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四国遍路の元祖衛門三郎終焉の地・杖杉庵へ
焼山寺から杖杉庵へ向かう道は、こんもりとした木々に囲まれた歩きやすい、気持ちの良い山道です。
孫を無事焼山寺遍路ころがしを乗り切らせたことで、じいちゃんは、大分肩の荷が下りた気分で坂を下ります。
歩きながら、四国遍路の元祖と言われる衛門三郎の話を、ポツリポツリと話して聞かせました。
残念ですが、あまり関心はないようです。
それでも、お義理で聞いていました。
彼の関心事はもっぱら、「どれくらいでなべいわ荘に着くの?」ということでした。
話の中で関心を示したのは、弘法大師にいじわるな仕打ちをした衛門三郎の8人の子どもたちが、次々に死んでいったことでした。
そのことについては、「欲ばりで、ひどいことばかりしていたって、いくらなんでも8人の子供をみんな死なせるのは、弘法大師もやり過ぎじゃないの!?」と、不満顔でした。
実は、弘法大師には深いお考えがあってなさったことだと、教えたかったのですが、この年齢ではわからないと思ったので、「もっと大人になって、このことに関心を持っていたら教えてやるよ」と言って、幕を引きました。
衛門三郎についての詳細は、過去記事 「四国遍路のいわれを知ろう」 「杖杉庵で遍路の元祖衛門三郎を哀れむ 」を クリックしてご覧ください。
山道から舗装道路にはいると、杖杉庵の前に立っている大杉が見えてきました。
8年ぶり4回目のご対面です。
もう おじいちゃんの木なので、孫のように日々変わることはありませんね。
それだけにどっしりとした貫録を感じます。
杖杉庵の前に立つ大杉
大師が三郎の死んだ後、持っていた杖を墓標として立てると、杖から目が出て大杉に育ったと言われています。
庵のそばには、ひざまづく衛門三郎と、その左手に小石を握らせる大師との再会シーンが再現された像があります。
私は、いつも哀れを催して感慨深く見つめるのですが、
孫に、「写真とってやろうか?」と訊くと、即座に「いいよ」と断りました。
このシーンは、子供の目には不気味に見えるのかもしれませんね。
なべいわ荘へ
「おじいちゃん早くなべいわ荘に行こう!」と、孫は急かせます。
それにつられるように、数分で杖杉庵をあとにしました。
間もなく山の梅畑に入ります。まるで、「長い梅の木トンネル」です。
「この木にみんな実が付いたらすごい数だね」と、
おじいちゃんには想像もしない発想をするものですね。
こんなことで、子供は気分転換するのだなと、思わずくすりと笑いました。。
体は疲れていますが、心地よい歩きです。
やがて杉に囲まれた山道と入りました。
足取りが重いせいか、予想以上に時間がかかっています。
孫は、「おじいちゃん なかなか着かないね〜」と苛立ち顔です。
「おじいちゃんのせいじゃないんだから…、とにかく急ぐしかないよ!」と、じいちゃんもやや苛立ち声です。
杉木立の木漏れ日は、夕方の雰囲気です。
意気消沈の状態で、二人は黙々と歩きました。
それでも、孫は泣きません。 昨日までの孫はどこへ行ったのでしょうか!?
昨日まであんなに泣いていたのに、一日でがらりと強くなれるのだろうか、変われるのだろうか、単純に割り切れるものだろうか?……と、じいちゃんは逆に心配にもなっていました。
現に、杖をずるずる引きずっています。
自分を押さえて心の中で葛藤しているのかもしれない、とも思いました。
でも、この子は心の中を口にする子なので心配はいらないと、割り切りました。
ですから、「杖はお大師さんなんだから、引きずるんだったら持ちなさい」と、きちんと注意しました。
やっと舗装道路に出ました。
地図で確認すると、あと1キロ弱でした。
気分だけは元気になりましたが、結局30分も掛かって到着。
思わず二人で「やった〜」の声を上げました。
そしてじいちゃんは『よくやった。がんばったな〜』と、精一杯褒めました。
「弘法大師にお礼を言おう」と声をかけると、
私の真似をして、杖を横にして両手で顔の位置まで捧げ、深々と礼をしました。
それを見ていると、目頭が熱くなりました。
このことだけでも、今日の山越えの苦労が報われた気持ちになりました。
そして、宿の前の杖洗い場に着くと、教えられなくても杖を洗いました。
1日二人で焼山寺を歩くことができたことに感謝の気持ちがわきました。
感謝の気持ちは、まことにさわやかです。
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今日はいつも特に嬉しいコメントありがとうございます。この記事に応援の☆ポチですよ!お孫さん無事難関を歩かれたのですね!
