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城門からから眺める景色も、1989年の西安とは、もちろんのことまるで違っていた。 景色を眺めていると、当時の街の様子がだんだんと蘇ってきた。 ――商店の前の、未舗装の広い歩道には露店や屋台があふれている。 たいていの露店は、戸板のような厚板を木箱に乗せ、そこに果物やら、野菜やら、肉、魚、皿うどん、日用品などを並べて売っている。 昼過ぎになると魚は干からびてきて、少し腐敗臭がしている。 「来来来(ライライライ)」(いらっしゃい、…)と、景気のよい呼び込みの声があちこちから聞こえてくる。 歩いていると「先生、先生(シェンション、シェンション)」「日本的先生(リーベン ダ シェンション)」――「だんな、だんな」「日本のだんな」――と声がかかる。 街行く男たちは半数以上は裸だ。 浅黒い裸の男たちが、露天の周りにたくさん集まって、スイカにかじりついている。 いかにもうまそうだ。 私が通ると、めずらしそうにいっせいに視線を向ける。 (ウエストバックも隠して、シャツを上に出していても、色白なのですぐに日本人だとわかってしまう。) その目には親しみがこもっている。 温かいまなざしに、つい安心感をおぼえて立ち止まる。 だが、当時は中国語が話せなかった。笑顔を返すだけ…。 スイカ売りのおやじが、切って並べてあるスイカを指差しながら、 「西瓜 紺 好乞!(スイカ 甘くておいしいよ!)」と声をかける。 ガイドブックには「屋台の食べ物は食べないほうが無難」と書いてあったが、 そこは根が楽天的な私のこと、買って食べた―― 幸い今まで腹を壊したことは全くない。 日本の西瓜より飛びっきりおいしい。 男たちはわいわい話しかけてくるが、ちんぷんかんぷん。 〈今度来るときには、絶対に中国語を話せるようになってくるぞ)と、強く思った。 ―― だから、2005年に2度目に来る時まで10年くらい中国語を勉強した。3回目の今回はほとんど不自由なく会話ができるようになった。 食べ終えると早々に、「射射 再見!(ありがとう さようなら!」と数少ない中国語で挨拶して歩き出した。 何せ滞在期間が短いのでたくさん見なくちゃ、の精神だ。 |
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今晩はいつも嬉しいコメントありがとうございます。この素晴らしい記事に応援の☆ポチですよ!中国の変貌ぶりがよく分かりますね、同じ顔をしているので彼らには嬉しい訪問者なのですね!水に当たらないのは凄いですね!
2011/11/19(土) 午後 9:41 [ 清水太郎の部屋 ]
2度目に行くまでに、10年以上中国語を勉強していったので、大丈夫でした。
要はぜひともコミュニケーションを撮りたいという強い気持ちがあれば通地ますね。 これが大切なのですね。
2011/11/19(土) 午後 10:22 [ moriizumi arao ]
りょうさん
はだかを見慣れると、涼しそううらやましかったですよ。
2011/11/19(土) 午後 10:37 [ moriizumi arao ]
りょうさん
傑作ポチありがとうございます。
2011/11/19(土) 午後 10:38 [ moriizumi arao ]
清水太郎の部屋さん
どこへ行ってもミネラルウォーターは飲んだことはありません。
いつも応援ありがとうございます。
2011/11/19(土) 午後 10:40 [ moriizumi arao ]
20年前の西安の写真は今となっては貴重品ですね。
中国各地を歩いても余程の田舎に行かないとこのような風景にはお目にかかれません。
それだけ、中国の近代化がものすごい勢いで進んでいるということですよね。
2011/11/19(土) 午後 10:43
むうう!それってすばらしいことですよ。
私もむざむざスイカ売りの前を通り過ぎたりしないでしょう。
なんか親近感を覚えます。
2011/11/19(土) 午後 10:54
20年前同じ経験同じ思いで西安に行きました。
奮発して唐華賓舘に泊まったのですが回りは夜になると真っ暗でした。
夜、竹の縁台に裸で男の人が寝ていました。
ハミウリを初めて食べました。
西の城門から見たシルクロードが思えば長い旅の出発点でした。
いまは絨毯屋の1角になっていませんか?
空港で6時間待たされ、カウンターのお兄さんたちと三国志の話しをしたのが中国語勉強のきっかけでした。
あの頃は関羽とか張飛とか筆談でやってました(笑)
2011/11/20(日) 午前 4:39
エッチさん
本当ですね〜
中国のときのビル建築ラッシュにはいつも驚かされますね。
2011/11/20(日) 午前 7:05 [ moriizumi arao ]
gloriosa036さん
同好の士にあえて心強い!
ありがとう!(´∀`)
2011/11/20(日) 午前 7:08 [ moriizumi arao ]
シルクロード、悠久のロマンですね。
2011/11/20(日) 午前 7:37
おはようございます。
ネパールや中国ではバイクや車など日本では考えられない、人数が乗っていますね。
裸だと、かえって暑い気もしますが。
ポチ☆
2011/11/20(日) 午前 10:12 [ バタフライ ]
すごい、すごい、ブログですね、すご過ぎる〜!
世界史、社会科、シルクロード大好きです。
興味深く拝見させていただいております。
喜太郎、昔のNHKシルクロードと、平山郁夫氏、映画『敦煌』を思い出しました。
2011/11/20(日) 午後 9:36 [ ふ〜ちゃん ]
いつもながらに中国の変貌ぶりにびっくりしてしまいますね^^;
このパワーには当分叶いそうにありません。^^;
2011/11/21(月) 午後 9:39 [ 森@写真舘 ]
遊太郎さん
ロマンの記事を書くのは楽しいです。
2011/11/22(火) 午前 7:03 [ moriizumi arao ]
バタフライさん
おはようございます。
中国では最近は自転車から一足飛びに車へ切り替わる人も結構いるようですね。
ネパールにもバイクが増えてきたのにはわも驚きでした。
傑作ポチありがとうございます。
2011/11/22(火) 午前 7:06 [ moriizumi arao ]
ふ〜ちゃん
感動してもらうとこちらもうれしくなっちゃいますよ(´∀`)
またきてくださいね。 お待ちしています。
2011/11/22(火) 午前 7:11 [ moriizumi arao ]
安寿さん
2005年の時には、唐華賓舘でしたが、1989年には秦都酒店でした。
夜になると、城外は本当に真っ暗でしたね。
そんな中自転車で迷い子になってしまいました。(苦笑)
2011/11/22(火) 午前 7:17 [ moriizumi arao ]
森の写真館さん
このパワーとものすごい数の人間には、いつも圧倒を超えて恐ろしさを感じ江しまいます。
2011/11/22(火) 午前 7:20 [ moriizumi arao ]
今日もとても素晴らしい記事です。☆☆☆ポチ!
2011/11/24(木) 午後 4:43 [ chama ]