東日本大震災 未来への祈りと伝承〜「みちのく巡礼」

みちのく巡礼は、東日本大震災の祈りの場創設と記憶・教訓の伝承、防災精神の啓発、復興に寄与する活動を行っています。

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[杜泉新生シルクロード2万キロをゆく 前回の記事]

253 楼蘭故城をめざして苦闘の道をゆく    楼蘭への砂漠の旅29←クリック 
 
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旅の始めのほうから見たいときはこちら

29.さらば長安2 〜西安城壁一周サイクリングへさあ出発〜  =はるかなり長安29=  ←クリック
 
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                 南門(永寧門) きらびやかな衣装で魅了した南門入城セレモニー
     
[本 日 の 記 事]

 再三のピンチを乗り越えてカラブランの中を進む 

暑いけど頑張るぞ〜!
イメージ 1 歩き始めてから2時間以上がたった。
 足首まで砂に埋まりながら、一歩一歩進む。
 少し傾斜がついているところでは、踏ん張るとかえって後退する。
 リーダーが一足先に歩いて状況を見ながら前進する。
 トラックとランドクルーザーは我われの後を慎重についてくる。
 まるで逆だが、仕方ない。
 
イメージ 2 日光が相変わらず烈しく照りつける。
 とにかくのどが乾く。
 日射病を防ぐために500ミリのペットボトルをぶら下げながら、小まめに給水する。
 きっと、長年ジョギングで身体を鍛えてきたので、こんな苛烈な強行軍には役立っているんだな〜>  と思う。

砂嵐来襲
 しばらくして日差しが、ちょっと弱まった。
 前方を見ると、砂丘の向こうから雲が急にわき出してきた。
 風雲急を告げるの表現がぴったりだ。
 
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 見る見るうちに空全体を覆い尽くしてし、
 砂漠は茶色の明るい色から、薄暗い灰色の世界に見事なほどに変身してしまった。
 
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 これを見てとっさに『カラブラン』を直感した。
 砂漠の強風をカラブランと呼んでいる。
 これまで、
  楡林窟から敦煌へ向かうゴビ砂漠での砂嵐←クリック
 ウルムチからトルファンへ向かう途中の天山おろし、
 楼蘭へ向かってくる途中ヤルダン魔鬼城手前の暴風…など
 に遭遇した。 

 黒雲を見るとふつうは大雨を予感してしまうが、
 砂漠ではとっさに砂嵐に対する恐怖が浮かび上がる。
 「カサブランが繰るんじゃありませんか?」
 と不安そうにリーダーの顔をうかがうと、
 「そうです。きっとそうです」と、言うやいなや、手を振り回して、
 3人の運転手たちになにやら合図を送っている。そして、
 「すぐに車の中に入ってください」と、私を促した。
 
 乗り込むと、我われのランドクルーザーを守るように、トラックを前後に配置した。
 そして、ゆっくりと砂嵐の方向に向かって走り出した。
 ゴビ砂漠のときも、トラックが嵐の方向に向かっ走り続けた。
 横向きになると風圧で横転してしまうからだ。

 
 2、3分後、雲か動いてくる方向から、
 砂煙がまっしぐらにこちらに襲ってくる。
 
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 いよいよ砂嵐との戦いが始まる。
 チャ〜ン チャチャチャ チャチャチャチャ チャ〜ン チャチャチャ〜
 チャ〜ン チャチャチャ チャチャチャチャ チャ〜ン チャチャチャ〜

 思わずこのメロディーが頭に浮かんできた。
 前の2回で少し度胸がついて来たのか!?…
 いや、やはり怖い。
 「心のから元気」というやつだろう。
 
 だが、逃げ出すわけには行かない。
 ヤルダン魔鬼城では、幸い大きなヤルダンの影に隠れることが出来たが
 今はまったく無防備だ。
 すでに2度も遭遇しているので、死ぬとは思っていないが、
 万一車のガラスに物が当たって割れたら、
 風が中に吹き込んで、車体の軽いランドクルーザーは一挙に吹き飛ばされて
 きりきり舞いするだろう――。
 それを考えると恐ろしい。
 <いや、当たるものが無いのだから大丈夫>
 と、無理に落ち着かせようとする自分がいる。
 恐怖から逃れようとするのか…、シャッターを押しまくる。
 
 
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 そしてものの数十秒で、車は砂嵐の中に取り込まれてしまった。
 砂嵐の中に入ったとたん、逆に
 “くそ〜 こんなところで死んでたまるか”
 という気持になって腹が据わった。
 
 人間いざとなったらくそ度胸がつくものだなあ〜。
 今まで命を落としそうになったことが子供のときから4、5回あった。
 そのときも、死の直前になると妙に落ち着いて冷静だった。
 そんなことまで思い巡らした。 そのとき、
 人間って――もしかして、“オレって”カも知れないが…――不思議な動物だなあ〜、と思った。

 砂がフロントガラスにパチパチパチパチ…という音をたてて襲ってくる。
 ワイパーも利かないし、動かすと却ってガラスに疵がついて曇ってしまうと、運転手は言う。
 なるほど、強風が砂を吹き飛ばしてくれるので、ウインドウには積もらないというわけだ。
 
 視界は数メートルになった。
 だが、停車して待機するわけには行かない。
 どうして? 
 停車したままだと、砂に埋もれてしまうからだ。
  
 ヤルダンの姿が、すぐ近くになってになって、かろうじてぼんやりと目に入ってくる。
 ほとんどめくら運転に近い。
 だが、時速数キロなので、直前でも停車できるから大丈夫。
 
