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人間は人間ゆえに「逃げられない」
自分の身は、まず自分で守る、という覚悟(主意)についても学びました。
以前、ある方から自宅は津波の被害は免れたため避難所に入れず、物資も届かない中
同じ震災を被災しながら、避難所に炊き出しに動員され
そしてライフラインが復旧していない自宅に戻り、凍える思いをしたというご体験も伺いました。
本当に厳しい体験だと心に刻ませていただき、関西で仮設住宅ばかりの「支援」をしている人にも話すことがあります。
今の時期になると、「被災地」の現状を伝える報道に加え、未来への備えを説こうとする報道もあります。
ただその多くは「不安を煽る」だけに終始しているようなものも。
さらには「釜石の奇跡」の言葉に代表されるように、まったく違う方向にむけてしまうことも。
「津波てんでんこ」というのは、避難を強く呼びかける防災の意味合いだけでなく
励ましの言葉であると感じています。
また愛する人を見放して逃げなければならない、津波常襲地の悲劇性を心に刻む必要を感じる言葉でもあります。
我が子を見殺しにした、おばあちゃんの手をはなしてしまった、親を救えなかった
と自分を責め続ける人に対して
「昔から津波が来たらてんでんこというじゃないか・・・」
自分を責めることを少しても減らしてほしい
何も言葉をかけらない時、心を削るように、絞り出すように出てくる言葉ではと。
インド洋大津波(スマトラ島沖大地震)が発生した2004年から、釜石の防災・危機管理のアドバイザーとして、小中学校の防災教育に尽力してきた、群馬大学の片田教授は
備える、逃げるを結びつけるには、共感が大事だと訴えます。そこには人間は言葉だけでは動かないということを知るということも。
ある小学校の防災教育での一コマ
生徒たちに「家の外で大地震が遭った時、津波が来る前に逃げますか?」と問うと
「逃げます」と元気な返事。
次いで
「じゃあ、みんなが逃げた後、君たちのお父さん、お母さんはどうするだろう?」と問うと
その途端、生徒たちの表情は暗くなります。
「僕たちのことを迎えに来ちゃう・・・」
「来る」ではなく、「来ちゃう」と。
さらに
「お父さん・お母さんは自分の命よりも君たちの命の方が大事なんだ。
だから君たちが、ちゃんと「逃げる子」になることが大切だよ。
それをご両親が信じていれば、迎えには来ない」
そこまで言うと教授は生徒たちに宿題を出します。
「君たちが「逃げられる子」だということを、ご両親にわかってもらわなければいけないね」
自分の命は自分で守ることが、お父さん、お母さんを守ることに繋がっていく。
そのことを実感する親子の語らいも大切です。
見当たらない我が子を思い、目の前の高台の階段を登れなかった、津波が来ることが分かっていたからこそ、登れなかった。
この近くに我が子がいると思ったら・・・
我が子を懸命に探した末に、また一旦高台のあがりながら、年老いた母が心配で家に戻って亡くなった方など、そういうケースが本当に多かった。
家族の絆があるからこそ、お互いを思いやるからこそ、「逃げられない」
そのことによって、被害が大きくなってしまった事実を、直視することも
重要な「備え」であると実感します。
突き詰めると、「生き方を問う」作業になっていくのでしょう。
防災はHOW TO の 「逃げろ 逃げろ」教育でもだめです。
「自分の命を守ることの意味を突き詰める」教育が大切なのかもしれません。
原発事件の被害地域の方々へも同じです。
昨夜のNHKスペシャルでもありました「それでも、そこで生きる」ことを望む方がいる
危険 住めない と叫ぶことが、どれほど追い詰め、人の命を傷つけているか
放射能よりも深刻なことを、気づかない人があまりにも多すぎます。
世の中が、年に一度、大震災に傾く時にくらい、自分で考えたいです。
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「命がけで女性差別と戦う世界の女性たち10人」の中に、日本人の女性が選ばれたニュースが報道されました。
シリア、パキスタン、アフガニスタン、中央アフリカなどで、女性の社会参加のために、「命がけ」で活動されている方々に並んて、なんと日本人女性が、アメリカ国務省の「国際『勇気ある女性』賞」を受賞されました。
その女性は小酒部さやかさん。
ご存知の方も多いかもしれませんが、「マタハラネット」、日本社会のマタニティハタスメントと戦っている方です。http://mataharanet.blogspot.jp
先日ブログで紹介した鳥井一平さんも、アメリカ国務省の「命がけで人身売買と戦う世界の10人の英雄」の中に、2013年選ばれました。
鳥井さんは、人身売買として世界的には知られている、日本社会の研修生制度に対して活動し
交渉相手の日本企業から油をかけられて火をつけられて、大やけどを負わされ、それでも車椅子に乗ってひるまずに交渉を続けています。
小酒部さんは、アフリカやアジアの子どもたちや、女性の解放のために、本当に命がけで戦っている
(殺されるかもしれない)女性と同じ危険を侵して戦っておられます。
日本で赤ちゃんとお母さんのために戦うということは
つまり、アフリカやアジアで子どもたちや女性たちのために戦うのと匹敵するくらいに勇気のいることだということですが、日本人は知らないのに、世界が評価したということですね。
そういうことって、いくらでもあります。従軍慰安婦の問題もそう。韓国や世界が問題にしていることと、一部の日本人が問題にしていることが、あまりにもズレがあることも。
アメリカ国務省の見解というのは、こういうことだということですね。
なにと戦うのか、権力というのは、安倍晋三や政権ということだけではなく
「風潮」 「世間」だということだと思います。
マタニティハラスメントに関しても、貧困など他の社会問題同様、日本に根付いた家長制度や天皇家、皇室を「いただく」という文化、男尊女卑ということがあります。
本来、その対局であると思う人たちから、天皇や皇族の言葉を政治に反映させようとする、日本国憲法の精神も踏みにじる、メチャクチャな議論も起きていますが、小酒部さんのように「風潮」や「世間」という「権力」と戦ってる人には、甚だ迷惑なことです。
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