東日本大震災 未来への祈りと伝承〜「みちのく巡礼」

みちのく巡礼は、東日本大震災の祈りの場創設と記憶・教訓の伝承、防災精神の啓発、復興に寄与する活動を行っています。

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  猛烈なカラブラン(砂漠の強風)が吹きつけ、すさまじい砂嵐が我々に向かって襲って来た。 それに負けじと車は進む。
                
[本 日 の 記 事]

 ついに楼蘭故城に立つ 

あっ! あれが楼蘭故城だ。 夜の仏塔
周囲何百キロ、まったく明かりが無いので、まさに暗黒の世界だ。
 灯りといえば3人のヘッドランプだけだ。
 ランプなければ、1メートル先の相手の姿もほとんど見えない。
 離れないように、お互い3メートルほどの細い紐で結び合って歩いた。


 馬の背中のような形をした、岩のように硬い大きなな粘土質の塊を、
 登ったり降りたりしながら越えて行く。
 この動作が、際限なく続くように感じた。
 あるときはよじ登り、あるときは転がり落ちたりしながら、まるで這うようにして進んだ。
 
 <必ず楼蘭故城へたどりつくぞ>という熱い気持ちが、疲れきったからだを後押ししてくれた。
 真っ暗なので周囲はまったくと言っていいほど見えないので、
 逆に歩きに集中できる。
 無心の時が続いたと思うと、思いもよらないことがぽっと浮かんでくるときもある。


 暗くなってから3時間ほど歩いた地点で、足元の様子が突然変わった。
 照らしてみると、土器の破片が散らばっていた。
 足下に気をとられていると、誰かが「仏塔だ!」と叫んだ。
 
 顔を上げると、3人のヘッドランプの弱々しい明り先に、
 楼蘭の象徴とでもいうべき巨大な土と砂のストゥーパ(仏塔)が、
 黒い影をひいて幻のようになって浮かび上がっている。
 
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 いきなりの出現だったので、インパクトも強かった。

 “あれが若いころから想いをはせていた楼蘭故城か”――
 そう思った瞬間、身体じゅうから思いが込みあがって、しばらく息が止まった。
  
 苦労が多かった分、感激も飛びぬけて大きい。
 敦煌を出発して12日――。
 ついに、楼蘭への旅の終章「楼蘭故城」に立ったのである。
 
 暗がりの中しばし仏塔眺めていた…。
 するとここを訪れた先人たちが、自然と心に浮かんできた。

 5世紀、楼蘭がまだ盛んだったころに訪れた法顕
 すでに廃墟となった7世紀に通りかかった玄奘
 そして、20世紀にここを発見したスヴェン・ヘディンである。

?H5>先人たちの見た楼蘭  1600年ほど昔、法顕は、敦煌から20日近くかけてここへたどりつき、
 「王は仏法を奉ず。四千余僧あり」と書き残した。
 古書による推定人口1万4000人と比較して、すごい僧の数だ。
 当時、楼蘭は熱心な仏教王国だった。

 7世紀に玄奘は、インドからの帰り道、
 現在のニヤ遺跡、エンレデの遺跡の地帯を過ぎ、且末(チャルチャン)に至り、
 さらにここ楼蘭を通っている。
 
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                        玄奘三蔵が辿った道
 
 イメージ 8彼は且末に至ったとき、『大唐西域記』に
 「さらにここより東北に行くこと千余里、納縛波(ナバハ)の故国にいたる。すなわち楼蘭の地なり」
 と記し、
 楼蘭のあたりを通過して、
 「国は久しく空にして城はみな荒蕪たり」
 と記している。
 玄奘が訪れたときには、楼蘭はすでに廃墟となっていたのである。

 
 玄奘三蔵も廃墟となったこの仏塔を見たはずである。
 どんな想いを持ったのだろうか。
 想いのすべては共有できないにしても、確実に同じ空間を共有しているはずである。

 
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 玄奘三蔵はこのような面持ちで楼蘭の廃墟を眺めたのかもしれない。
 写真は、1976年に故夏目雅子さんが演じたテレビ番組『西遊記』

旅の始めのほうから見たいときはこちら

30.西安城壁一周  〜城壁からの眺め〜  =はるかなり長安30=  ←クリック
 
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閉じる コメント(12)

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ついに旅の終着ですね。
12日もかけた旅の終わりはどんな気持ちでむかえられるんでしょう。
玄奘三蔵の旅と比べるのは野暮ってもんですが、苦労はされたのではないでしょうか。
最後まで見届けさせてくださいね。

2010/6/5(土) 午後 11:30 gloriosa036

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杜泉さんは、仙台の方なんですね?だから杜の都の泉区・・・杜泉ですか とてもシャレていますね!!!
私は現在群馬在住ですが、学生時代は仙台に住んでしました。
とても素晴らしい都市ですよね。
先日、学生時代の親友の結婚式のため仙台へ約10年ぶりに行きました。
街並みがだいぶ変化していたのに驚きました。

2010/6/6(日) 午前 7:26 [ トム・クール ]

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こんばんは

途中から拝見させて頂いていますので、
時間をかけて、最初から拝見させて頂きたいと思います。

ポチさせて頂きます。

2010/6/6(日) 午後 11:27 [ sa07 ]

一瞬四国のお遍路の記事かと思いました!

いつも素敵なお写真ですね!

ぽち!

2010/6/7(月) 午後 0:35 remon

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gloriosa036さん
gloriosa036さん
楼蘭の旅の最終章でして、
シルクロードの旅のまだ序の口のようなものなのですよ。
これから何倍もの旅が続くます。
またきてくださいね。お待ちしてます。

2010/6/7(月) 午後 9:21 [ moriizumi arao ]

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トム・クールさん
けっこう縁深いですね。
水も群馬に住んでいたことがあるんですよ。
仙台は年々変わっています。

2010/6/7(月) 午後 9:24 [ moriizumi arao ]

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sa07さん
これからもよろしくお願いします。
ポチありがとうございます。

2010/6/7(月) 午後 9:38 [ moriizumi arao ]

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レモンさん
お遍路の記事も書きたいのですがシルクロードが主体の旅ブログなので…、ときどき四国歩き遍路の記事もアップしたいと思います。

2010/6/7(月) 午後 9:41 [ moriizumi arao ]

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感激の楼蘭故城、やっと到達しましたね。ポチ☆

ところで夏目雅子さんの玄奘三蔵、故三蔵法師も杜泉さんありがとうとあの世で感激してるでしょう。

2010/6/7(月) 午後 9:41 迷えるオッサン

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実は夏目雅子さんのご主人伊集院静さんとはちょっとした知り合いですので、夏目さんとはちょっぴり面識があるのです。
伊集院さんは現在は同じ仙台在住です。
だからとても懐かしいのです。

2010/6/7(月) 午後 9:47 [ moriizumi arao ]

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玄奘巡礼路を見ていると、杜泉さんの巡礼もすごいですね。
伊集院静さん、夏目さんと面識があるのも ポチ!です。

2010/6/8(火) 午前 11:07 [ EGACITE ]

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迷えるオッサンさん
あなたのコメントのすぐ下のコメントはあなた向けのコメントです。
ポチありがとうございます。

2010/6/8(火) 午後 0:15 [ moriizumi arao ]


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