四国遍路の魅力 前5回の記事四国遍路の魅力 〜講演スライド1〜 四国遍路の魅力7←クリック四国遍路の魅力 〜講演スライド2〜 四国遍路の魅力8←クリック 四国遍路の魅力 〜講演スライド1〜 四国遍路の魅力7←クリック [http://blogs.yahoo.co.jp/sakurai4391/32522099.html 四国遍路の魅力 〜講演スライド4〜 四国遍路の魅力10]←クリック [http://blogs.yahoo.co.jp/sakurai4391/32530078.html 四国遍路の魅力 〜講演スライド5〜 四国遍路の魅力11]←クリック 母のお接待 〜遍路との初めての出会〜三十八番札所金剛福寺付近の足摺岬から、夕焼けに染まる神秘的な海を眺めていると、次第に、海のかなたに浄土の世界があるような気持になっていった。 そんな時にふと、子供のころにはじめて出合ったお遍路さんの姿をダブらせていた。 まだ四、五歳の頃、宮城県にある私の実家の店先に、白装束を着て鉄鉢を持った人が現れた。母が二言、三言ことばを交わしていたが、当時としては高額の百円札を金入れから取り出して来て、 「遠ぐまで難儀でござりすね。気いつけで行ってけさいね」 と言って、深々と頭を下げながら差し出した。 その人が去った後、母は、 「四国遍路さ行ぐんだって…、大変だべな。どういうわけがあるんだべな…」と、真剣な顔で言った。当時のお遍路は――まして遠方の東北からわざわざ出かけるのは――深い事情を抱えた者がするというイメージがあったにちがいない。母のこの言葉がなにを意味するのかは子供の私には知る由もなかったが、このシーンはとても印象的だった。 これが、「お遍路」という存在との最初の出会いである。母のていねいな応対ぶりと、その人の白装束とに、神聖さと畏敬の念を感じた。そして「四国遍路」という言葉が妙に頭の中に残った。大人になったら自分もお遍路してみたい……と、なんとなく感じた。隣県山形の、羽黒山修験者の修業的なイメージをダブらせていたのかもしれない。 思えば、母の行為はまさに「お接待」だったのだ。東北に住む母は、当時その言葉は知らなかったに違いない。幼いときのこの出会いが、私に「四国遍路」を意識づけたことは間違いない。 その母も今年の春に亡くなった。 合掌 あの時のお遍路さんもこの場に立ったのだろうか…… ここは東北地方から最も遠距離の札所だ。 よくここまで歩き通して来たものだ。 さぞご苦労も多かっただろう――。 そう思った瞬間、眼に薄っすら涙が浮かんだ。 |
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おはようございます。
どんな事も幼い日に受けた教えは心に残るものですね。
あの時のお母様の行為があってこその今でしょうか。
もしかしたら、そのような運命を持って生まれてこられたのかもしれません。
四国遍路も、シルクロードも根は同じような気がします。
ポチ。
2010/6/27(日) 午前 6:47
杜泉さん、お早うございます。
三十八番金剛福寺から見た足摺岬の夕暮れは
まるで浄土の世界を思わせる。
昔の人々は海のかなたにある浄土の世界を信じ
船を漕ぎ出したという。
この風景は今も変わらず感動のシーンですね。
同じ風景を見た者は、この場面では同じことを
感じるのかもしれませんね。
太陽の向こうに西国浄土を夢見ながら…。
ポチ入れます。
2010/6/27(日) 午前 9:30 [ らくがき楽ちん ]
杜泉さん、お早うございます。
まさしく母のお接待、懐かしく拝見させて頂きました。
私の母はもう居ませんが、当時のお遍路さんへ母はお米でした。
子供ながらにこの人貧しくて可哀想と言う気持ちしかありませんでした。今母の年齢になると、お遍路さんは来ませんが、お彼岸時に同じ事していてエコロジーを感じ、懐かしさを味わっております。
2010/6/27(日) 午前 10:32 [ reikun11 ]
若紫さん
確かに母の行為は大人になってはっきりと意味づけされて心に残ったのだと思います。
その母も今年4月に亡くなりました。
2010/6/27(日) 午前 10:35 [ moriizumi arao ]
若紫さん
傑作ポチありがとうございます。
2010/6/27(日) 午前 10:36 [ moriizumi arao ]
らくがき楽ちんさん
同じ思いを共有できるということは、うれしいことですね。
こういったところがブログのよいところなのでしょうね。
傑作ポチありがとうございます。
2010/6/27(日) 午前 10:41 [ moriizumi arao ]
reikun11さん
こうしたコメントにつずられた言葉を通して、心が通じ合えるということはうれしいことです。
私の母も4月に亡くなりました。
2010/6/27(日) 午前 10:45 [ moriizumi arao ]
こんにちは。
ここは足摺岬の灯台ですね?
