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まずは、ちょっとだけ不思議な写真からご覧ください。




葉っぱの白い塊?
イメージ 1
2016年6月22日 白岩森林公園・青森

写真の黄色い丸の中に、不思議な白い塊(!)が見える。


見つけた瞬間は、アワフキの泡巣だと思った。


もしかしたら、鳥の糞?

カビの生えた幼虫の死体?? 









何だこれは!! 虫か?
イメージ 2
2016年6月22日 白岩森林公園・青森

近づいて確認しても・・・・???


でも、さりげなく動いている!

とりあえず、「生きている何かの幼虫」だ。

 ⇒もちろん、イモムシでもないしケムシでもない。
  一体、何と呼べば良いのだろう?


ひょっとして(?)、もしかすると(!)、
昔から撮りたかったアゲハモドキの幼虫か!!!

・・・と、軽く飛び上がったほどなのだが・・・


冷静に考えると、葉っぱ(食草)が、
少なくともミズキではないようだ。

 ⇒ちょっと、がっかり?!








どっちが前なの?
イメージ 3
2016年6月22日 白岩森林公園・青森

この姿かたちは、ひょっとすると「糞擬態」なのか?

アゲハモドキの幼虫でなければ、ハバチの幼虫だろう?


ハイイロセダカモクメと同様に、
成虫よりも、幼虫の方が超有名な昆虫で、
ミツクリハバチ属(Eriocampa)のハバチだ。

 ⇒ネット情報によると、この属の幼虫は、
  体表にロウ状物質の突起を形成することが知られている。








腹脚の数は?
イメージ 4
2016年6月22日 白岩森林公園・青森

赤矢印の腹脚は、7対!!!  

間違いなく、ハバチの幼虫だ。

 ⇒チョウ目幼虫の腹脚は、通常4対以下である。


それにしても、「ここまでやるのか!!」
という感じの、摩訶不思議な姿かたちだ。

 ⇒少なくとも私が、見つけた瞬間に感じたように、
  鳥の糞にしても、病死したイモムシでも、
  野鳥類からの攻撃は受けることはないだろう。

  他の捕食者だって、こんなものは食べない!


この子も、「捕食者を騙して身を守る虫たち」の好例になるだろう。





・・・と、これで終わってしまうのは、
折角モデルになったこの子に失礼(?)である。

貴重なチャンスなので、ハバチ類の種を特定してみよう。

この幼虫の写真だけで、同定できるのか心配だが、
食草の種類と発生時期などが、無謀な(!)同定の根拠となるはずだ。


候補は、以下の4種類のハバチ幼虫である。

ネット写真で見る限り、少なくとも私には、
幼虫の外観による識別は不可能だ。

ただ、食草が微妙に違うようだ。


① ミツクリハバチ: ハンノキ
② シロアシマルハバチ: ハンノキ
③ クルミマルハバチ: オニグルミ
④ ババシロアシマルハバチ: カンボク、ゴマギ、オオデマリ、ヤブデマリ

 ⇒普段の心掛けが良いせいなのだろうか、
  かなりラッキーなことに、背景にある植物は、
  ハンノキやクルミではないことが、すぐに分かった。

  とりあえず、①〜③の3種の可能性は消えた。

さらに、植物もネット検索で、比較的簡単に分かった。
スイカズラ科(レンプクソウ科)のカンボクのようだ。







・・・というわけで、最後の写真に、
ようやく、虫の名前の入ったタイトルが付いた。



ババシロアシマルハバチ幼虫(ハバチ科)
イメージ 5
2016年6月22日 白岩森林公園・青森

食草のカンボクは、北海道、本州の中部以北に分布し、
山地の疎林内や林縁、やや湿り気のある場所に自生する。

 ⇒まさに、今回の発見場所にピッタリだ。








ババシロアシマルハバチ幼虫(ハバチ科)
イメージ 6
2016年6月22日 白岩森林公園・青森

やっぱり、これは「鳥のフン擬態」なのだろう!

 ⇒体に白いロウ物質をつけるのは、
  カメムシ目のカイガラムシや、
  ベッコウハゴロモの幼虫でよく見られる現象だ。、

  彼らは、植物成分を吸い取って、
  余剰のワックス成分を排出するからだ。

まさか、ハバチの幼虫が、こんなことをするなんて?!




もしかしたら、この奇妙な恰好は、
あの「ODDITYの世界」なのかも???


 【ODDITY???】
  ↓   ↓   ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20130123/1/

 ⇒我々が目にすることのできる虫たちの中には、
  奇妙で、目立ちやすい姿かたちをしているのに、
  体内に不味成分を持っているとは考えにくいし、
  もちろん、何かに擬態してるとは思えない種がいる。

  有名なのは、熱帯のツノゼミの仲間で、
  とても虫とは思えない、変てこりんな、
  怪獣映画に出てくる宇宙人のような風貌をしているのだ。




 【変わり者の特権 これも自然淘汰なの??】
  ↓   ↓   ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20150222/1/

 ⇒野鳥類のように、視覚的に獲物を探す捕食者が、
  今まで見たこともないような虫たちを食べることは、
  よほど空腹の場合を除いて、おそらくない。

  多くの野鳥類は、直前に食べた虫たちを、
  もう一度狙って捕獲する習性があるからだ。

  ある有名な実験があって、小鳥たちに、
  小枝とシャクガ幼虫を同時に提示した場合に、
  最初に食べたのがシャクガ幼虫だったときには、
  その小鳥は、次回からは、本物の小枝を、
  執拗に突っついて確かめるのだ。


実を言うと、擬態に興味を持ち始めた学生時代から、
「警戒色のベイツ型擬態ではない無毒昆虫」と、
「奇妙な姿かたちで良く目立つ無毒昆虫」は、
何故、子孫を残し続けることが出来たのか分からなかった。
  
最近になって、ようやく、その答えの一部が、
見えてきたような気がするのだ。

ずっと疑問に思っていたことの答えが、
最もありふれた、誰でも考え付くような
「捕食者が見慣れないものを、本能的に避ける」
という結論だったのだ。





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