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≪月命日の定期便 31か月め≫
【その2 被災地の医療・福祉環境は】 今月に入り厚労省から発表されたデータは、被災地の医療・福祉の現場から聞こえてくる声を裏付けるものだった。 震災後2年間(2011年5月末〜13年5月末)の都道府県別の 要介護・要支援認定者の増加率は1位が宮城で18.8%増、2位 が福島で14.3%増。岩手は10位で12.0%増であった。い ずれも全国平均(11.3%増)を上回る。 さらに沿岸部や原発周辺の42市町村に限定すると、岩手15.3%増、宮城21.6%増、福島22.9%増となる。自治体では、 宮城県女川町が95.9%増、福島県富岡町が95.5%増、同県 葛尾村が56.0%増という驚愕の数値だ。 震災後の11年5月末の要介護・要支援認定者数は、津波による死 亡や転出で一時的に減少したが、その後、急増した。 宮城県長寿社会政策課は「避難生活の長期化で体調を崩したり、狭 い仮設住宅暮らしで足腰が弱くなったりしている。地域包括ケアな ど住民の見守り活動を強化しなければならない」と話すが、「宮城 県での医療費自己負担減免措置の廃止が状況悪化に大きく影を落と している」との声も聞こえてきており、昨日(10月10日)告示 された宮城県知事選の大きな争点のひとつとなった。 2012年4月出版の「日本歯科医師会からの提言 3.11の記 録(大久保満男 / 大島伸一)」の中で神戸常盤短大教授・足立了平氏は「都市部に集中し た医療機関、過疎化と同時に医療過疎化も進む郡部という構図は、 長く続く低医療費政策と今回の震災によって一層拍車がかかるだろ う」と述べているが、震災前から人口過疎・医療過疎であった三陸 沿岸部の現状は、その予言が1年半余を経てまさに現実化してきた 感が強い。 先日、被災地で支援活動に取り組む医療関係者の知人から便りを頂 いた。 「あまり報道はされませんが、私が活動している地域でも自殺者が 沢山出ています。仕事をしたくても見つからず、仮設住宅で悶々と しているような方が多いです」 淡々と綴られた文面に危機感が募る。 あなたが「そんなこと言っても、自分には何もできない」と考えて いらっしゃるとしたら、それは現状誤認と言わせて頂こう。次の週 末、朝に新幹線に飛び乗れば、昼には津波の爪痕が残る岸辺に立て るのだから。 |
要談 「震災関連 神戸・東北」
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