津波、人口減少、デジタル化の波の中で、頑張られた宮古シネマリーン
被災した学校や仮設住宅で無料の上映会を続けてこられ
その行動が評価され、シネマリーン支配人の櫛桁さんは
日本の映画賞の中でも伝統も古く屈指の毎日映画賞・特別賞を受賞されました。
9月で映画館は閉館されますが、無料の上映会は今後も続けていかれるとのこと。
岩手県沿岸部で唯一の映画館「みやこシネマリーン」(宮古市)が、9月25日に閉館する。東日本大震災でも大きな被害はなく、被災者を楽しませ勇気づけてきたが、来館者の減少に歯止めがかからず、赤字が膨らんだためだ。閉館後は車で約2時間かけて内陸の盛岡市にある映画館まで足を運ばなければならず、利用者から惜しむ声が上がっている。
宮古市にはかつて7つの映画館があったが、1991年までに全て閉館。住民ら有志が97年、出資金を出し合って「みやこ映画生活協同組合」をつくり、シネマリーンを開館した。
スクリーンは2つで、シート数は85席と62席。開館当初は年間約4万〜5万人の来館者数を保っていたが、次第に客足は遠のき、震災発生後の2011年度は2万人を下回り、その後も低迷した。15年度の赤字は約900万円、開館からの累積赤字は約4千万円に上る。
震災後には仮設住宅で無料上映会を約400回開き、計約1万5千人を楽しませた。被災者からは「震災があってから初めて笑った」などの感想も出たという。
閉館後は2つの映写機を宮古市民文化会館などに移し、定期的に有料の上映会を開く予定だ。櫛桁一則支配人(44)は「見に来てくれていた人のことを思うとつらいが、地域の人々に映画を届けられるよう、上映会を開ける余力のあるうちに閉館する決断をした」と話す。
岩手県山田町から車で約40分かけてシネマリーンに通った関良平さん(66)は「開館当初から年に5回くらい来ていた。寂しいけど、お客さんは少なかったし仕方ない気もする」と残念そうだった。〔共同〕
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