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出てるのに気づかなくってboyattoさんに教えていただきました、ありがとうございます。 学生時代から吉田秋生作品が好きで、 「吉祥天女」も「BANANA FISH」も「櫻の園」も「ラヴァーズキス」も特別に好きな作品です。 絵も好きですね。さらっとしてて、簡潔にして的確な感じで。 彼女の作品ではバイオレンス系もヒットしましたが、この海街diaryシリーズのように、 群像的に人々の心の機微を丁寧にしかもさらっと描くのが非常にうまいです。好きです。 今回は「花底蛇」、「二人静」、「桜の花の満開の下」、「真昼の月」。 鎌倉が舞台なので、鎌倉の風物を絡めつつ香田家の4人姉妹の暮らしぶりを、 それぞれの視点、また彼女らの周囲の人物の視点から描いています。 この作者は結構作品同士をリンクさせるのですが、 これと「ラヴァーズキス」は兄弟作品のようなもので、 また時系列的にも重なっているところに複雑な気持ちにさせられます。 あちらでは名前だけだった朋章の叔母が今回初登場したのには、ちょっと感激しました。 「花底蛇」は朋章とすずがメイン。朋章の両親の抱える闇の深さに今更ながらに寒々とします。 母の作った庭、通称「花やしき」を「ごみ屋敷と同じだ」と言い放つ朋章、 それが見えていたのが彼の苦しみだったのかな… 「二人静」はすずのサッカー仲間メインといってもいいでしょうか。 若いです。かわいいです。そして、すずの幸への疑念がタイトルともあわせて微妙に… 「桜の花の満開の下」はもう、風太ですよ、風太。 前作「蝉時雨のやむ頃」でも触れましたが、私はこの恋に落ちる風太がとても愛おしくて、 前回は「浅野のまつげに雪がつもって溶けて…」と恋に落ち、 今回はすずの髪に残った桜の花びらをゲットしちゃう風太がもう、いいんです〜 前回も言いましたが、うちの息子にもこんな風に綺麗に恋に落ちて欲しいです。 彼らが若くて青くて可愛くて、不器用で、一生懸命で、とても好きです。 「真昼の月」は、やられた〜って感じでした。 あのシャチねえが、朋章の叔母で伝説のナースと呼ばれる人物に喝破されます。 「あんた医者に対してハードル低くなってない?」 「人は信じたいものだけ信じて、見たいものだけを見るのよ、 母にとって最後まで兄だけが自慢できる子供だったように」 幸にとっては痛い直球だったのかもしれないけれど、 そう言ってくれる人がいるということは幸せなことかもしれません。 傷ついたすずを目の当たりにしたことも、幸を動かすことになるのかな… 幸も、佳乃もチカも、すずも、常に正しいわけでもなく、特に品行方正なわけでもないけれど、 ちゃんと迷っているんですよね。 「なにやってんだろ、私」と幸が呟いたように。 朋章の両親や祖母は、それがなかったような気がします。 回り道をしながら、ちょっと苦しみながら、ささやかな幸せを愛おしく思えたら、 真昼の月をみて「お得な気持ち」を味わえるようなそんな幸せを大事に思いたいと、 彼女たちの四季折々を感じさせる鎌倉での暮らしぶりを読みながら感じました。 少しユーモラスに、そして時折直球で、しかもさらりと描く稀有な作品と思います。
とても良かったです。 |
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風太って「正しい男子中学生」ですよね。息子にしたくなる感じ、分かりますが、私が女子中学生なら間違いなく多田くんに熱い視線を送っていることでしょう(笑)
幸の「医者に対するハードルが低い」から、「医者にしてはマトモ」なシカ先生に惹かれたのでしょうか…。気になるところです。
2008/10/23(木) 午前 3:10
たぶん、そのことに改めてきづかされた幸はどうするのか、
そして全然魔性じゃなくてむしろ鈍感なすずはどうなるのか、
とても楽しみですし、
このファミリーと鎌倉の素朴な味わいに惹かれた一冊でしたね。
あれ、多田君派ですか。でも風太の恋ってほんと綺麗ですよね〜
2008/10/30(木) 午後 11:13
はじめまして、コメント&トラバ、ありがとうございます。
私も吉田秋生の作品はほとんど読んでますよ。
この「海街・・・」は様々な家族がキチンと描かれていて好きです。
こちらからもトラバお願いしいますね。
2008/11/4(火) 午前 9:04
吉田秋生さんといえば・・ずいぶん昔から好きでした。
最近は、本離れなので、コミックさえも読んでませんが^^;
古いんですが・・「川よりも長くゆるやかに」ってありましたよね?
あれは読みましたね〜。昔の話で・・ごめんなさい(^^ゞ(^^ゞ
2008/11/5(水) 午前 8:36
きいちごさん、ご訪問ありがとうございます。
きいちごさんも吉田秋生ファンでいらっしゃるんですね!
そうですね、味わいのある鎌倉での暮らしぶりと、季節感と、
家族のゆるやかでいて確固たる絆が、素敵な作品ですよね。かなり好きです。
トラバ、ありがとうございました。
2008/11/15(土) 午前 0:08
フェイさん、「川よりも長く〜」ありましたね〜懐かしい!
友人に借りて読んだ気がします。
微妙な心理描写がうまいんですよね、アクション系がヒットしましたが、
その微妙さが結構好きな漫画家さんです。
2008/11/15(土) 午前 0:09
ご訪問とコメント、TBありがとうございました!私も吉田さん大好きです。『海街〜』は今までの作風とは少し雰囲気が違いますが、こういうほのぼのした感じもとてもいいですね。鎌倉の街の雰囲気と四姉妹のキャラがぴったりとはまっている感じがします。個人的には『BANANA FISH』は好きな漫画の5本指に入ります。『ラヴァーズ・キス』も大好きですが^^続きが楽しみですね!こちらからも是非TBさせて下さい。
2009/2/7(土) 午前 0:04
そうですよね、鎌倉っていうのが本当にキーになっていて、
鎌倉の雰囲気と家族の姿が丁寧に描かれていて、いいんですよね、この作品。
『BANANA FISH』はもの凄いカルチャーショックといいますか、
当時あぁいうテイストの作品って他になかったですよね。
ハードで、でもどこか心を鷲づかみにされちゃうような切なさもあって。
懐かしくって読み直したくなっちゃいますね〜
トラバ、ありがとうございました♪
2009/2/7(土) 午前 2:34