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吉野川
藤井寺はあきらめる
疲れた表情で遍路小屋で休む孫
もう4時半を過ぎました。
ここ鴨島から今日の最後のお寺藤井寺までは、まだ3キロ近くあります。
孫の足取りが30分ほど前からかなり重くなってきました。
疲れるとぶつぶつと愚痴が出てきます。まあ泣かないだけましか…。
ちょっと同情的な言葉をかけると、却って泣き出すので、取り合わずに歩みを進めました。
藤井寺への巡拝はあきらめなければならなくなりました。
待っていてくれたマスターに感激
「さあ、がんばって急ごう!」と孫に声を掛けて、いざ!と気持ちを引き締めた瞬間、 後ろから、「おーい」と叫ぶ男性の声が聞こえました。
振り返ると、「お茶でも飲んでいきませんか」というお接待のお誘いでした。
喫茶店「ゆるび」のマスターでした。
新聞で見て、「今日の夕方には多分店の前を通るだろうと思って、通りに目を配っていたんですよ」と言う。
ありがとう! の気持ちで一杯でした。 またもや胸が熱くなりました。
こんな感動が忘れられなくて、また四国へ来たくなるのです。
「これからでは11番さんは無理でしょう。ゆっくりしていってください」と言って、店に案内してくれました。
店へ入って傘を取った途端、あっと驚きました。
補聴器が両耳ともないのです。
「あ〜あ、おじいちゃん補聴器をなくしちゃったよ」と、孫に言いました。
「え〜っ!」と、孫も驚いたようでした。
「きっと風で飛んで行っちゃったんだな」
「だって、40万円もするんでしょ。また、おばあちゃんに怒られるよ」
実は、昨年1月のイタリア旅行で片方の補聴器を失くしたばかりなのです。
「無くなったものをくよくよしても始まらないさ!」 そう言って幕引きをしました。
マスターと奥さんも気の毒がってくれましたが、
「私は至って楽観的で割り切りがいい方でして、年を取ったら余計にそうなりました」と言って笑ったので、その場の雰囲気が和らいだようでした。
旅館吉野に電話して遅くなる旨を伝えて、すこし休憩することにしました。
「宿では遅くなると心配するから必ず電話をかけるんだよ」と、孫に教え込みました。
この店は、ご夫婦二人でやっていて、マスターは私と同じ年齢でした。
この孫と同じ年齢の孫さんがいるということで、話も弾みました。
最近も、気仙沼から岩手県を旅行してきたとのことで、被災地に関心を寄せていました。
これには、重ね重ね感動させられました。
全国には被災地に心を寄せてくれる人々がたくさんいるのだな〜と思うと、うれしくなりました。
私はマスター夫妻の思いに感動し、孫は、ロールケーキとコーヒーに満足顔でした。
1冊だけ持って行った拙著『諸君! お遍路はいいぞ』を、とても気に入ってくれて、ぜひ買いたいと言ってくれたのですが、帰宅後進呈しますと言うと、
お接待ですのでぜひ受け取ってくださいと言って、2千円を無理に握らせました。
30分ほど歓談して、感謝と感動の気持ちでお別れしました。
旅館吉野〜洗濯は孫の分担
旅館吉野へ着いたのは、6時近くでした。
疲れて写真にそっぽを向く孫
宿のおかみさんは、優しくねぎらってくれました。
この宿は、評判のよい宿なのです。
〈今日から洗濯をしよう〉と、孫を連れて洗濯機のある部屋へ行くと、あいにく2台とも使用中でした。
「僕は洗濯機の使い方がわかるよ」と言うので、「それじゃ任せたよ」 と言いました。 「やっと空いたよ」と言いながら部屋へ戻ってきた孫は、自分の洗濯物ものだけ持ってさっさと行こうとします。
「おいおい! 自分のものだけっていうことはないだろう!?」
「任せたよ、ということは、二人分やるってことなんだよ」と言うと、不満そうでした。
「お遍路は、自分のことは自分でやるトレーニングなんだよ。一人分やるも二人分やるも同じだろ? お世話になっているおじいちゃんに対する恩返しでもあるんだよ」
と話してやると、少し納得したようでした。
この日以来、洗濯は孫の分担になりました。
やっぱり食事はあまり食べない
今晩の夕食も、残念ながら満足に食べませんでした。
明日は最難関の「焼山寺の遍路ころがし」なので、ちょっと心配です。
「もの嫌いせずに何でも食べれるようにならないと、集団生活の時に自分自身困るし、みんなに迷惑をかける時もあるんだよ。旅行へ行っても楽しくないだろう!?」と諭しても、やっぱりだめです。
これは、遍路中のこれからの課題でもありますし、家庭での食事の課題だなと、強く感じました。 おとうさん、おかあさん頑張って〜。
東日本大震災の鎮魂と復興の二人旅2日目が終わりました。
孫と爺ちゃんの四国歩き遍路前回までの記事(記事はクリックしてご覧ください)
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らくがき楽ちんさん
かわいい子には旅をさせろ―― ですね。
旅先では、家よりはましにやっています。
家ではやはり親などに甘えているのでしょうね。
今日も応援ポチありがとうございます。
2012/4/24(火) 午前 9:50 [ moriizumi arao ]
あゆみさん
たしかに家では洋食っぽいものが多いですね。
余り食べないことが続くときには、食べたいものを聞いてみたほうがよいのかもしれませんね。ありがとうございました。
その後の宿では子供向けの料理も用意してくれたところもありました。それ絵も、食は進みませんでした。
ポチありがとうございます。
2012/4/24(火) 午前 10:01 [ moriizumi arao ]
お孫さん疲れても頑張っていますね。
食事だけは御苦労なさっていますね。
どうして食べないのか聞いてみるのもよいかも?
