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知れば知るほど腹が立つニュースというのも多いですが
これもその一つ
厚生年金基金の問題。
▼厚生年金基金とは
ものすごく簡単な説明ですが 国民年金にあたる基礎年金の一階の上に
サラリーマンが収入の16.4%を、ざっくり8%を自分で払い、あと8%会社が払って保険をかける
二階だての厚生年金(民間企業のサラリーマン3441万人が加入・国が管理、運用)
に
さらに退職後など将来多めに年金を受けたりたいとして、三階だて部分を作ろうと
自分と会社とで払ってる企業年金を厚生年金基金と言います
▲基礎年金と厚生年金の二階建ての上に、そのまんま三階が上乗せされるだけなら
分かりやすいんですが
厚生年金基金は、二階部分の厚生年金の一部を国に代わって運用するシステムです。
そしてその上に、3階部分の独自上乗せ年金分があります。
サラリーマンが国に預けた厚生年金の一部を、年金基金が預かって運用して増やそうとする
この制度ができたのは東京五輪を終え、大阪万博を控えた高度成長期真っただ中の
昭和41年(1966年)
どんどん働いて、年金をかけて運用して将来沢山貰おうとして、当初は運用もうまくいき
国よりも利回りがよく運用が成功していました。
銀行の利子もよく、株価もどんどん上がっていた時期。
▲ただし基金が運用する代行部分は1997年まで、運用利回り5.5%と決められていた。
引き下げする場合は、見合うだけの積立金増額か年金減額ををする必要があります。
しかし総合型だと合意を取り付けるのが難しく
実際に9割の基金が今でも5.5%で運用せざるえない状況。
昔は国が5.5%でまわせた時に、基金は7〜8%でまわせた時期もあり、
いわば儲かっていましたが今はとても5.5などではまわせる状況ではないです。
なので
年金基金は運用が無理となって、厚生年金の代行部分の積立金を国に返します。
その場合
国は返上はOKだが、元々の額で返してね
となります。
しかし
せいぜい頑張っても2%程度の年利なので、積立金を減らしてしまい
年金基金はもとの額で国に返せなくなった。
その場合
会社が返せないお金の補てん、穴埋めをします。
そして国に返しておいて基金は解散し、3階上乗せ部分でやっていこうとしますが、
大きな会社はお金を払えますが、小さい会社はなかなかそんなお金を出せないので
5.5%でまわさざるえない中、代行部分も国に返せないし、上乗せ部分もまわらない
そういう状況が続くので、「私達に任せればうまく運用します」というAIJのような
投資顧問会社の話しに乗らざるえなくなります。
▼厚生年金基金の数の変動
・大企業が単独で作ったり、大企業のグループが作る厚生年金基金は
2000年には1172ありました。
が
上記のように、運用がまわらなくなり、代行部分を企業が穴埋めして国に返し
基金の解散が相次ぎ、2010年には92%減って1172から93に。
・大企業に対して、同業の中小企業が集まって作る「総合型」の基金は
2000年には629ありましたが、代行部分の穴埋めができず、解散してくてもできないために
2010年時点でも495であまり減っていません。
あるタクシー会社が代行部分を補てんしたら、会社が倒産してしまい
グループを作っていた残った他の会社がそれも肩代わりをしないといけなくなり
どうにもできない状態にあるという情報もあります。
・大企業はお手上げ出来ただけ、まだましな方で、
中小企業は後にも先にも進めない状況にあります。
そういう時に「高利で回してあげますよ」となって預けたにの、消えてしまった
というのがAIJの消えた年金の背景です。
★ここからが本題の腹がたつ話し
今残っている厚生年金基金の83%は中小企業が集まった「総合型」。
財政は苦しいが、あくまで公的年金ではなく民間の年金。
なので運用も含めて自己責任が原則。
自見金融相は「損失額の負担は基本的には当事者間で協議すべき」と言ったように
四面楚歌の状況。
んがっ
ここでも、「何でも食い物にする」アレが登場します。天下り。
厚労省によると、614の厚生年金基金のうち399基金に
旧社会保険庁OBら646が天下っていたことがわかり
AIJが運用委託していた基金にも旧社保庁OBが天下っていて
AIJへの契約を斡旋していたとみられています。
政府与党はそれらの連中に任期途中でも退任を促す方向で検討に入ったと報道されました。
▼
旧 天下り⇒ 基金 ⇒運用委託 ⇒投資顧問会社(AIJなど)
社
会 天下り⇒ 基金 ⇒運用委託 ⇒投資顧問会社
保
険 天下り⇒ 基金 ⇒運用委託 ⇒投資顧問会社
庁 ↑ ↓
元同僚に紹介← ← コンサルタント会社←コンサル契約
旧社保庁OB
・旧社会保険庁などから各基金に大量に天下っていました。
その連中は年金のことは知っていても、基金はどうやって運用していいか分からない素人
さらにそこから投資顧問会社に運用を委託します。
AIJなど投資顧問会社は旧社保庁OBが作ったコンサルタント会社と契約して
そのこから各基金に天下った「元同僚さんに、うちにお金をまわしてもらうように言うてくれませんか」
ということをやってきました。
▲要は年金のプロの旧社保庁のOBでも、お金の運用は素人ばかり
素人ばかりがこの基金を運用しようとしていました。
我々の年金を食いつぶしてきた社保庁のOB達が、
ここでも同じ食いつぶしをしています。
そんなお金運用の素人を、厚生年金側に天下りを受けいれる理由はなにか?メリットはあるのか?
答えは
厚生年金基金を立ち上げる時、天下りを受け入れると言えば、
スムーズに認可されたから!
断ると細かい書類上の不備を指摘されなかなか認可されない。
現に、書類を出す時に
「年俸はいくらで何人とってもらえるの?」と聞かれたと言います。
局長クラスで1500万円くらい。
役人にとっての良い天下り先のダントツ1位が厚生年金基金!
2位が金融機関の年金担当。
2009年5月時点で、全体の3分の2にあたる
399の基金に646人の旧社保庁OBら国家公務員が天下っていた。
単純計算でこれらの年俸だけでも、70億円〜90億円 ショッカーとデストロンと黒十字軍を足しても負けそうな悪の権化。例え古うて悪いけど。
しかもこれを罰する法律は無し。
AIJの事件発覚によって、これらが明らかになりつつあり
パンドラを箱を開けたとも。
お金は大切ですが、ほどほどにということでしょうか。
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政談 「財政・経済」
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天下りと報道されていますが、再就職ですよ。
悪質AIJの問題でしかありません。
日本のマスコミは、ジャーナリストの質の低下でしょうが、当初は「年金」と誤報に近い内容からスタートしたミスを引きづっていますね。これは年金とは別の基金ですからね。
高齢者の詐欺事件と一緒の性格でしょうね。
2012/3/15(木) 午前 10:08 [ 一陽来復 ]