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 もちろん車内は全員沈黙だ。
 30分位してどうにか風はやんだ。 
 意外と早悔やんだ。幸運な方だという。

ヤルダンの馬の背を歩く
 それから砂の多い地面を1時間ほど走ると、
 今度は凹凸の烈しい、地形に遭遇した。
 一難去ってまた一難である。
 激しい起伏で、車の振動が激しく、
 頭を天井に打ち付けるやら、ウインドウに当たるやら散々である。
 ヘルメットの準備が必要そうだ。
 せめて、つば広帽子のなかにタオルを入れて、内出血の予防に精を出すのが関の山だ。
 こぶの数は数えきれない。
 
 必死に車内の持ち手にしがみついていたせいで、
 両手とも豆だらけで、水泡が何個も出来ていた。
 ほんとうにに凄いの一言に尽きる。

 平山郁夫先生が3度楼蘭を訪れているが、いずれもヘリを利用された。
 ご老体ではこのような陸路の訪問は無理だろう。

 さらに1時間ほど走ると、
 今度は鋭く尖った刃物のような硬い土が突き出ているヤルダン地帯に出くわした。
 
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 車での走行は,ついにここであきらめなければならない。
 ヤルダン魔鬼城付近での同じ地形で、
 同時に2本パンクするという手痛い災難に出くわしているからだ。

 いよいよ最後は歩かなければならない。
 
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 私とリーダーとガイドの3人は、食糧と水と着替え等をリュックにつめて、
 まだ楼蘭故城までは15キロほどある。
 ただの15キロとはわけが違う。
 だが、泣きごとを言っていても始まらない。
 とにもかくにも楼蘭故城めざして歩き通すしかない。

 途中で、日没を迎え、ヘッドランプで照らしながらの歩行を余儀なくされた。
  
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 このような中を、月と星とだけを頼りに歩いた昔の人たちに対する尊敬の念がいっそう湧いた。
 
 

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カラブラン、怖いですね〜。でも、よく写真を撮る気持ちのゆとりがありましたね。そのことにもびっくりです。ポチ☆

2010/6/3(木) 午前 1:56 ナディア

シルクロードを歩かれているなんて、凄いですね。
砂嵐でも、前進あるのみですね。
また、次の記事も、楽しみにしておりますね。
ポチ☆

2010/6/3(木) 午前 9:58 まいめろにゃん

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数十秒で、車は砂嵐の中に取り込まれる 迫力ポチ!。
あとの夕焼けが 砂焼けのようにすさまじく?。
あまり関係ないですが、昨日深夜、ヘッドランプなしで真っ暗闇の歩行を余儀なくされました。

2010/6/3(木) 午前 11:23 [ EGACITE ]

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Nadhiaさん
以前二度カラブランは経験しているし、車内から撮っているので…
怖がっていても、写真を撮っていても死ぬ時は死ぬし、生きるときは生きるんだから、どうせなら撮っちゃおうという開き直りですね。

2010/6/3(木) 午後 3:22 [ moriizumi arao ]

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にゃんさん
夢をかなえられてうれしいです。
またきてくださいね。お待ちしてます。
ポチありがとうございます。

2010/6/3(木) 午後 3:25 [ moriizumi arao ]

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EGACITさん
そんな真っ暗闇なんて、日本でははてどこでしょう!?
砂嵐はちょっともたもたすると、命取りになるということが実感できました。
ポチありがとうございます。

2010/6/3(木) 午後 3:51 [ moriizumi arao ]

いやっ!すごい!砂嵐の迫力、無事抜けられて良かったです。ドキドキしちゃいました。
砂嵐の向こうにおぼろげに見えはじめた風景が、平山画伯の絵に似てますね。
一番上の画像、まさしくダリの世界です。シュールですね〜。ポチ☆

2010/6/3(木) 午後 7:45 les fleurs

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絵画面からのコメントとても参考になります。
ポチありがとうございます。

2010/6/3(木) 午後 9:49 [ moriizumi arao ]

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すごい!これこそ旅だ!!
砂嵐を察知して逃げる?車を動かさないと逃れられない?
なんてすごい人たちだ。
とても人の生きてける環境とは思えません。
そこを旅してく苦労は計り知れませんね。いや、感服です。
ぽち!

2010/6/3(木) 午後 10:08 gloriosa036

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いやあこの世の風景とは思われぬ・あの世の地獄を髣髴させるような荒涼とした景観ですね。たぶん私もいずれは逝く世界でしょうが、生前にお目にかかれて光栄、参考になりました。ポチ☆

最初の写真は杜泉さんご本人でしょ。さすがに長年のジョキングで堪えただけに贅肉が無く、スマートでかっこエエですな。

2010/6/3(木) 午後 11:37 迷えるオッサン

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砂嵐という自然の力が写真から伝わります。
凄い体験です。
傑作!

2010/6/4(金) 午前 7:01 [ ishinsya ]

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ishinsyaさん
旅は、これからの糧になるような貴重な体験を与えてくれます。
ありがたいことです。
ポチありがとうございます。

2010/6/4(金) 午前 9:20 [ moriizumi arao ]

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gloriosa036さん
ラクあれば苦あり、
逆に、苦あれば楽しさあり――これが私の旅の醍醐味ってやつでしょうか……
ポチありがとうございます。

2010/6/7(月) 午後 8:56 [ moriizumi arao ]

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迷えるオッサンさん
ありがとうございます。
いまは執筆が忙しくてちょっと○○気味ですが、いまはノルディックウォーキングで何とかメタボは免れています。

2010/6/7(月) 午後 9:07 [ moriizumi arao ]


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