2012/4/24(火) 午前 10:33 [ chama ]
今日もとても素晴らしい記事です。☆☆☆ポチ!
2012/4/24(火) 午前 10:34 [ chama ]
chamaさん
孫の食事には、毎食悩まされました。
やっぱりわがままなんでしょうね〜。
こころのこもったポチありがとうございます。
2012/4/24(火) 午後 2:06 [ moriizumi arao ]
♪つづけて こんにちは。
長いお遍路も お接待でなごみポチ!で候。
お遍路 風景も菜の花いっぱい 癒され候。
こちらも伊豆・天城越えで 河津桜、菜の花、踊り子の お接待ありがたく、トラバ候。
2012/4/24(火) 午後 3:19 [ EGACITE ]
moriizumi araoさん、こんにちは (^^)/
お孫さんの様子がかわいらしいですね。
辛い経験をしながら立派に成長している姿に感激です (*^_^*)
最後の素敵なお写真にポチ☆
2012/4/24(火) 午後 4:35
黄色の菜花は吉野川の河川敷でしょうかね。
お孫さん頑張っていますね。「僕は洗濯機の使い方が
わかるよ」と云ったのは失敗でしたね。
2012/4/24(火) 午後 6:48
こんばんは、
諒君は本当に疲れた表情ですね、これも良い経験ですよ。
洗濯の事はするのは当たり前ですから、小さいときから何でもできるようにしたらいいと思います。
食事の件で考えるのは母親ですね。
進んでしようとするところはいいところです。
2012/4/24(火) 午後 7:25
こんばんは。
お孫さんが可愛くて涙が出ました!
さすがです、日に日に成長の姿が見えますね(^0^)/
ポチ☆
この大きな川を渡るのに行く前にはドキドキものでした^^;
欄干のない橋を渡るものとばかり思っていましたから>。<
2012/4/24(火) 午後 10:47
EGACITEさん
遍路が終わって孫を千葉へ置いてから、伊豆高原へ出かけてきました。
こちらの桜も満開でした。
ポチ☆とTBありがとうございました。
2012/4/25(水) 午前 6:41 [ moriizumi arao ]
葵区さん
家では甘ちゃんでわがままな子ですが、遍路では自分なりに頑張ったのかな〜と思います。
ポチありがとうございます。(^−^)
2012/4/25(水) 午前 6:45 [ moriizumi arao ]
山登りさん
実は、二日目の課題は洗濯だったのです。(笑)
毎日ひとつずつ課題をクリヤーさせていきました。
2012/4/25(水) 午前 6:55 [ moriizumi arao ]
山登りさん
吉野川の河川敷の菜の畑はとてもきれいで疲れを癒してくれました。
2012/4/25(水) 午前 6:58 [ moriizumi arao ]
asayanさん
この子は自分でやりたいことはかなり積極的なのですが、やりたくないことはさっぱりやらないところが強いので、それを直してやりたいなと思います。
2012/4/25(水) 午前 7:14 [ moriizumi arao ]
生きていくのにはやりたくなくってもしなくてはいけないことがありますよね。
昨年私の娘が乳がんでなくなり、パパさんが一人で2歳半の孫を見ています。忙しいとお尻も赤くなり(まだおむつが取れません)、ぜんそくの気が・・・お手伝いに行こうかと言ってもパパさん、「頑張りま〜す!」今日も応援メールをしました。みんな頑張っているのですよ!!!
2012/4/25(水) 午前 10:23 [ ant*qu*_sh*ra ]
諒君
人間はやりたいことよりもやりたくないことをやっていることのほうがず〜っと多いのですよ。
がっこうのおべんきょうだってそうではありませんか。
2012/4/25(水) 午後 4:32 [ chama ]
tutomu.matudaさん
孫の心に訴え掛けるコメントありがとうございました。
食べ物には命があるんだよ―― と言う言葉,孫にもぜひわかってほしいと思います。
2012/4/25(水) 午後 9:28 [ moriizumi arao ]
らくがき楽ちんさん
孫は、宿に着くと途端に元気になります。
さすが子供の回復力は大したものですね。
孫は毎日たくさんの出会いがあって幸せ者ですね。
応援のポチありがとうございます。(^−^)
2012/4/25(水) 午後 9:35 [ moriizumi arao ]
ant*qu*_sh*raさん
心からの呼びかけは孫のこころにも響いてく食えることを期待しています。
本当にありがとうございます。
2012/4/25(水) 午後 9:39 [ moriizumi arao ]