―杜泉新生シルクロード2万キロをゆく16
蘭州 朝の情景2
文明交通勧導員
ホテル前に大きな交差点がある。警官らしき人が、ハンドスピーカーで盛んに同じ言葉を繰り返している.「信号を正しく守りなさい」と叫んでいるらしい。
だが、ほとんどの人が信号無視だ。そのため自転車で走行している私もはなはだ怖い。
別な交差点に行くと、オレンジ色のジャケットを着た人物が立って、ホイッスル(笛)を吹きながら交通指導を行っている。市内のあちこちで見かけた。今までの都市では見かけなかった。
背中に何やら文字が書いてある。近づいて見ると『文明交通勧導員』と書いてあった。頼んでアップの写真をパチリ。
「文明」という言葉がなかなか意味深長で、面白い。ちなみに、「勧導」とは、電子辞書を即座に引いてみると、「戒め導くこと」とある。
この人たちは、交差点の角に立って、
信号無視して渡り始める歩行者や、車の流れを読みながらフラフラと車道を渡り始める自転車に対して、ホイッスルを力一杯鳴らす。
すさまじく鳴らす人もいれば、笛で文句を言うように小刻みに鳴らす人もいる。そうかと思うと、「はいはい、ピッピッピーっとね。」といった感じで、優しく鳴らす人もいる。
どのタイプの勧導員も、偉そうな態度で指示を出す点は共通している。
笛の音に気がついて歩道に戻る人の顔は、ちょっとバツが悪そうな時もあれば、
もちろん、「チッ!なんだよ〜。うるさいなぁ・・・」的に仕方なしに戻る人もいる。照れ笑いの人もいれば、無表情の人もいる。どの場合であっても、ちょっと微笑ましい。それを眺めているだけで面白い。
さすがに、指示を無視する人はいない。「国家権力絶大なり」を感じる。
私にしてみれば、この勧導員さんがいるとありがたい。この調子で、なるべく多くの交差点に配置してもらいたい。
しかし、いつも思う――ドライバーのマナーはどうなんだろう。ドライバーに対する『文明交通勧導』はどうなっているんだろう……と。
路線バスのカーチェイス。強引な右・左折。
俺が! 俺が先だ! の譲り合いのないむきだしの闘争心。
こっちに問題はないのだろうか?…… なんて考えてしまう。
何度も中国に行っているので、今でこそ慣れてはきたが、それでもヒヤッとすることは頻繁だ。
蘭州で、この文明(交通マナー)は根付くだろうか!?
いや、根付かせるコトが目標ではないのかも知れない。
ある特定の地位の人にとっては、「この活動を蘭州でもやったこと」が重要なのかも知れない。
ちょっとうがった見方もしてしまう自分だが、まあ、良くなるに越したことはない。
がんばれ蘭州! かんばれ文明交通勧導員!
――『文明の笛を鳴らす人』へエール
大学と科学研究所
ホテルのすぐ近くには、「蘭州大学 中国科学院 蘭州地質研究所」ほか、たくさんの研究施設が通りに並んでいる。今のところ、発達段階はまだ点だが、それがやがて線になり、やがて面や立体にまで発展するのだろうと、直感させられた。私が中国でいつも感じるのは、「中国は広い 膨大な人口がいる これが大発展したら恐ろしい 日本などはたちどころに飲み込まれそうだ やがて世界に君臨するだろう」ということだ。
蘭州大学の前で写真を撮っていると、流暢な日本語で話しかけてくる若者がいる。話し方で、瞬間的に日本人だとわかった。彼は蘭州大学に2ヶ月間の短期留学をしているという。
彼の説明によると、
――蘭州大学は、百周年以上の伝統がある。約70ヘクタールと中国の大学にしてはやや狭いキャンパスに1万人以上の学生が住んで勉強している。総合大学で色々な課程があるが、修士課程に「敦煌学」あるのが特色である。
とのことだった。
大学構内をちょっと案内してもらった。構内には「努力把蘭州大学建成」「多学科協調発展的国内一流総合大学」というスローガンが掲げられている。この目指せ「一流大学」が象徴しているように、まだ一流になっていないらしい。別なところに二つのキャンパスを建設拡張して一流になろうとしている、とのことだった。
朝の街角
朝の街からは、あちこちから食べ物の匂いが風に運ばれて漂ってくる。まだ朝食前のおなかにはかなりの刺激だ。特に、大好きなシシカバブはことさら刺激が強い。
やはり、シシカバブにはビールが最高! だが、朝からというわけに行かない。写真撮影だけでガマン、ガマン!
