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昨日(8日)、上野の東京文化会館で東京都交響楽団の第787回定期演奏会を聴いてきた。今回も大野和士さんの音楽監督就任記念としてマーラーの交響曲第7番「夜の歌」を取り上げた。
都響は、これまでも何回もマーラーを取り上げ交響曲全集も出していて、都響を代表するレパートリーの1つ、何人もの巨匠とともに名演を繰り広げていた。その都響の音楽監督就任にあたってマーラーを取り上げた大野さんの意気込みが感じられる。
大野さんのプレトークでその辺りのことを言うのかと思ったら、曲の背景や曲のイメージについての説明を、かなり熱く語るものだった。
私もマーラーの7番は、都響=インバル氏で2007年に聞いている(その時の記事はこちら)。
で、昨夜の感想だけど、あんまり作為を感じない自然に音楽が流れている感じの演奏だったと思う。そうやって演奏されると、この曲が持つなんとも不条理な雰囲気が一層強調されるように感じて、まるでシュールレアリズムの絵画や映画を見ているような気持になりながら聴いていた。
もちろん、シュールレアリズムは1920年代後半からの芸術運動だからこの曲が作曲された1904〜5年の随分先の話なので、この曲自体にそういう影響があるわけがないのだが・・・・。
この演奏には賛否さまざまな意見があるようだ。少なくとも今までの「夜の歌」のイメージとは随分異なるように思う。これまでの演奏は、このまとまりのない何ともとらえどころのない曲を、なんとかまとまった構築物のように構成しようと努力して演奏していたように思う。それに対して昨夜の演奏は、この曲をあえてワーグナーやそれ以前のロマン派の曲を演奏するように演奏してみせることによって、マーラーが楽譜に込めた不条理な非現実的なあれこれを強調しようとしたのかもしれない。
聴き終わってから大野さんのプレトークを思い出してみると、曲のイメージをかなり具体的に説明していたことやシュールレアリズム運動の思想的な背景となった精神分析医のフロイドとマーラーの関係に言及したことは、これから流れるつかまえどころの無い夢の世界の伏線だったのかもしれない。
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マーラーといえばカンディンスキーやクレーのイメージですが、シュールレアリズムというのも分かる様に思いました。
クールなイメージの大野さんが、
意外にも熱い方なのに驚きました。
2015/4/16(木) 午後 5:08
> shihoさん、大野さんのプレトークを聞いていて、リハのときにも楽団員にこうやって熱く語っているのだろうなと思いました。大野さんは、オケにも聴衆にも自分の音楽に対するイメージを分かってもらったうえで演奏してもらいたい、聞いてもらいたいという考えがあるように思います。もっとも、音楽家は音楽のみをもって語るべきだという意見の人からはかなり不評のようですが。
2015/4/17(金) 午後 0:42 [ sakurita1956 ]