2012/5/6(日) 午後 5:06 [ 清水太郎の部屋 ]
杜泉さんと諒くん、こんばんは。
焼山寺から杖杉庵へ向かう道も歩き遍路ではまったく違う杉木立の
中を歩くのですね。私達はバスツアーだから難なく到着しましたが
確かに厳しい場所です。杖杉庵の前に立つ大杉も見ましたが、その
感慨も大分異なることしょうね。諒きんの気持ちも分かるような気
がします。ポチです。
2012/5/6(日) 午後 7:30 [ らくがき楽ちん ]
こんばんは、
凄く変わりましたね〜、
読ませていただいた時に諒君は凄く変わったという事がしみじみとわかります。
衛門三郎の話を聞いたり、石像を見ると涙が出そうになりますね
この話を知っている四国の人は遍路さんを泊めたりしますね。
自分もお大師さんと実現したいな〜と思いますね。
2012/5/6(日) 午後 7:43
こんばんは!
お孫さんとご一緒の巡礼ですね!
辛抱強くなられて逞しく成長の兆しは目にみえて・・・!
瞼が熱くなりそう〜〜〜ポチ!
2012/5/6(日) 午後 7:45
清水太郎の部屋さん
孫に難関を突破させてやや肩の荷がおりました。
2012/5/6(日) 午後 9:49 [ moriizumi arao ]
らくがき楽ちんさん
いつもお心遣いありがとうございます。
孫は難関を超えて一皮むけたかもしれません。
(〃^∇^)o彡☆ポチありがとうございました。
2012/5/6(日) 午後 9:52 [ moriizumi arao ]
asayanさん
あなたのような先達さんからコメントいただいてうれしいです。
これからもよろしくお願いいたします。
子どもはきっかけさえ与えられるとがらりと変わりますね。
2012/5/6(日) 午後 9:55 [ moriizumi arao ]
なのはなさん
孫との遍路は苦しくもあり楽しくもありですね。
(〃^∇^)o彡☆ポチありがとう!!
2012/5/6(日) 午後 9:58 [ moriizumi arao ]
お孫さんとの焼山寺遍路ころがしを無事に終え、肩の荷が
下りましたね。弘法大師と衛門三郎の伝説、勉強させて
いただきました。ありがとうございました。
ぽち
2012/5/6(日) 午後 10:18
はじめまして。daboさんの「休日に歩いて遍路」のファンで読ませて頂いておりましたら、今回杜泉さんのdaboさんへのコメントを読んで訪問させて頂きました。お孫さんと一緒のお遍路さん、感動しました。有難うございました。
2012/5/7(月) 午前 3:03 [ ケリーちゃん ]
Kassyさん
とにかく12番焼山寺を超えたので大きなハードルを超すコタができました。
ご声援ありがとうございます。
(〃^∇^)o彡☆ポチありがとう!!
2012/5/7(月) 午前 7:57 [ moriizumi arao ]
最難関突破おめでとうございます。☆☆☆ポチ!
2012/5/7(月) 午前 8:43 [ chama ]
ケリーちゃん
はじめまして
訪問とコメントありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。
感動していただいてうれしいです。
2012/5/7(月) 午前 8:51 [ moriizumi arao ]
chamaさん
祝福の☆☆☆ポチ!ありがとうございます。
2012/5/7(月) 午前 8:53 [ moriizumi arao ]
おはようございます。
長い長い辛い遍路ころがしから「なべいわ荘」に着いた時の嬉しさは本当に良くわかります!
車でさえホッとしたのですから^^;
諒くんの頑張りには頭が下がります、感動します!
本当におめでとう御座います(^0^)/
ポチ☆
2012/5/7(月) 午前 10:31
♪こんにちは。
感謝の気持ちは、まことにさわやか 感謝ポチ!で候。
明日早朝 世界のお遍路 船旅に出発候。
船内外でも ブログで よろしく候。
自宅から 最後に 持込みPCで トラバ候。
2012/5/7(月) 午後 3:00 [ EGACITE ]
わくわくさん
諒はよく頑張ったと思います。
到着した時には、一杯ほめてあげました。
ありがとうございました。
褒めて
2012/5/7(月) 午後 5:45 [ moriizumi arao ]
こんばんわ〜初コメです。
ツアーですが、今回初めてお四国を巡らせていただくことになり、自分なりに予習しましたが、ここがあの衛門三郎終焉の地なのかと、読ませていただきました。
なべいわ荘までのお孫ちゃんの最後の頑張り、着いてからの関心にも自然な振る舞い、涙しながら読ませていただきました。
歩き遍路の醍醐味も味あわせて頂きました、いつか自分も足腰の達者な内にと思います。
ありがとうございました。
2012/5/8(火) 午前 2:14
EGACITEさん
孫は前日とは打って変わってとてもがんばりました。
励ましと祝福に感謝します。
ポチありがとうございます。(^−^)
2012/5/8(火) 午前 6:42 [ moriizumi arao ]
マミーさん
初コメ大歓迎ですよ〜 ありがとう!
時々歩き、そして乗り、そんな遍路もいいな〜と思います。
将来の私の姿です。
2012/5/8(火) 午前 6:48 [ moriizumi arao ]