|
この長い物語がどこに向かうか、原作はまだドラマより随分手前で止まったままのこともあり、推測するしかなかった。
確か、原作ではまだジョンが黒の城で刺されたあたり、サンサはラムジーと婚姻していないしまだベイルにいる。ジョンとデナーリスも出会ってないし、ジョンは出生の秘密を知らない。
ドラマは随分先にすすんでしまい、残すところあと一話になってしまった。前エピソードである程度、このドラマがどこに向かうのか示された気はしていて、それはあまり個人的に望ましいものではなかったのだけれど、それがこのエピソード5ではっきりしたことは、なかなかに辛かった。
デナーリスは、彼女なりの倫理観でここまでやってきたのだと思う。何度もドラゴンによるドラカリスの助けを借りたことはあるとはいえ、それは彼女にとって必要な戦いのため。生きるために必要なことだった。今の彼女は、孤独で、目的を明らかに見失っている。ヴァリスが言うように、ターガリエンが産まれたらよいターガリエンか悪いターガリエンか固唾をのんで見守ったというように、ターガリエンの持つ強さ、激しさが、デナーリスに残念なほうに働いていて、おどおどした少女時代から見守っている気分でもあったので、なかなかに辛い。彼女を変えたのは、ウェスタロスへの憎しみ、ジョラーやミッサンディ、そして我が子であるドラゴン二頭を次々と失ったことへの哀しみや怒り、また、新たな知己への不信感、彼らはエッソスと違いデナーリスではない者を崇め、愛し、期待している。そしてデナーリスはここでは求められてないことによるやるせない失望感や、もっと積極的な裏切りもいくつか。ジョンはデナーリスを女王と呼ぶのにもうジョンはデナーリスを愛せなくなっている、これも多分、大きい。デナーリスはジョンにいう。「恐怖を望むのね」と。
ティリオンの懇願を無視し、休戦の鐘がなってもデナーリスはドラカリスをやめない。キングズランディングは崩壊していく地獄絵図…
このエピソードも辛い別れがいくつか。ユーロンはともかく、ジェイミーは、結局サーセイと共に死ぬことを選び、潜入に失敗し、ティリオンに逃してもらう。このシーンはちょっとじーんときた。ジェイミーは唯一、ティリオンを愛してくれた兄だったのを改めて感じる。女王がなんと言おうと、ティリオンがジェイミーを逃したのは必然的。ジェイミーとサーセイはレッドキープの瓦礫に埋まってしまったんだろう、もうブライエニーに会うこともなく。
アリアとハウンドは好きなコンビだったのでここも辛い。アリアとハウンドにはずっと旅を続けてほしかった、敵討ちなんてやめて。でも、それをアリアに言ったハウンドは、あれはハウンド的にどれだけ心を許した発言なんだろうと思う。人のことなんか知らないという顔をしていながら、アリアに生きてほしい、俺のようになるな、というハウンドの気持ちがたまらなかった。そのハウンドの気持ちに、「サンダー、ありがとう」と名前を呼んでこたえるアリア。ハウンドはマウンテンと戦い、そして彼も多分助からないだろう。
地獄絵図を見たアリアの元に、白い馬がやってくる。アリアはそれにまたがって進む。どこへ?
白い馬は、ロードオブライトが遣わしたのだろうか。とすれば、アリアの役割は、デナーリスを止めることと考えるのが自然なのだろうか。今やデナーリスは、兄を脱走させたティリオン、秘密を破ったジョン、そしてそれを意図的に漏らしたサンサのことは許さないんじゃないか。そしてデナーリスがアリアを手に掛けるようなことがあったら、ジョンはどうするのだろうか。
ラストは悲劇に向かっている気がする。デナーリスを止めるのはやはりジョンしかいないのかもしれない。そしてその後は?このゲームは、まるでロードオブライトのゲームのような、このゲームにおいて、玉座には誰が座るのだろう。そしてその玉座には意味があるのだろうか…
原作最終巻の題名は確か「春の夢」だったはず。次エピは、それに相応しい内容となるかどうか。
|

- >
- エンターテインメント
- >
- テレビ
- >
- 海外ドラマ




