シルクロードにエコ発見! 〜砂漠の果ての21世紀型発電基地〜世界最大規模の風力発電装置天池からウルムチ経由で再びトルファンまで向かう。ウルムチの東南30キロ、天山山脈麓のゴビ。 大きな風車群が見えてきた。 ここには世界最大といわれる風力発電基地がある。 以前の話になるが、2004年、この基地を発見した時には正直びっくりした。 “えっ中国にも風力発電”…という気持で眺た。 巨大な風車が砂漠の中にくるくる回るさまは、 まさに、宇宙の星にある未来都市のように思えた。 この周辺は「風の家」とか「風の倉庫」と呼ばれる強風の発生地。 その「天山おろし」の風を利用して、一帯に約250基の風力発電機が稼動している。 発電基地は私が最初にシルクロードを訪れた1989年から造られ始め、発電機は最初デンマークから輸入したが、1基1億円以上したそうだ。 以後ドイツ、オランダ、アメリカなど世界の風力発電先進国から新製品を次々に輸入し、停電の多い国内需要に対応してきた。 1基の出力は600キロワットで、250基15万キロワットという規模はアジア最大といわれていた。 この国の“高度経済成長ふり”を新疆ウイグル自治区で確認したというわけだ。 中国では風力を1〜12級で表現されているが、この周辺の風力は平均8級(風速20メートル)。 その強風が年間220日吹くというから、まさに「風の倉庫」だ。 ちなみに、ウルムチ市内では強い風でもせいぜい3〜4級程度だ。 ウルムチのテレビの天気予報では風の級数を予想していた。 「絹の道」シルクロードは「風の道」でもある。 風力発電施設を過ぎてから20分ほど走ったころ、急に雲が湧き出てきて、風が強くなってきた。 まるで雲がこちらへ押し寄せてくるような感覚をおぼえた。 この周辺は、中国では「老風口」と呼ばれる蝶風地帯である。 「老風口」とは、天山から吹き降ろす強風が、山の間を通り抜け、砂漠に噴き出す、風の通り道である。 シルクロード沿いには、各地に老風口と名づけられた地点がある。 案の定間たたく間に猛烈な風におそわれた。 4輪駆動のジープは、右側から猛烈な風を受け、今にも道路からゴビへ吹き飛ばされそうだ。 立て直そうとして左にハンドルを切るので大きく蛇行する。 幸いこの道は、対向車線間が20〜30メートル離れているので、衝突の心配は無いが……。 強風のゴォーっというすさまじい音 以前楡林窟から敦煌へ来る間に襲われた 砂嵐の恐怖が蘇えった。(記事は下線文字をクリックしてご覧ください) 運転手もかなり緊張して言う。 「今日の風は何年かに一度の強風ですよ! とにかく待避所まで急がなくちゃ!」 砂礫が猛烈に車の窓を襲ってくる。 びしびしパチパチという音を立てて砂礫がウインドウにぶつかってくる。 もしも割れれば間違いなくジープは吹き飛んでしまうだろう。 幸い5分ほどで待避所へ到着した。 待避所と言っても、二本の車線を結ぶ道である。 二本の道路をはしごの縦棒にたとえれば、待避所はしごの横木と考えてもらえばよい。 待避所には、荷物をうず高く積んだ10台ほどのトラックが、 風上にお尻を向けて、ぴったりと並んで停車している。 お互いに倒れるのを防ぎあっているのだ。 1時間ほどで風はやや弱まった。 やれ、やれでした。 われわれ現代人は車の中で退避できるが、昔のシルクロードの旅人たちはふきとばされて、命を落としたに違いない。 私と運転手は、トルファンから50キロほど手前へを右に曲がり、国道314号をコルラに向かって走りました。 あと約200キロあまりです。 |
10ウルムチ・天池・コルラほか
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気を取り直して、にっこり笑って「写真Ok?] 向こうもにっこり笑って「OK!」 ウルムチは多民族都市なので、街を行き交う人は容貌も服装も実にさまざまだ。 [杜泉新生シルクロード2万キロをゆく 最近の記事]モナコ 私が旅した今話題の国ちょっと紹介1222 複数文化が共存する街・ウルムチ 〜カラフルなバザールと街並み〜 221 ウルムチのプロフィールとウイグル動乱 220 ウルムチの子供たち 〜透き通った目 くったくない笑顔〜 [お勧めの記事4] 兵馬俑2 〜古代の眠りからさめた大軍団〜[本 日 の 記 事] 多民族が行き交う街ウルムチ 〜少数民族の人々〜ウルムチでは、行き交う人の容貌は実に多様だ。たとえば、ウイグル族とカザフ族はその祖先はチュルク(トルコ)系だとか、回族はアラブ系民族と漢族の混じりあった人々だとか、知識で理解していても、ヨーロッパ風の彫りの深い顔立ちと、いわゆる中国人の顔立ち、モンゴル人にそっくりな顔立ち、中東系の顔立ちの人々が、至極ふつうに繁華街を行き来して、至極ふつうにものを売り買いしたり食堂で隣り合ったりしているのを実際に見ると、「自分はいったいどこへ来ているんだっけ」と、思わずにはいられない。 彼らの着ている服装もじつにさまざまで、顔を含め全身を布で隠している女性もいれば、渋谷なんかににいそうなコギャル風もいたり、カラフルなスカーフで頭を覆っているむすめさんも刺繍入りの帽子を被った男性もおり、それらがにぎやかな看板と相まって、街はカラフルなことこの上ない。 ウルムチには少ないが顔を覆おうマグナエを被っている女性や全身をすっぽりと覆うチャドルの人も見かける。ただ、中近東やイランのように真っ黒くろではなく、カラフル。 新疆ウイグル自治区では路上の床屋がときどき見かけます。 [コラム] ウルムチに住む少数民族 主な少数民族としてはウイグル、カザフ、回、モンゴル、キルギス、シボ、タジク、満州、タタール、ウズベク、ダフール、ロシア族で、住民の多くがイスラム教徒です。しかし、ウルムチ市は新疆全体と比較して漢族の占める割合が比較的高い(訳73%)ことが特徴です。 |





