アラカンのオーボエ

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16日(火曜日)の夕方、サントリーホールで東京都交響楽団第790回定期演奏会を聴いてきた。

当夜のプログラムは指揮者にアンドリュー・リットン氏を迎えて、
シェーンベルク:ピアノ協奏曲 op.42(ピアノ:ウィリアム・ウォルフラム氏)
ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 op.27
というものだった。

ちなみに、最近までどちらの曲も聞いたことがなかったが、ラフマニノフは先日偶然乗った飛行機の機内サービスのプログラムに第3楽章が入っていて聞いた。良い曲だなと都響のプログラムを見たら、今月の定期に入っていて、ちょっとびっくりした。
ところで、この第3楽章は映画か何かで使われていませんか?どっかで聞いたことがあるような気がするんだけど。

で、感想です。
シェーンベルクは、この人の作品の多くが演奏が困難で演奏者に緊張と集中を強いることが多く、聴衆もかなり緊張して聴くという印象があるのだが、当夜の演奏ではピアノもオーケストラも事も無げに譜面通りに無機的に演奏したという印象を受けた。そのため、聴衆も過度に緊張することも無く普通に鑑賞できたのではないだろうか。
しかし、そうなるとシェーンベルクの音楽は縦横に関連性のほとんどない音の連続となってしまい、何か物足りないという印象を受けた。
それにしても、サントリーホールの2階センター席はコンチェルトのピアノが響かないと思う。ピアノの音だけが不自然にデットに聞こえる。

一方、ラフマニノフは思いっきりウェットな演奏だった。リットン氏が大柄な体を目一杯使って雄弁に表現するのに呼応して、都響も気持ちよくラフマニノフ特有の美味しいメロディーを歌い上げた。もともと、都響はロマンチックなメロディーを歌うのが得意だけど、当夜はまさにその本領発揮という感じだった。要所要所で現れる、弦のメロディーを支える金管のピアニッシモの和音がとっても綺麗だった。

当夜の演奏は、ラフマニノフのこの曲の演奏としては1つの完成形だと言っても良いだろうと思う。

もっとも、こういう演奏をすると「映画音楽みたいでけしからん」という人が必ずいる。でも、プロコフィエフの作品などでは映画のための作品がコンサートのプログラムに取り上げられることもあるわけで、「映画音楽」だから芸術性を欠くというステレオタイプの発想は止めた方が良いと思うのだが。



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