蘭州拉麺の店を通りかかると、盛んに麺を打っている。みごとな手さばきに見とれて、表のガラス戸から興味深そうに覗いていると、手招きして見せてくれた。おまけに、お茶と肉まんまで振る舞ってくれた。ありがたい好意に感謝して、お昼になったら食べに来ることを約束して、一旦店を後にした。昼にはもちろん蘭州拉麺を食べに再び来たことは言うまでもない。こういう出会いふれあいはひとり旅の醍醐味だ。
拉麺店を出てすぐの所で、「鶏蛋餅」「荷叶餅」「肉餅」などと書かれた机くらいの大きさの台の上で、小麦粉で作ったお好み焼きのようなものを作って売っていた。それを多くの男性が買って食べている。通勤前の朝食なのだろう。写真を取らせてもらと思って「你早!(おはよう)」とおばちゃんに声をかけると、一人の男が、「日本人かい?」とたずねた。なぜすぐにわかるのだろう。「どうしてわかりましたか?」と訊くと、シャツの胸ポケットに入れてあるデジカメを指差した。私は思わずうなずいて、笑顔を返すと、男もにこやかに笑った。少し会話を交わしたところによると、彼は毎朝ここで食べてから勤めにいくとのことだった。「鶏蛋餅」と「肉餅」はなんとなく想像がつくが、「荷叶餅」というのはちょっと想像がつかない。
その人に「荷叶餅」の字をを指差して、「この中に、これを食べている人はいますか?」と訊くと、「没有(いません)」という。おばちゃんに訊くと「食べればわかるよ」――それやあ、もっともだ。そこで、後学のために食べてみることにした。
いくらだと訊くと、「1元」と、あっさりと言う。
出来上がってみると、何のことはない。小麦粉で作った薄焼きだ。クレープのようなものである。だが、5枚で1元(14円)とは、さすがに安い。
公衆電話が、100m間隔くらいに設置されている。
また、ここにも、やっぱりたくさん道路清掃の人たちが盛んにほうきを動かしていた。
西安よりも、自転車に乗っている人が多い。
黄河の岸辺は何キロにも渡って公園になっていて、たくさんの人びとが体操や太極拳を熱心に行っている。どこへ行っても中国の人たちは朝の運動をする人がたくさん見られる。
ここで、朝の取材は終わらせて、ホテルへ戻った。今日一日は蘭州市内の取材だ。
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シシカバブなつかしいです。1本1円位でした、15年前は。チンタオビール(40円だったかな?)を片手に店の前で焼いてもらった奴を食べました。
2009/4/27(月) 午後 3:29 [ よーたろーのおとーさん ]
シシカバブは、平均すると毎日食べていました。大好物なんです。
西安の化覚巷で、やっぱりそれくらいの値段で二〇本も食べてしまいました。
2009/4/27(月) 午後 4:42 [ moriizumi arao ]
初めて中国に行くと車のマナーと歩行者の信号無視に
驚きますよね?加えて横断歩道以外のジェーウォーク
もあるし...
大連にも交差点にこういった笛を持ったおじさんが
いました。でもみんなほとんど無視していますね。
私も大連に着いた当初は、びっくりしましたが、慣れ
とはすごいもので、次第に信号無視やジェーウォーク
していました。日本に帰った今もまだ少し、そのクセ
が残っています(苦笑)
2009/4/27(月) 午後 7:48 [ zakzak ]
び来たことは言うまでもない。こういう出会いふれあいはひとり旅の醍醐味
まさに旅そのものです・・ 朝の風景がすきで いつも 旅に出るとあさ早く ホテルなど゛て 近辺を散策するのが楽しみの一つ、、よくある風景です 信号無視は当たり前ですからね 爆 中国人の後について道路を渡れば 安全と いつも後ろについていました 爆
蘭州に2ヶ月の留学とは いいですね 彼のように 若ければ、、でも昔は日中国交もなかつたし 時代きかわるものです これから中国はどこに行くのだろう。。
2009/4/28(火) 午後 6:44
体操や太極拳を熱心に行っている。どこへ行っても中国の人たちは朝の運動をする人がたくさん見られる
日本にはこんな風景ありませんね 小学生のとき 朝のラジオ体操ぐらいなものです でも いまは それさえ廃れて 個人主義 我欲社会、、 太極拳にもいろいろ集団があるようですね 大集団から 個人的小規模的なものまで。。 派閥はどこにあるのかな、、爆
2009/4/28(火) 午後 6:48
上海でも外国人が大勢来る繁華街には交通整理員がいますけど、他の所にはいません。
国全体で、もっと徹底したキャンペーンを数年(数十年?)続ける覚悟が無ければ改善は無理でしょうね、残念ながら。
2009/4/28(火) 午後 9:11
あさやまさん いつもたくさんのコメントありがとうございます。
アジアはかなりの国が信号無視ですね。というより、信号のないところを渡るのがふつうですよね。私もすっかりならされてしまいました。イランはもっとすごかったです。ちゅうごくもそこらはちょっと顔負けですね。
2009/4/28(火) 午後 10:59 [ moriizumi arao ]
朝の風景は楽しいですよね。TBさせていただきました♪
2009/4/29(水) 午後 10:01