地の果てで見るような夕日のような・・・・・・
意味もなく涙があふれてきそうです! ポチ☆
2010/6/27(日) 午後 4:43
こんにちは、それにしても美しい夕日ですね。
空海の言われとか知らなかった事、勉強させてもらっています。
お母さんの無私の行為が、杜泉さんの今に生きているように伺えます。
沈み行く夕日に心が洗われるのは何故ぜしょうか。☆ポチします。
2010/6/27(日) 午後 8:13 [ まんねん青年 ]
わくわくさん
旅情と思い出は涙を誘いますね。
傑作ポチありがとうございます。
2010/6/28(月) 午前 6:18 [ moriizumi arao ]
まんねん青年さん
シルクロードで見る夕陽と、お遍路で見る夕陽は、見るときの感慨が違いますね。見る人間は同じなのですが…
傑作ポチありがとうございます。
2010/6/28(月) 午前 6:24 [ moriizumi arao ]
夕日の海をみてたたずむお遍路さんの、写真が素敵です。なにも言わなくても、後ろ姿が語りかけてくれるようです。
ポチ☆
2010/6/28(月) 午後 0:01 [ バタフライ ]
四国遍路ってすごく意味が深いのですね!?
幼い頃のお母上のお遍路さんへの応対がアラオさまの四国遍路の原点なのですね!?
夕陽は綺麗だけど切ない感傷を誘いますよね!
アラオさまの文章もいいですね〜^^
[傑作]凸ポチ☆
2010/6/28(月) 午後 5:46
バタフライさん
すばらしいコメントありがとうございます。
背中が語ってくれているようです。
傑作ポチありがとうございます。
2010/6/28(月) 午後 7:03 [ moriizumi arao ]
レモンさん
何事も子供に与える印象というのはすごく大切なんだな〜
と考えさせられますね。
傑作ポチありがとうございます。
2010/6/28(月) 午後 7:05 [ moriizumi arao ]
「四国遍路」を意識づけた、
お母さん 今年の春に亡くなられたのですか。 合掌。
こちら遍路の思い出はありませんが、
今週 もう 13回忌です・・・。
2010/6/29(火) 午前 11:43 [ EGACITE ]
杜泉新生(もりいずみあらお、旅行作家)さん・・・
オヤジさんが破産していなかったら、医者に??そして、科学者を続けていたら???・・・人だけでなく、選択肢にしろ、自然にしろ、その”遭遇”というのは、単なる”偶然”や宿命ではなく、自分で引き寄せている気もします。
いずれにしろ、「過去のない人は、根無しの木のようなもの」なんでしょうね。
楽農家(らくのうか)です。
2010/8/1(日) 午後 2:53
楽農家さん
まったく同感ですね。
人間は近い過去、そして遠い過去を重い、それをステップにしながら、飛躍したり、一歩いっぽ歩みを進めたりするのでしょうね……。
2010/8/2(月) 午前 8:02 [ moriizumi arao ]