イランの人々のお楽しみ
街のあちこちに、チャイハネと呼ばれる喫茶店があります。お茶とお菓子に加え、水タバコが置いてあるのも特徴のひとつです。
「禁酒の国」イランなので、日本のように飲み屋で飲んでわいわいやる、というわけには行きません。チャイハネが大衆居酒屋か一杯飲み屋の代わりのようなものなのです。どこのチャイハネでも、主に男たちが集まって実に楽しそうに会話に花を咲かせています。
デートスポットに最適なこの空間は残念ながら大抵は男だけのもののようです。あるチャイハネではつい最近までは、女性も入れて、カップルの利用もあったとのことですが…。
婚前の男女のスキンシップを警察で取り締まっているこの国のこと…、テーブルの下でこっそり手を繋いだりできるチャイハネは恰好の餌食になったのです。何も手を繋いだくらいで立ち入り禁止にしなくても…、と思うのですが。
女性たちの楽しみは、家族や友人たちと戸外で「ピクニック」をしたり、誰かの家に集まっておしゃべりをすることだそうです。 どの公園も人々で賑わっています。大人も子供も公園に集い、大人たちはおしゃべりに興じ、子供たちは自由にのびのび遊んでいます。チャイやコーヒーを飲んで、甘いお菓子をつまみながら、それも実に延々と……それこそひと晩中でも語り合うのが週末の楽しみなのだそうですよ。
街中では、日本と同じくウィンドウショッピング。真っ黒いチャドルで身を包んだ女性が、豪華ファッションや真っ赤な下着を、目を輝かせて食い入るように見つめる姿は、なんともアンバランスな取り合わせです。どこの国でも女性はきれいな衣服に興味があるものですね。
映画館も大人気の娯楽施設です。イランではまだまだ映画の人気は衰えていないようです。イスファハーンで映画館に入ってみました。
6000リアル(おおよそ80円)で、全席指定です。最終回の開始が夜9時30分からで、終わると真夜中になってします。
こんな遅い時間でもほぼ満員で、子供を描いた映画だったこともあり、子供も大勢いました。
テヘランでは、子供向けのが、そんなに人が入っていませんでした。ゲームセンターも見かけました。だが、まだ一般的ではないようです。遊具のほかに日本製の中古のゲーム機を置いています。
子どもに人気があるのは、日本製のテレビアニメでしした。日本では過去のものとなった鉄腕アトム、サッカーのキャプテン翼、ポケモンなどが男の子に人気があります。女の子には美少女戦士セーラ・ムーンが人気のようです。まさか、イランのテレビで日本のアニメを見るとは思いませんでした。
バザールは、以前の記事でも紹介しましたように、娯楽としての大きな存在になっています。ショッピングの場としてだけでなく、イベント的な存在でもあり、社交の場であり、文化の発信地でもありました。地方では今なお、おめかしをして、一家揃って馬車やロバ車に乗って出かけてゆきます。日本の古き良き時代を見るようです。
若い男女にとっては、よい出会いの場でもあります。みんな心ときめかして足を運んでいるにちがいありません。
最近では、ラマダン(断食月)は「お祝い」であると捕らえられることも多くなったとのことだ。ラマダン中に若者たちは英語で「ハッピー・ラマダン!」と挨拶し合うそうだ。昼間飲んだり食べたりしない分、夜は家族や親戚が集まってごちそうを食べるし、最後の3日間は、仕事や学校も休みになる。断食明けの祭典(イード・ル・フィトル)は盛大に行われる。クリスマスのお祝いがないイスラム教国の人にとっては、一年で一番楽しみな時期なのだ。みんなでいっしょに食べたり飲んだりし、新調の服を身につけ、歌い喜び、みなで祝い合う。
お祝いの花火が盛大に上がる 花火会場設営された見物席
お祝いの会場は人でいっぱい 一張羅の服を着てお出かけ
イランでは春分の日を元日として一年が始まります。
正月前には縁起物とされるハフト・スィーンの飾り付けをし、正月を迎えます。
ハフト・スィーンとは、ペルシア語の綴りがスィーン(S音)で始まるものを7つ飾るというものです。酢、リンゴ、ニンニク、貨幣、サマヌー(麦焦がしのお菓子)麦の新芽(草の意味)、ナナカマドです。
このほか、クルア(子)コーン(コーラン)、鏡、燭台、卵、金魚などの縁起物も飾られる。シャべ・ノウルーズ(大晦日)には、あちらこちらで火を焚き、或いは花火をあげ、爆竹を鳴らし、その上を飛んで無病息災を願うのだそうです。
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