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祈りの場を寺院に創設する意義
みちのく巡礼の「祈りの場」の核は「東日本大震災物故者慰霊」です。
同時に「伝承の場」でもあります。巡礼者が祈ると共に、慰霊碑や伝承碑に書かれた災害の記憶や教訓をしっかりと心に刻み、後世の人々にぜひ語り継いでもらいたいと強く願っています。それが未来の尊い命を守ることにつながると確信いたします。
大津波の教訓を後世に伝えるために、先人たちが「津波石」や「津波記念碑」などに込めた思いは、残念ながら現代の人々に届くことなく、東日本大震災では多くの尊い命が犠牲となりました。震災後私は、各地の被災地を訪れましたが、何の碑かわからないほど苔むしたり朽ち果てた津波石や津波記念碑を目にして、とても残念な思いでした。
こうした実態から、きっちり伝承の役割を果たすには、伝承碑や慰霊碑等を立てる場所は維持管理がしっかりしていて、忘れ去られない場所であることが重要だと、強く実感した次第です。
寺院では住職が代々継承されるので、慰霊碑や伝承碑がしっかりと守られるはずです。しかも寺院は各地域にまんべんなくあり、地域との密着も強く、墓参や法事、祭り等の行事で人が集まるので伝承や啓発の機会が多くあります。また、災害の犠牲になった檀信徒を持つ寺院が多いので慰霊に対する思い入れが強いことも大きな要因です。納経は巡礼する人々に達成感を持たせることができます。寺院同士は仏教という共通性・系統性を持っているので連携が可能で、巡礼地を結ぶ巡礼の道を創る点でも有利です。
こうした点を考えて、巡礼地創設は寺院を中心に行うことにしました。
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