東日本大震災 未来への祈りと伝承〜「みちのく巡礼」

みちのく巡礼は、東日本大震災の祈りの場創設と記憶・教訓の伝承、防災精神の啓発、復興に寄与する活動を行っています。

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2009年7月27日(月)
[コメント]  このシルクロードブログは旅の流れ沿ってリアルタイム的に紹介してしております。ひとつの記事はそれぞれ独立していますが、初めて訪問される方は、「すべて表示」や各書庫で初めの方の記事からご覧いただければ、より楽んでいただけると思います。 書庫の番号はほぼ旅の日程順に並んでいます。
'''また、「シルクロードを詩う」をご覧いただくと、これからの旅(中国篇)の雰囲気をご覧いただけると思います。(題目をクリック)

張掖への道1 幻のピンゴリー    

イメージ 1  西の方の山から次第に雲が湧き上がってくる。ここは標高二千メートルほどなので、砂漠地帯というよりむしろ高原だ。だから天候はめまぐるしく変る。どんよりと曇った空からは、今にも雨が降ってきそうな気配だ。

 小さな集落をいくつか通り過ぎる。どの集落にも、郵便局、人民銀行、学校、赤旗の立つ地区の革命委員会の建物があり、長距離バスの停留所があった。大きな袋をかついだ人たちがバスを待っている。バスが来ると、大きすぎる袋はバスの屋根の上に積み上げられる。いつ見てもバスは満員である。Tさんのトラックに乗せてもらわなかったら、この種のバスに乗っていたにちがいない。
イメージ 14 イメージ 15     中国の郵便局は、ポストも看板も緑色。
イメージ 3 イメージ 4 (左)バスを待つ人々。 (右)大きな荷物は屋根に積み込まれる。このシーを見てふと思い出した…以前タイでバスに乗ったとき、スコールでリュックの中身がずぶぬれになってしまったことがあったっけ。でも、河西回廊はめったに雨が降らないので大丈夫だろう。

 ところどころで警官に停止命令を受ける。――シルクロードは1回目の旅のときにも、中国からトルコまでどこでよく警察の検問を受けた――。外国人の私を乗せているので、しつこく理由を聞かれる。その都度Tさんは根気強く対応してくれる。それでも面倒な時には、伝家の宝刀「Tさんの兄の紹介状」を見せる。すると、すぐに埒が明く。始めからみせたら? と私が言うと、権威を振り回したくない、と彼は言う。すぐに権威を振りかざしたがる人が多い中国にあって、Tさんのような人は珍しい。我々のすぐ後、対向してきたトラックが取調べを受けた。彼は書類を書かされた上、お金を払わされていた。
 現金だと交渉次第で値引きしてくれるとのことだ。たまには、警官の懐に入ることも、もちろんある。蘭州拉麺で働いていたおばさんが「うちの亭主は小遣いがなくなると、検問に行く」と話していた。これは別段中国に限ったことではない。

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 道路の補修工事があちこちで行われていた。道路わきに、コールタールをためたプールのようなため池がある。長い柄杓柄杓からドラム缶にタールを移している人が見える。老人も若い娘さんも働いている。そういえば、スカートをはいた女性を見ることは稀である。みんなズボン姿だ。土や砂利を運ぶのは荷馬車。山丹で見た軍馬もこの中にいるのだろうか、そんなことを想ってみた。

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 集落の高台や河原に解放軍の駐屯地であろうか、緑色の軍服をつけた兵隊の姿があった。3台の高射砲が西の空を向いている。かまぼこ型のテントとテントの間には、洗濯物がぶらさがり、その横でバレーボールに興ずる兵隊がいる。
 
イメージ 11 厚い雲間から青空がのぞき、薄日が差してきた。ジェット戦闘機が白い線を残して雲の中に消えていった。このシーンは、戦争とはいかにも無縁そうな大草原で夢と歴史の世界に浸っていた私を、一瞬にして現実の世界へ引き戻してしまった。

 こんな集落を抜けるとまたゴビ、そしてまた集落、その繰り返しが延々と続いた後、ここから張掖の街まで、途切れ途切れにオアシスが続いている。ちょうど昼時であった。人通りは少ない。
通りでは、ござやシートの上に瓜、スイカ、野菜、果物が山に積まれている。「ピンゴリー」という初耳の果物があった。
「りんごは中国語でピンゴー、梨はリーといいます。つまり、ピンゴリーはりんごと梨を掛け合わせたものです」と、Tさんは説明した。残念ながら、その場を通り過ぎた後に説明されたので、買って食べる暇がなかった。ピンゴリーは、見た目はりんごに近く、味は梨のようだという。ただ、食べた後はりんごの酸っぱさが残るのだそうだ。機会があったら食べようと思ったが、それからはピンゴリーとは、二度と出会えなかった。
イメージ 12 幻に終わった「ピンゴリー」 赤いのがピンゴリー

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閉じる コメント(6)

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ビンゴリー・・・・残念でした。

何でも見てやろう!!!偉大なる好奇心に敬服!!!!

2009/7/28(火) 午後 1:08 [ がらくた・おやじ ] 返信する

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私も同じような経験(役人・公安に)をしたことがあります。
私の場合もそれなりの現地の友人がいましたが、一人歩きがしたかったので、個人で解決していました。
話が縺れてややこしくなった時の決め台詞。
「わかった、ここを一歩も動かない、日本にも帰らない。
あなた方はそれを求めているのでしょ」その時々の問題点を絡めながら真剣に意思表示をしていました。
まず100%、相手がどうしたら許してくれますかと、尋ねてきました^^

2009/7/28(火) 午後 1:58 [ かんしん ] 返信する

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最近掲載されている河西回廊の画像はなんとも素晴らしいですね。
私にとってはもったいない画像です。
というのも列車と飛行機でしたので。
近い将来、本を出版さらたときはぜひ知らせてください。
楽農家(らくのうか)・大分です。

2009/7/28(火) 午後 6:41 楽農家 返信する

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我楽苦多・おやじさん
好奇心は私の財産なので、大切に育てたいですね〜。実は少しずつ失われる年齢なのですが…、気持はぐっと若くいこう〜。

2009/7/29(水) 午前 7:11 [ moriizumi arao ] 返信する

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楽農家さん 出版の折にはよろしくお願いいたします。

2009/7/29(水) 午前 8:42 [ moriizumi arao ] 返信する

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kanshin59さん いろいろ体験されたのですね。よき対処法で参考になりました。

2009/7/29(水) 午前 8:44 [ moriizumi arao ] 返信する

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