東日本大震災 未来への祈りと伝承〜「みちのく巡礼」

みちのく巡礼は、東日本大震災の祈りの場創設と記憶・教訓の伝承、防災精神の啓発、復興に寄与する活動を行っています。

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七十一番弥谷寺

石段、また石段を上り、死者が行くという山へ
 弥谷寺へ到着したのは、夕方だった。
 この寺のある弥谷山は、死者の霊が帰る山と信じられている。

 仁王門をくぐると、長い石段が続く。
 石段の両側に生い茂る暗い林の中には、無数の石仏、五輪塔、苔むした無縁墓が立っている。
 途中林の切れたところには、賽の河原があり、霊山の気配が次第に濃くなってくる。
 なんだか死者になった自分が霊の集まる弥谷山に向かって独り階段を上ってゆくような気分で、薄気味悪かった。
 
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       古刹の味わいのある仁王門  ここをくぐると霊界に入り込むような意識にとらわれ、緊張感が高まる。

 
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       寺へ続く石段の脇に五輪塔が数多く置かれ、樹木の陰にたくさんの古い墓が並ぶ。   
 
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       石仏や
 
 
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       長い石段を登りきると、そこの立っていたのが高さ6メートルの金剛拳大菩薩像だった。
      霊界のような雰囲気の中で仏様に出会い、思わず“あの世で仏”のような安心感をおぼえた。
 
 ここから、本堂や大師堂までは、なおも石段を登っていかなければならない。
 俗界から霊界までは長い距離を歩き通さなければたどり着かないということなのだろう。

 本堂の近くの岩壁には、阿弥陀三尊像の磨崖仏が彫られている。
 神秘的で崇高な感じだが、薄暗い中で見るせいか、なんだかあの世の仏様に思える。
 本堂も大師像も岩壁に埋め込まれたように建てられているので中は薄暗く、霊感漂う感じがする。
 「獅子の岩屋」という異名を取る奥の院は、大師堂のさらに奥にあり、
 獅子が口を開けたような形の岩窟の中にあった。
 ローソクがなければ真っ暗だろう。お寺全体が、霊界の雰囲気を漂わせていた。

 
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       岩壁に彫られた摩涯仏の阿弥陀三尊像
 
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       岩壁に埋め込まれるようにして建てられている堂宇
 
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       大師堂のさらに奥にある奥の院「獅子の岩屋」
 
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       不気味な雰囲気だけではありません。紅葉の時期には見事な彩を添えてくれます。(2度目の遍路)

八十一番白峯寺

崇徳上皇の悲しみが宿る寺
 八十一番白峯寺は、白峰山の中腹にあり、ここには、悲劇の人「崇徳上皇」の御陵がある。
 私は若いころから崇徳上皇の悲運に同情し、関心を寄せていた。
 ――私事になるが、息子の名前「たかのり」には、「崇徳」の字を当てた。
  上皇の悲運が息子の将来を暗示しないか…と、すこし気になったが、
  文字の持つ意味が気に入ってあえて命名した。
 
 そうしたことを想いながら、小雨の山道を一歩、また一歩と上っていく。
 周囲は杉木立に囲まれて、下界から隔離された静かさと落ち着きがあった。
 
 お寺に着くと大雨になった。
 〈崇徳上皇の悲運の涙では……〉との想いが、ふと浮んだ。
 雨がすべてを吸収してくれるようだ。
 上皇の霊を慰めるかのような静寂を称えている。

 木々に囲まれた本堂は、以前の二度の遍路で見たときよりも、
 いっそうしっとりとした佇まいを感じさせてくれた。
 崇徳上皇への想いが、心の中でそういう雰囲気を作り出しているのかもしれない。
 上皇を偲びながらの読経は格別の感があった。

 
 
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           白峯寺は向かう五色台の遍路道

 
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           山門は五つの瓦屋根が重なった「七棟門」

 
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           御陵への旧参道沿いには、上皇を慕う八十八基の歌碑が並んでいる。
 
 
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           御成門の見事な紅葉が彩りを添えてくれる。

八十二番根香寺

境内の樹木が四季折々を彩る札所
 若い頃訪れた二度の遍路は、青葉が波打つ新緑の頃であった。
 幾重にも重った枝葉から境内に射し込む木漏れ日は、
 あたかもありがたい光明のように感じられた。
 
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 晩秋の時に訪れた三度目の時には、
 参道沿いや境内は、紅葉に染められ、鮮やかな錦のようだった。
  
 杉木立の中に立つ重厚な仁王門が、真っ赤な大カエデにひときわ彩られている。
 大わらじが掛かっているその門をくぐった後、いったん石段をくだり、参道に入ると、
 道の両脇は赤や黄色の紅葉に染められている。
 頭上を覆うその紅葉に思わず疲れも忘れ、感嘆の声を上げてしまった。
 境内は散り紅葉に敷き詰められて、落ち葉の絨毯が迎えてくれた。
 これを踏みしめながら、安らいだ気持で本堂へ向かった。
 
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閉じる コメント(2)

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今回の三つのお寺にはお参りしました。
懐かしいです。
PCが壊れ、ちょうどこの画像がなくなってしまいましたので余計に懐かしいです。

2011/6/23(木) 午後 10:18 moriの熊さん 返信する

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moriの熊さん

懐かしく見ていただいてうれしいです。

2011/6/24(金) 午後 11:18 [ moriizumi arao ] 返信する

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