東日本大震災 未来への祈りと伝承〜「みちのく巡礼」

みちのく巡礼は、東日本大震災の祈りの場創設と記憶・教訓の伝承、防災精神の啓発、復興に寄与する活動を行っています。

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2009年4月28日(火)
[コメント] このブログは連載なので、初めて訪問される方は前の記事もあわせてご覧いただければ幸いです。

―杜泉新生シルクロード2万キロをゆく17

遠い異国への想いが胸を打つ 〜炳霊寺に描かれた椰子の木」〜

 ふと、炳霊寺で想い入れがあった壁画の写真を掲載していなかったことをに思いついた。

 183窟には椰子の木が描かれた壁画があった。大して目立つ絵でもなかったのに、ことのほか心に残った。

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 内陸のこの地で、はるか南方の島の植物を描いたのは、どんな人だったのだろう。
 「名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実ひとつ……」
 ふと島崎藤村の詩が唇にのぼる。
 ここにダムが造られる前は、どんな道が通じていたのだろうか。川岸の崖の裾に細い道が通じていたのだろうか。対岸から小船で渡って来たのだろうか。私も含め、ここに立つのは観光客ばかりだが、往時、僧侶や絵師、信心の厚い人びとが通った頃の風景を思い描く。そして彼らが抱いたであろう遠い異国への想いに、心を寄せた。

 改めて自分が撮影してきた炳霊寺の写真を見返してみました。
 するとどうだろう……、中国本来にはない、シルクロードとの交流を彷彿とさせるものがまだたくさんあるではないか…。今回はそれらを選んでみました。

 
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 西秦時代の観音や菩薩像の顔立ちや髪型、衣装がペルシャ女性の面影を宿している。

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西秦時代の立像が身に着けている衣装はローマの皇帝や王女、貴族たちのマントにどこか似ている。

 炳霊寺石窟が造営され始めたのは西秦時代の420年で、その頃西ではローマ帝国、オリエントではササン朝ペルシャが栄えていた。この時代にこれらの影響を受けたことは当然考えられる。
 169窟(西秦)の観音像や菩薩像髪型や衣装は、ペルシャやローマの女性たちが身につけていたのものに似ているし、立佛が身に着けている衣装は、ローマ帝国の皇帝や王族の女性などがが身に着けていたマントに似ている、とは思いませんでしたか?


 
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唐代の仏像は顔立ちはふっくらして唐風だが、服装はペルシャの影響をうけているようだ。

 唐代の仏像は、当時好まれた女性の顔立ち――ふっくらとした面立ちだが、目鼻立ちや身に着けている衣装は、明らかに西方の特徴が色濃く表れていませんか?
 頭部の写真を見ていただけば、よくお分かりいただけるのではないだろうか。


 炳霊寺の仏像や壁画ははたして、西方出身の仏師や絵師の手によるものなの、それとも中国人の仏師がローマやペルシャの影響を受けたのか……このことについては、大変興味深い。
 そもそも仏像は――アレキサンダー大王がインドまで遠征してきた時、多くのギリシャ人がガンダーラに残り、その人たちがギリシャ彫刻の技術を駆使して彫り始めたのが起源なのだから、ギリシャ的であるのは至極当然ではあるが…。

 西安やその近郊のお寺の仏像は中国的であったが、西域に近づくほど西方の影響を受けているように感じた。

以前の炳霊寺の記事は、下記の二件です。クリックしてみてください。


閉じる コメント(7)

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いつも貴重なすばらしい写真にしびれています。文章も中身があってためになります。

2009/4/29(水) 午後 5:01 [ melf ]

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じっと顔を見つめていると,心が和み,気分が落ち着きます。どの写真もいい表情をしていますね。ポチっと♪

2009/4/29(水) 午後 9:58 kawataka

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melfさん いつもコメントありがとうございます。シルクロード旅行だけでも、写真は2万枚はくだらないでしょう。何せ1日中シャッター押しと、メモに明け暮れていたんですよ。

2009/4/30(木) 午後 0:38 [ moriizumi arao ]

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kawatakaさん ポチありがとうございます。私もこの仏様たちとと向き合っていると、なんともいえない「ほんのり」感を感じました。

2009/4/30(木) 午後 0:42 [ moriizumi arao ]

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西域の仏像は、日本の仏像とは大変違っていますね。どこかエキゾチックで生々しく人間らしい感じがします。東方と西方の文化の融合地点なのでしょうか。。

2009/4/30(木) 午後 11:31 紫蘭

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紫欄さん ほんとうですね。私も見るたびにそれを感じます。中国の仏像や壁画の中には、まだまだ生の人間らしさが感じられます。壁画も、人間としてあるべき姿、つまり教えをストーリー的に描いたものがおおいですね。チベット仏教の仏像や壁画はこのようなものがお老いですね。炳霊寺はチベットのすぐそばなので影響が大きいのだと思います。日本の仏様は、人間を超越して人間を救う慈悲の心が顔に現れているように感じます。

2009/5/1(金) 午後 2:43 [ moriizumi arao ]

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厳しい気候・環境で作られたのに仏像の表情が穏やかなのが意外です。
逆にいえば、だからこそ優しい表情に作られたのかもしれませんね。

2010/5/18(火) 午後 10:39 heigenshanren


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