされた大雁塔は幻想的でした。 8時近くになって、満月が皓々(こうこう)と輝きだしました。 月の方向には、ライトアップされた大雁塔がくっきり浮かび上げっています。 仲麻呂の眺めたのももこの月だったに違いありません。 思わず胸が震えるのをおぼえました。 8時の閉門とともに再び、大雁塔へと向かいました。 今度はライトアップされた大雁塔をカメラに収めておきたかったのです。 それからあちこちの名所を回って夜景を撮影しました。 明日公開します。
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こういう『阿倍仲麻呂の碑』がちゃんとあること自体がうれしいな〜。
しかし、へ〜、『阿倍仲麻呂』日本生まれの中国人ですか・・・。
なんかすごくアバウトな感覚だな〜(笑)。
2009/2/22(日) 午前 1:41
いかにも中国人的ですね〜。確かにいろいろな面でアバウトですね。
それに、中国の人ってけっこう何でも自分のものにしたがる傾向があるように思います。昔から…、領土なんかも…。今でもそんな感じしますね(笑)
2009/2/22(日) 午前 10:42 [ moriizumi arao ]
最後の2枚の写真は すばらしいですね〜☆
いや(~_~;) 他のも綺麗ですが 特に仏舎利の幻想的なところが
伝わってきました
ポチ♪ です〜〜!
2009/2/22(日) 午前 10:46 [ 比丘 ]
そうですね・・。仲麻呂は科挙にも合格するほどの人だったから、玄宗皇帝にも、その才を認められたといいますので、中国人と思いたいでしょうね。台風で日本に帰国できなかったのが、むしろ幸いしたのかもしれませんね。
でも、遣唐使に選ばれた日本人ではあるわけでしょうけど。。
2009/2/22(日) 午後 0:27
比丘さん
あの写真は我ながら自分の想いが写真に撮れてほんとうに満足でした。
2009/2/22(日) 午後 11:37 [ moriizumi arao ]
大変勉強になります! 私にとって、今まで知らなかった新しい物語を、このブログで知る事が出来て、大変幸せです!
2009/2/23(月) 午前 0:42 [ 天心 ]
これからもみなさんに感動を与えられよう頑張っていきますので、よろしくお願いします。
2009/2/23(月) 午前 11:07 [ moriizumi arao ]
なるほど。この月が阿倍仲麻呂の見た月と同じ月ですか!
でも、大雁塔のライトアップが素晴らしい。
2010/4/21(水) 午後 7:57
忠さん
興慶宮公園で見た月は感動的でした。
阿倍仲麻呂はどんな想いでこの月を眺めたのでしょうか……
2010/4/22(木) 午前 9:40 [ moriizumi arao ]
moriizumi arao さん、阿倍仲麻呂を偲ぶ 〜興慶宮公園〜
「天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山にいでし月かも」仲麻呂が望郷の念で詠んだ詩は大好きです。興慶宮公園は1989以来二度目の訪問ですか、羨ましい…。日本人は入場無料なんですか。中国らしい発想ですね。ここは玄宗と楊貴妃が宴を催し、李白が詩を詠にだ所。、
遣唐使として唐にやってきた阿倍仲麻呂が図書館へ通うなど、宮廷文化が花開いた場所。この時、郷土の吉備真備も同行していたが真備は帰国し、聖武天皇に仕えて功績をあげる。仲麻呂は難破して帰国できず唐に戻り、国立図書館の館長に…二人の運命大きく変わった。
興慶宮公園は、玄宗と楊貴妃が楽しんだ「沈港亭」の建物が、復元されているのですね。興慶湖・興慶宮の写真今昔の対比もいいですね。沈香亭ヘ行き月を待つ。暮れなずむ夕日に照らされた大雁塔は幻想的。仲麻呂の眺めたのもこの月だったに違いありません。
う〜ん!羨ましい。私も、この月を見たいです。素晴らしいポチ入れます。
思わず胸が震えるのをおぼえました。
2010/5/2(日) 午後 0:12 [ らくがき楽ちん ]
らくがき楽ちんさん
読んで私と同じ気持になっていただいたこととてもうれしいです。
ポチありがとうございます。
2010/5/2(日) 午後 0:21 [ moriizumi arao ]
とてもロマンチックな記事ありがとう!
ポチ!
2010/5/2(日) 午後 1:22 [ chama ]
chamaさん
いつ行ってもロマンチックな気分になります。
阿倍仲麻呂は子供のころからのロマンの対象でした。
ポチありがとうございます。
2010/5/2(日) 午後 7:00 [ moriizumi arao ]
最後の写真2枚組みではもったいない。
是非アップして掲載されたし。ポチ☆
2010/8/17(火) 午後 9:42
さっそく直しましょう。
アドバイスと傑作ポチありがとうございます。
2010/8/18(水) 午後 2:56 [ moriizumi arao ]
なるほど、ここがその望郷の場所ですか・・・。
確かに、美しい月ですね。
日本で見る月と同じものですからね。
すばらしいですね。
傑作☆
2010/8/19(木) 午後 7:21
河童さん
やっぱり想いをもってみると、
すばらしく見えますね〜。
2010/8/19(木) 午後 10:02 [ moriizumi arao ]